2014年9月23日に新宿BLAZEで開催された「深窓音楽演奏会」ライブが、なんとハイレゾverのみの限定で配信される。nano.RIPE、ChouCho、fhánaというランティスの人気アーティストが集まり、キャパシティ800人ほどの会場でライブを開催する！こととなったため、チケットは瞬く間にソールドアウト。実際に会場に来ることができなかった多くのファンのため、今回のハイレゾ限定による配信が行われることとなった。

　音源制作にあたっては、ライブ会場で96kHz/24bitレコーディングを敢行。96kHz/32bit Float環境にてマスタリングを行っている（リリースは96kHz/24bit）。マスタリングエンジニアは、山下達郎など著名アーティストのCDマスタリングに携わるいっぽうで、ランティスのハイレゾ配信に関してはメインのマスタリングエンジニアを担う原田光晴が手がけている。

　実際の音源を聴いてみると、ライブハウスならでは、アーティストとファンとの距離感の近さがとてつもなく感動的だ。たとえば最初に登場するfhánaは、生ドラム＆ベースという貴重な構成はもとより、疾走感あふれる演奏やフロアの隅々まで届くtowanaのヴォーカルの存在感の強さなど、CDとはまた違った方向性、ライブバンドとしての魅力が全開となっている。続くChouChoは、96kHz/24bit収録の恩恵だろう、フロアいっぱいに広がる、彼女ならではの心地よい声の響きをとことんまで楽しむことができる。
　とはいえ、圧巻だったのはnano.RIPEだ。グルーブ感あふれるハードな演奏と、可愛らしくもパワーに満ちたきみコのヴォーカルによって、観客をグイグイ音楽の世界へと引き込んでいく。そんなライブならではの躍動感が、この音源には詰め込まれているのだ。
　運良く会場に来た人はあの日を思い起こすためにも絶対欲しくなる、会場に来られなかった人にも大いにオススメしたい、音楽の楽しさがぎゅっと詰め込まれた、素晴らしいタイトルだ。
（野村ケンジ）

※「アルバム購入特典」は当作品のジャケット写真データ（jpeg）とnano.RIPE、ChouCho、fhánaの集合写真データ（jpeg）です。