【4/27更新】印南敦史の「クラシック音楽の穴」

2023/04/27

印南敦史のクラシック・コラム「クラシック音楽の穴」。ここで明らかにしようとしているのは、文字どおりクラシック音楽の「知られざる穴」。クラシックにはなにかと高尚なイメージがあって、それが「とっつきにくさ」につながっていたりもします。しかし実際には、そんなクラシック音楽にも“穴”というべきズッコケポイントがあるもの。そこでここでは、クラシック音楽の「笑える話」「信じられないエピソード」をご紹介することによって、ハードルを下げてしまおうと考えているわけです。そうすれば、好奇心も高まるかもしれませんからね。だからこそ肩の力を抜き、リラックスしてお読みいただければと思います。

世界に影響を与えた日本人作曲家がいる

坂本龍一




今回のタイトルは、あまりにもベタすぎますね。なんのヒネリもない。

だいいち、先ごろ71歳という若さで逝去された坂本龍一さんについては、もうすでにさまざまなところで、たくさんの方がお気持ちを文章にされています(かくいう僕も、朝日新聞の言論サイト「論座」に、おもに彼の人柄についての思いを寄せました「利他主義者だった坂本龍一さんを思う──自分自身に疑問を向けながら - 印南敦史|論座 - 朝日新聞社の言論サイト 」)。

つまり、もう書き尽くされているに等しい。ですから客観的に考えれば、もはや改めて書くまでもないともいえるでしょう。しかし、それでもまだまだ書かずにはいられないのです。なぜならご存知のとおり、音楽家としての彼の振り幅はあまりに広く、一度や二度書いたところでどうにかなるものではないから。

事実、坂本龍一という名前を聞いたとき、頭に思い浮かべるものは人によって大きく異なるのではないでしょうか。まず大多数の方は、“YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の人”というイメージを思い浮かべるに違いありません。いうまでもなく彼は、世界的な成功を収めた同グループにおいてとても大きな結果を残したからです。

しかしその一方、同じく“世界的な成功”という意味では英国アカデミー賞 作曲賞を受賞した1983年作品『戦場のメリー・クリスマス』、あるいはデイヴィッド・バーンとの共作(前半の9曲を坂本さんが担当)であり、日本人として初めてのアカデミー賞作曲賞受賞という名誉を勝ち取った1988年の『ラストエンペラー』なども無視するわけにはいきません。

また2000年代に入ってからのアルヴァ・ノト(カールステン・ニコライ)とのコラボレーション作品などに明らかなとおり、優秀なエレクトロニカ作品をリリースしてもいます。

つまり書き始めるときりがないのですが、残された作品はそれぞれが異なるテイストを備えており、そうでありながらも(誰にも真似のできない)坂本龍一作品としてのオリジナリティをはっきりと感じさせてくれる。だから、ひとつひとつが気になってしまうのです。

もう40年くらい前、日本を代表するとあるギタリストから、「俺が天才と認めるのは坂本龍一だけだ」と聞かされたことがあります。時代的にはYMOを契機として彼の名が知られ始めたころのことであり、しかし、まだまだ若かった当時の僕は、ギタリストのそのことばを深く理解できていなかったように思います。

でも、そののちソロ・アーティストとしてのさまざまな表情を見せられたことによって改めて、「坂本龍一さんって、たしかにすごい人なんだな」と実感したのです。なぜって、スタイルや方向性はそのつど変わるのに、どの作品にもきわめて高い完成度が備わっていたから。

たとえば今回も訃報を受けて過去の作品をひとつひとつ聴きなおしてみたのですが、たとえそれが数十年前の作品だったとしても、違和感を覚えることはまったくありませんでした。それどころか、どの作品も最新作のような鮮度を保ち続けている。

だからすごい。

つまりそれこそが、天才の天才たる証なのではないでしょうか。「天才」という単語を軽々しく使いたがる人を僕はあまり好きではないのですが、坂本龍一という人についてはそうとしかいいようがないわけです。

さて、無駄話が多くなってしまいましたが、クラシック音楽の角度から坂本さんの功績を眺めてみた場合、どうしても視野に収まってしまうのが2018年の『グレン・グールド・ギャザリング(Glenn Gould Gathering)』です。

坂本さんがピアニストのグレン・グールドを敬愛していたことは有名ですが、これはそんな彼がキュレーションを担当した複合イヴェントの模様を収録した作品。グールド生誕85周年を記念し、草月会館や在日カナダ大使館などで2017年12月に5日間にわたって開催されたものです。

現地ではトーク・ショウや映画上映なども行われたようですが、ここに収められているのはグールドへのトリビュート・ライヴの模様。坂本さんを筆頭に前述のアルヴァ・ノトやクリスチャン・フェネス、さらにはルクセンブルクの若手ピアニストであるフランチェスコ・トリスターノらが、それぞれグールドの世界観を解釈し、演奏に落とし込んでいるのです。

坂本さんは2017年作『async』から“andata”を披露していたりもしており、当然のことながらそちらも素晴らしいのですけれど、一方、“フーガの技法 BWV1080a”や“コラール「古き年は過ぎ去りぬ」BWV614”などグールドが愛してやまなかったバッハ作品の再演においても圧倒的な表現力を見せつけてくれます。

また、坂本さんの単独演奏は5曲ですが、彼を含む4人の演奏者がグールドの原曲を独自に解釈し、個性をぶつけ合うラストのセッション楽曲“Coda for Glenn”での緊張感も圧倒的。もちろん個々の力量あってこそ成立したものでしょうが、その大前提として坂本さんのキュレーションが大きな意味を持っているということが手にとるようにわかるのです。

これはあくまで個人的な見解にすぎませんが、これは坂本さんが純粋に実現させたかったパフォーマンスなのではないでしょうか?

 

 

◆バックナンバー
【3/30更新】DIYなオーケストラがいる→ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
『Neujahrskonzert 2023 / New Year's Concert 2023 / Concert du Nouvel An 2023』Franz Welser-Möst, Wiener Philharmoniker
【2/23更新】陰気な男だと決めつけられた作曲家がいる→ジョン・ダウランド
『À sa guitare』Philippe Jaroussky & Thibaut Garcia
【1/26更新】同じ儀式を繰り返していたピアニストがいる→グレン・グールド
『Bach: The Goldberg Variations, BWV 988 ((1981 Gould Remaster))』Glenn Gould
【12/22更新】肉団子が取り持った縁がある→ブラームスとブルックナー
『ブラームス:交響曲 第2番、悲劇的序曲』ブラームス, ズデニェク・マーツァル, チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
【11/25更新】自分の書いた曲が難しすぎてブチギレた作曲家がいる→フランツ・シューベルト
『 リスト: ピアノ・ソナタ ロ短調、シューベルト:幻想曲「さすらい人幻想曲」』セルゲイ・エデルマン
【10/27更新】ロック・スター並みだったヴァイオリニストがいる→ニコロ・パガニーニ
Paganini: 24 Caprices / Itzhak Perlman, Niccolò Paganini
【9/29更新】ドリフのコントみたいな指揮者がいる→オットー・クレンペラー
『Mahler: Symphony No. 4』Otto Klemperer, Elisabeth Schwarzkopf
【8/25更新】『エリック・サティピアノ作品集』七條恵子
“日常の反復”に執着した作曲家がいる→エリック・サティ
【7/28更新】『The Intimacy of Creativity: 5 Year Retrospective』Hong Kong Philharmonic Orchestra, Bright Sheng
オーケストラをバックに卓球しまくる曲がある→アンディ・アキホ「ピンポン交響曲“Ricochet”」
【7/1更新】『ハイレゾで楽しむ「民族音楽研究の父」バルトーク・ベーラの世界』Houston Symphony Orchestra, Leopold Stokowski
マニアックなコレクターだった作曲家がいる→バルトーク・ベーラ
【5/26更新】『山田耕筰: 序曲ニ長調/交響曲ヘ長調「かちどきと平和」/交響詩「暗い扉」/交響詩「曼陀羅の華」[日本作曲家選輯] / 山田耕筰, ニュージーランド交響楽団, アルスター管弦楽団, 湯浅卓雄』
有名な乳酸菌飲料の名称を決めた作曲家がいる→山田耕筰
【4/29更新】『Ives: Piano Sonata No. 1 (Remastered)』William Masselos
「精神的パンクス」と呼べる作曲家がいる→チャールズ・アイヴズ
【4/1更新】『モーツァルト:レクイエム』ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ヘルベルト・フォン・カラヤン
ヒルに血を吸わせた作曲家がいる→ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

【2/25更新】『Rothko Chapel - Morton Feldman / Erik Satie / John Cage』
Kim Kashkashian, Sarah Rothenberg, Steven Schick, Houston Chamber Choir, Robert Simpson
1日に4時間しか働かなかった作曲家がいる→モートン・フェルドマン
【1/31更新】『Beethoven: Symphonies Nos. 5 & 9 "Choral"』
Wilhelm Furtwängler, Berliner Philharmoniker, Ludwig van Beethoven
ノマドワーカーの先がけだった作曲家がいる
→ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
【12/24更新】『Der Ring des Nibelungen (Excerpts) - The complete recordings of the famous Pathe Ring 1929』
Walter Staram Orchestra
演奏するのに4日もかかる楽劇がある→ワーグナー『ニーベルングの指輪』
【11/26更新】『ハイドン交響曲集 I :交響曲 第 92番 「オックスフォード」、第 94番 「驚愕」&第 97番』ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン, オランダ放送室内フィルハーモニー
作曲家のユーモアが発揮された曲がある→ハイドン『驚愕』
【10/29更新】『ラフマニノフ : 交響曲・管弦楽曲全集』エド・デ・ワールト, オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
落第しまくった作曲家がいる→セルゲイ・ラフマニノフ

【10/1更新】『シベリウス:交響曲第2番ニ長調 作品43/同:交響曲第7番ハ長調 作品105』
クルト・ザンデルリンク, ベルリン交響楽団
イメージと実際の人間性が違いすぎる作曲家がいる→ジャン・シベリウス
【8/27更新】『ロッシーニ: 序曲全集 第1集』プラハ・フィルハーモニー合唱団, プラハ・シンフォニア管弦楽団, クリスティアン・ベンダ
猫の鳴き真似だけの曲がある→猫の二重唱
【7/30更新】『ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》、《エグモント序曲》、大フーガ』ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
面食いを自認していた作曲家がいる→ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
【5/28更新】『ヘンデル:組曲「水上の音楽」全曲』ヘルムート・コッホ, ベルリン室内管弦楽団
クラブ・イヴェントの原点のような曲がある→ヘンデル『水上の音楽』

【4/30更新】『ブルックナー:交響曲全集』韓国交響楽団, イム・ホンジョン
「純粋にもほどがあらぁ!」と突っ込みたくなる作曲家がいる→アントン・ブルックナー

【3/26更新】『J.S.バッハ: マタイ受難曲 BWV244』ゲオルク・ポプルッツ, マインツ・バッハ合唱団, マインツ・バッハ管弦楽団, ペトラ・モラート=プシネッリ, ラルフ・オットー
「葬式が多いと収入が増える」などと発言した作曲家がいる→ヨハン・ゼバスティアン・バッハ

【2/26更新】『グラナドス:ピアノ組曲「ゴイェスカス」-恋するマホたち-&「スペイン舞曲集」より』アブデル=ラーマン・エル=バシャ
ものすごく劇的な死に方をした作曲家がいる→エンリケ・グラナドス

【1/29更新】『サン=サーンス:交響曲第3番《オルガン》、死の舞踏、バッカナール、他』シカゴ交響楽団, パリ管弦楽団, ダニエル・バレンボイム
多才なのにイマイチ評価が低い作曲家がいる→カミーユ・サン=サーンス

【12/25更新】『Bizet: Carmen』Sir Simon Rattle, Berliner Philharmoniker, Chor des Deutschen Staatsoper, Jonas Kaufmann, Magdalena Kozena
“3”に因縁のある作曲家がいる→ジョルジュ・ビゼー

【11/27更新】『ベートーヴェン:交響曲 第9番 「合唱」』ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団, 飯森範親
「歌声喫茶」と関係の深い名曲がある→ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン『交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」』

【10/30更新】『シューベルト:冬の旅 【ORT】』ヘルマン・プライ
自らの死を予言した作曲家がいる→フランツ・シューベルト

【9/25更新】『ベルリオーズ : 幻想交響曲』ヤクブ・フルシャ, 東京都交響楽団
ストーカーに近かった作曲家がいる→エクトル・ベルリオーズ

【8/28更新】『R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》』ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, カール・ベーム, ゲルハルト・ヘッツェル
自らを「英雄」だと豪語した作曲家がいる→リヒャルト・シュトラウス

【7/31更新】『ブラームス:交響曲第1番』ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, カール・ベーム
石橋を叩きすぎた作曲家がいる→ヨハネス・ブラームス

【6/26更新】『Rothko Chapel - Morton Feldman / Erik Satie / John Cage』キム・カシュカシャン, Sarah Rothenberg, Steven Schick, Houston Chamber Choir, Robert Simpson
午前中しか働かなかった作曲家がいる→モートン・フェルドマン

【5/29更新】『ハチャトゥリャン ヴァイオリン作品集「ソナタ=モノローグ」』木野雅之
たったひと晩で書かれた名曲がある→アラム・ハチャトゥリアン『剣の舞』

【5/1更新】『Maurico Kagel: Ludwig Van』Mauricio Kagel
指揮者が倒れて痙攣する曲がある→マウリツィオ・カーゲル「フィナーレ」

【3/27更新】『ベートーヴェン: 交響曲 第5番、シベリウス: 交響曲 第2番』ジョージ・セル, ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
浮浪者に間違えられ逮捕された作曲家がいる→ベートーヴェン

【2/28更新】『チャイコフスキー:《くるみ割り人形》、《眠りの森の美女》組曲』パリ管弦楽団, 小澤征爾
性的嗜好に翻弄された作曲家がいる→ピョートル・チャイコフスキー

【1/31更新】『ヴィヴァルディ:四季』イ・ムジチ合奏団, フェリックス・アーヨ
敏腕DJ以上に仕事が速かった作曲家がいる→アントニオ・ヴィヴァルディ

【12/27更新】『ベートーヴェン: 交響曲全集』ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ヘルベルト・フォン・カラヤン
当初、タイトルがものすごく長かった名曲がある→ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン『交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」』

【11/29更新】『バッハ・カレイドスコープ』ヴィキングル・オラフソン
いち早く少子高齢化対策をした作曲家がいる→ヨハン・ゼバスティアン・バッハ

【11/1更新】『ショスタコーヴィチ:交響曲第10番&第11番 (96kHz/24bit)』スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ, 読売日本交響楽団
呪いをはねのけた作曲家がいる→ドミートリイ・ショスタコーヴィチ

【9/27更新】『ブルックナー:交響曲 第6番』上岡敏之, 新日本フィルハーモニー交響楽団
出だしが非常に遅かった作曲家がいる→アントン・ブルックナー

【8/30更新】『世界の愛唱歌ベスト』V.A.
38セントしか遺産を残さなかった作曲家がいる→リストスティーブン・フォスター

【7/26更新】『レーガー: オルガン作品集 第14集 5つのやさしい前奏曲とフーガ/52のやさしいコラール 前奏曲』ジョセフ・スティル
食欲で身を滅ぼした(かもしれない)作曲家がいる→マックス・レーガー

【6/28更新】『R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》、他』ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
家庭の事情を仕事に持ち込んだ作曲家がいる→リヒャルト・シュトラウス

【5/31更新】『Khachaturian: Suites from Spartacus and Gayane / Ravel: Daphnes et Chloe 』St Petersburg Philharmonic Orchestra, Yuri Temirkanov
突貫工事でつくられた名曲がある→ハチャトゥリアン「剣の舞」

【4/26更新】『ブルックナー:交響曲 第8番 (ハース版) 』朝比奈隆, 大阪フィルハーモニー交響楽団
実の息子に対抗意識を持った指揮者がいる→朝比奈隆

【3/28更新】『Satie: Vexations (840 Times)』Alessandro Deljavan
最後まで演奏するのに18時間かかる曲がある→サティ「ヴェクサシオン」

【3/19更新】『Debussy: Piano Works, Vol. 2 - Estampes, Children's Corner, Pour le piano & Other Pieces』Jacopo Salvatori
偏屈で嫌われていた作曲家がいる→ドビュッシー

【3/12更新】『リスト:《巡礼の年》全曲』ラザール・ベルマン
他人の曲を借用しまくって自分のスキルを自慢した作曲家がいる→リスト

【3/5更新】『Rossini:Overtures/ロッシーニ序曲集』アントニオ・パッパーノ指揮、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団
誰よりも早く「働き方改革」を実践した作曲家がいる→ロッシーニ

【2/26更新】 『Kagel: Chorbuch - Les inventions d'Adolphe sax』マウリシオ・カーゲル指揮、オランダ室内合唱団、ラシェール・サクソフォン・カルテット
ティンパニ奏者が自爆する曲がある→カーゲル「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」

【2/19更新】『Haydn: The Creation』ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、フリッツ・ヴンダーリヒ
妻への恨みを曲にした作曲家がいる→ハイドン「4分33秒」

【2/12更新】『Cage: Works for 2 Keyboards, Vol. 2』Xenia Pestova, Pascal Meyer, Remy Franck, Jarek Frankowski, Bastien Gilson
4分33秒、無音の曲がある→ジョン・ケージ「4分33秒」

【2/5更新】『ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番(弦楽合奏版)&序曲集』ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, レナード・バーンスタイン
コーヒーに異常な執着を見せた作曲家がいる→ベートーヴェン

【1/29更新】『プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』(演奏会形式)』アンドレア・バッティストーニ, 東京フィルハーモニー交響楽団
たばこ好きが高じて犯罪の域に足を踏み入れた作曲家がいる→プッチーニ

【1/22更新】『ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界より》 【ORT】』ヴァーツラフ・ノイマン指揮, チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
「鉄オタ」だった作曲家がいる→ドヴォルザーク

【1/16更新】『モリエールのオペラ~ジャン=バティスト・リュリの劇場音楽』ジェローム・コレア&レ・パラダン
床を足で叩いて命を落とした作曲家がいる→リュリ

【1/9更新】『モーツァルト:レクイエム』ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団, ヘルベルト・フォン・カラヤン
お尻をなめることを要求した作曲家がいる→モーツァルト

【新連載】『エリック・サティ:新・ピアノ作品集』高橋悠治
ふざけた曲名の楽曲をたくさん残した作曲家がいる→エリック・サティ

 



印南敦史 プロフィール

印南敦史(いんなみ・あつし)
作家、書評家。
1962年東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「1ページ5分」の超・遅読家だったにもかかわらず、ビジネスパーソンに人気のウェブ媒体「ライフハッカー[日本版]」で書評を担当することになって以来、大量の本をすばやく読む方法を発見。その後、ほかのウェブサイト「ニューズウィーク日本版」「東洋経済オンライン」「サライ.jp」「マイナビニュース」などでも書評欄を担当することになり、年間700冊以上という驚異的な読書量を誇る。
著書に『遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『書評の仕事』(ワニブックスPLUS新書)、『読書する家族のつくりかた』『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)、『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)、『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』(KADOKAWA)など。

◆ブログ「印南敦史の、おもに立ち食いそば」
◆連載「印南敦史の 名盤はハイレゾで聴く」

 | 

 |   |