HOME ニュース 【11/10更新】印南敦史の名盤はハイレゾで聴く 2023/11/10 月間50本以上の書評を執筆する書評家であり、ベストセラー『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』の作家としても知られ、更にヒップホップなどのブラック・ミュージックからクラシックまでを幅広くフォローする異色の音楽評論家としての顔を持つ印南敦史による連載「印南敦史の名盤はハイレゾで聴く」。 プリンス『Prince』『1999』『Purple Rain』についての個人的見解と、初期作品に関するプリンスについての思い 最近はそれほどでもなくなりましたが、ひと昔……いや、ふた昔くらい前まで、少なくとも僕にとっては、プリンスって「書きにくい人」だったんですよ。なぜって全盛期には、「信者」と呼ばれる方々が一定数いらっしゃったから。つまり下手なことを書くと、たとえそれが否定論のたぐいではなかったとしても(そもそも否定する気なんかないし)、「けしからん!」と叱られてしまう可能性が多少なりともあったりしたわけです。当然それは、信者の方々が殿下に抱く愛情の裏返しなんですけどね。とはいえ、「あ、それは見識が違うぞ」とか、あるいは「そんなことをいうのか」みたいに指摘されたり叱られたりするのは、やっぱり怖いじゃないですか(小心)。しかも僕のプリンスの作品についての感じ方は、通常のファンとは少し違う可能性があるのです。プリンスの代表作といえば1982年の『1999』と、84年の『Purple Rain』ということになると思います。これまた異論はあるかもしれないけど、あくまで一般的にはね。ただ、これは単純に好みの問題なのですが、僕にとってあの2作はちょっとばかしキツいんですよ。もちろん完成度の高さも、傑作だといわれる理由も理解できるのです。が、あまりにもパワーがありすぎるので、聴いているとちょっと疲れてきちゃうんです。冒頭で触れたように、それって昔なら絶対に口に出せないようなことでもあったのですけれど。むしろ個人的には、86年の『Parade』と翌年の『Sign ‘O’ the Times』あたりのほうがしっくりきたんだよなー(くどいようだが好みの問題)。また、そういったこととは別に、もっと注目されてもいいのではないかと純粋に感じているのが初期作品です。“Soft And Wet”をヒットさせた78年のデビュー作『For You』から、メリサ・モーガンもカヴァーした“Do Me Baby”を生んだ81年の4作目『Controversy』までの期間が、(エキセントリックなキャラクターを育んだ時期としても)非常に重要だと感じるのです。もちろんそれは、信者の方々からすれば当然すぎることでもあるのでしょう。でも、一般リスナーにももっと認知されるべきだと思わずにはいられないんですよねー。完成度という点では『1999』以降に軍配が上がるのかもしれないけれど、“若さゆえの、勢いの渦中で揺らいでいるような感じ”が新鮮だから。なにしろ『For You』の時点で20歳、『Controversy』のときもまだ23歳だったわけですしねえ。逆にいえば、20代前半にしてここまでのことをできちゃっていたというのは、それ自体が驚きでもあります。だから、この4作はどれも好きなんですが、とくに思い入れが深いのは79年のセカンド『Prince』。高校生のころに初めて聴いたプリンスの楽曲が大ヒットした“I Wanna Be Your Lover”でしたし、その時点で卓越したポップ・センスに魅了されてしまったから。モータウンあたりにも通じるソウル・ミュージックの良質な部分を凝縮しているようなニュアンスがそこにはあり、「ただものではない」感覚がずんずん伝わってきたのです。しかも当時、リアルタイムでは気づかなかったけれど、セカンド・シングルの“Why You Wanna Treat Me So Bad?”にはいま聴けば明らかに『1999』以降への路線に通じるものがあります。かと思えば続く“Sexy Dancer”は、初期キャメオにも通じるファンク・フィーリングが圧倒的。シャープなギターのリフと、中盤のキーボード・ソロがポイントですねえ。そんなわけで多くの人は、この3曲を体験した時点でプリンスというアーティストの底力をいやでも実感することになると思います。お次は、ミディアム・ナンバーの“When We’re Dancing Close and Slow”でスロウ・ダウン。ここでは、これまたのちにプリンスの特徴のひとつとして認知されることになる繊細なヴォーカル表現を味わえます。どちらかといえば地味なタイプなんですけど、全9曲の流れのなかでは決して無視できない曲でもあると思うんですよ。そしてその流れは、オーソドックスなバラード・ナンバー“With You”へと引き継がれます。ここでのヴォーカルは、さらに繊細さを増していますね。冒頭のハードなギターが圧倒的な“Bambi”は、“When We’re Dancing Close and Slow”“With You”と続いた落ち着きを打ち破るようなアグレッシヴなナンバー。のちのち彼のトレード・マークになっていくロック・テイスト濃厚なギター・サウンドには、やはり圧倒的な表現力がありますね。サード・シングルの“Still Waiting”は、持ち前のファルセット・ヴォーカルを活かした心地よいミディアム。これもまた、目立ちにくいけれど無視するわけにいかない楽曲ですね。フックの部分は、伝統的なソウル・ミュージックから引き継がれたかのようなニュアンスを感じさせます。でね、お次はいよいよ“I Feel For You”ですよ。そう、84年にチャカ・カーンがカヴァーして大ヒットさせたあの曲です。ここで聴けるプリンスのオリジナルを確認すれば、チャカ(と、プロデューサーのアリフ・マーディン)がこの曲を基本に忠実になぞりながら、さらにキャッチーに色づけしていたことがわかるはず。でも、ここまでわかりやすい曲がアルバムの後半にひっそりと収録されていたというのは、いまとなれば不思議でもあります。そして、しっとりとしたミディアム“It’s Gonna Be Loney”で幕を閉じるという心憎い演出。この曲って、ラストにピッタリとハマりますよね。ところで驚くべきことに、このアルバムって全部で40分しかないんですよ。そういう時代だったという部分はもちろんあるのだけれど、しかし以後のプリンスの多作っぷりからは想像もつきません。それに聴き終えれば、わずか40分とは思えないほど充実していることに気づけるはず。だからこそ、いま改めて聴いてみていただきたいと強く感じるのです。 『Prince』Prince『1999 (Deluxe Edition) 』Prince『Sign O' The Times (Super Deluxe) 』Prince『I Feel for You』Chaka Khan この連載が本になりました。 この連載が本になりました。厳選した30本の原稿を大幅に加筆修正し、さらに書き下ろしも加えた一冊。表紙は、漫画家/イラストレーターの江口寿史先生です。ぜひお読みください! 音楽の記憶 僕をつくったポップ・ミュージックの話印南敦史 著自由国民社¥1,540■購入はこちらから⇒ ◆バックナンバー【11/2更新】ポール・サイモン『Hearts And Bones』「駄作」とか「失敗作」とか、どこの誰が判断するんでしょうね。少なくとも僕はこのアルバムが大好きです【10/19更新】アリス『アリスV』どこの馬の骨かもわからない高校生にさえやさしかった谷村新司さんの逝去が、いまだに実感できない【10/11更新】アリス・クーパー『School’s Out』1969年のライヴ・パフォーマンスを観て刺激され、改めて聴きなおしてみたらやっぱり優秀であった【9/21更新】あがた森魚『乙女の儚夢』大正浪漫的世界観は、ロックのレコードが2万枚もある高円寺のエスニック料理店にもフィット【9/14更新】マーヴィン・ゲイ『Here, My Dear』ただでさえ誤解されやすい作品なのに、『離婚伝説』というセンスのない邦題がついちゃったものだから……【9/7更新】B.B.キング『Live In Cook County Jail』ブルースに詳しい先輩方の押しつけがましい自論を、B.B.キングはスルッと覆してくれた【8/24更新】トーキング・ヘッズ『Stop Making Sense』蘇ってくるのは、吉祥寺「バウス・シアター」で8回も観た40年前の記憶【8/17更新】サンタナ『Moonflower』超絶テクニックだけでなく、総合プロデューサー的な視野の広さがカルロス・サンタナの魅力【8/10更新】ホレス・シルヴァー『The Tokyo Blues』「あー! そう」に込めた思いとは? 日本での思い出を詰め込んだ、とても安心できる作品【8/4更新】ボズ・スキャッグス『Silk Degrees』同じ年にはイギリスからセックス・ピストルズが登場し、日本ではピンク・レディーがブームだったのでした【7/21更新】Wham!『The Singles: Echoes from the Edge of 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