印南敦史のクラシック・コラム「クラシック音楽の穴」。ここで明らかにしようとしているのは、文字どおりクラシック音楽の「知られざる穴」。クラシックにはなにかと高尚なイメージがあって、それが「とっつきにくさ」につながっていたりもします。しかし実際には、そんなクラシック音楽にも“穴”というべきズッコケポイントがあるもの。そこでここでは、クラシック音楽の「笑える話」「信じられないエピソード」をご紹介することによって、ハードルを下げてしまおうと考えているわけです。そうすれば、好奇心も高まるかもしれませんからね。だからこそ肩の力を抜き、リラックスしてお読みいただければと思います。
同じ儀式を繰り返していたピアニストがいる
↓
グレン・グールド
毎日、同じように決まったことをするのが好きなんですよ。
といっても、別に難しいことではありません。起きたらまずトマトジュースを飲むとか、そのあとコーヒーを淹れるとか、午前中に原稿を一本書き上げるとか。そもそも書き仕事なので生活スタイルは地味であり、基本的には「読んでは書き、読んでは書き」の繰り返し。外を飛び回るようなことも最近ではほとんどないし、となると必然的に毎日が「同じことの繰り返し」になるのです。
もちろん人によって考え方は違うでしょうし、「同じことばかりを繰り返している毎日なんて耐えられない」という方だって当然ながらいらっしゃるでしょう。が、少なくとも僕は「毎日決まったことをする」生活スタイルが性に合っているんですよね。きのうと同じことをきょうも行うと、「やることをきちんとやっている」気分になれるといいますか(それは気分の問題でしかないな)。
だから、ピアニストのグレン・グールドがいつも同じことを繰り返していたという話にも、少なからず共感できる部分があるのです。彼の場合は僕の比ではなく、完全に突き抜けてしまっているんですけどね。
グールドがいかにエキセントリックな日常を送っていたかは、過去に何度かご紹介したことのある『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』(メイソン・カリー 著、金原瑞人、石田文子 訳、フィルムアート社)にも明らか。
そもそも、「日光があまり好きではない」という理由から夜型の生活を送っていたというところからして、ちょっと、いや、かなり変わっています。昼夜が逆転している人ならよくいますけれど、グールドの場合は「明るい色はどんな色でも気分を落ち込ませる」ため、用事はできるだけ遅い時間に設定し、夕暮れにコウモリやアライグマといっしょに活動を始めるようにしていたというのですから。
早い時間に家を出なければいけない用事があるときでも、たいていは午後遅くまで寝ていて、起きたらいくつか電話をし、それでようやくはっきりと目を覚ましていたのだそうです。
当然ながら、起きてからの行動もパターン化していた様子。以後はカナダ放送センターに出向き、郵便物を受け取ったりもし、レコーディングがあればセンター内のスタジオに午後7時ごろ到着し、午前1時から2時までレコーディングしたのだといいます。
それは、いつも同じ(なくてはならない)さまざまな儀式とともに行われた。コロンビア・レコードで長年グールドのプロデューサーを務めた人物は次のように書いている。「グールドはあらゆることに手順を踏んだ。同じ儀式を変わりなく繰り返すことが、ある種の安心感を生み出しているようだった」。その儀式には、やけどしそうな熱い湯に両手を二十分つけることや、精神安定剤をときどきのむこと、ピアノの調律師に深夜の必需品“ダブル・ダブル”(砂糖飛灰とクリーム多めのコーヒー)を買いに行かせること、などが含まれていた。(211ページより)
なお、レコーディングがないときはできるだけ自宅アパートにいたそう。僕も完全にインドア派で、外に出なくても無理なくやっていける人間なので、これもまた共感できる部分ではあります。ただし彼が家でやっていたことも、やはりどこか常人とは違う感じはします。こんな感じ。
本を読んだり、「やらねばならないこと」の果てしないリストを作ったり、譜面の研究をしたり、音楽をきいたりする。本人によると、レコードやラジオを毎日六、七時間きいているという。さらに、二台のラジオと一台のテレビを、別々の部屋で常時つけている(「僕はテレビをみる人間にあまり感心しないけど、僕自身、そのうちの一人なんだ」といっている)。読書欲も同じように旺盛で、一日に新聞を五、六紙、一週間に本を数冊読んだ。(211ページより)
本を読むとか音楽を聴くとか譜面の研究をするとか、そういうことだけならいたって普通。でも、“「やらねばならないこと」の果てしないリスト”のあたりに関しては、ちょっと理解が難しい部分がありますね。
そして意外でもあるのは、ピアノに向かう時間がとても少なかったということ。もはやピアノを極めていたということなのかもしれませんが、練習は1日に1時間か、それより少ないときもあったそうなのです。しかも、「いちばんいい演奏ができるのは、1か月くらいピアノにさわっていないとき」と話していたのだとか。
それはともかく、そういった諸々のことを終えて夜になると、グールドはまた持ち前の夜行性体質を発揮しまくっていたようです。問題は、それが人を巻き込むものであったこと。
午後十一時になると、起きたときより長めの電話を順番にかけてまわり、それが午前一時か二時まで続くこともよくある。友人の多くが、彼からの電話について語っている。最初に相手の都合をきいたり、ちょっとしたあいさつをしたりすることもなく、いきなり自分が考えていることを話しはじめ、気がすむまでうれしそうに話しつづけるーーときには何時間も。(212ページより)
延々と話を聞かされる人はたまったものではなかったでしょうが、もし電話中に眠ってしまったとしてもグールドは気づかなかったというので、それはそれでうまくいっていたのかもしれません。
ちなみにグールドは健康を異常なほど気にするたちで、その神経質さは電話中にも発揮されていたみたいです。
ばい菌を極度に恐れ、電話中に相手がクシャミしたら、ぞっとして電話を切ってしまうこともあった。(209ページより)
カメラが普及しはじめたばかりのころに広まったといわれる、「写真を撮られると魂を抜かれる」というような迷信に通じるものがありますね。ともあれ、「きわめて非社交的で、感情的な交わりを避け、だれかと親しくなりすぎると急に関係を絶った」というグールドにとって、電話はとても重要なコミュニケーション・ツールでもあったのでしょう。

『Bach: The Goldberg Variations, BWV 988 ((1981 Gould Remaster))』
Glenn Gould
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呪いをはねのけた作曲家がいる→ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
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出だしが非常に遅かった作曲家がいる→アントン・ブルックナー
【8/30更新】『世界の愛唱歌ベスト』V.A.
38セントしか遺産を残さなかった作曲家がいる→リストスティーブン・フォスター
【7/26更新】『レーガー: オルガン作品集 第14集 5つのやさしい前奏曲とフーガ/52のやさしいコラール 前奏曲』ジョセフ・スティル
食欲で身を滅ぼした(かもしれない)作曲家がいる→マックス・レーガー
【6/28更新】『R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》、他』ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮, ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
家庭の事情を仕事に持ち込んだ作曲家がいる→リヒャルト・シュトラウス
【5/31更新】『Khachaturian: Suites from Spartacus and Gayane / Ravel: Daphnes et Chloe 』St Petersburg Philharmonic Orchestra, Yuri Temirkanov
突貫工事でつくられた名曲がある→ハチャトゥリアン「剣の舞」
【4/26更新】『ブルックナー:交響曲 第8番 (ハース版) 』朝比奈隆, 大阪フィルハーモニー交響楽団
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【3/28更新】『Satie: Vexations (840 Times)』Alessandro Deljavan
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【3/19更新】『Debussy: Piano Works, Vol. 2 - Estampes, Children's Corner, Pour le piano & Other Pieces』Jacopo Salvatori
偏屈で嫌われていた作曲家がいる→ドビュッシー
【3/12更新】『リスト:《巡礼の年》全曲』ラザール・ベルマン
他人の曲を借用しまくって自分のスキルを自慢した作曲家がいる→リスト
【3/5更新】『Rossini:Overtures/ロッシーニ序曲集』アントニオ・パッパーノ指揮、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団
誰よりも早く「働き方改革」を実践した作曲家がいる→ロッシーニ
【2/26更新】 『Kagel: Chorbuch - Les inventions d'Adolphe sax』マウリシオ・カーゲル指揮、オランダ室内合唱団、ラシェール・サクソフォン・カルテット
ティンパニ奏者が自爆する曲がある→カーゲル「ティンパニとオーケストラのための協奏曲」
【2/19更新】『Haydn: The Creation』ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、フリッツ・ヴンダーリヒ
妻への恨みを曲にした作曲家がいる→ハイドン「4分33秒」
【2/12更新】『Cage: Works for 2 Keyboards, Vol. 2』Xenia Pestova, Pascal Meyer, Remy Franck, Jarek Frankowski, Bastien Gilson
4分33秒、無音の曲がある→ジョン・ケージ「4分33秒」
【2/5更新】『ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第14番(弦楽合奏版)&序曲集』ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, レナード・バーンスタイン
コーヒーに異常な執着を見せた作曲家がいる→ベートーヴェン
【1/29更新】『プッチーニ:歌劇『トゥーランドット』(演奏会形式)』アンドレア・バッティストーニ, 東京フィルハーモニー交響楽団
たばこ好きが高じて犯罪の域に足を踏み入れた作曲家がいる→プッチーニ
【1/22更新】『ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界より》 【ORT】』ヴァーツラフ・ノイマン指揮, チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
「鉄オタ」だった作曲家がいる→ドヴォルザーク
【1/16更新】『モリエールのオペラ~ジャン=バティスト・リュリの劇場音楽』ジェローム・コレア&レ・パラダン
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【新連載】『エリック・サティ:新・ピアノ作品集』高橋悠治
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印南敦史 プロフィール

印南敦史(いんなみ・あつし)
作家、書評家。
1962年東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「1ページ5分」の超・遅読家だったにもかかわらず、ビジネスパーソンに人気のウェブ媒体「ライフハッカー[日本版]」で書評を担当することになって以来、大量の本をすばやく読む方法を発見。その後、ほかのウェブサイト「ニューズウィーク日本版」「東洋経済オンライン」「サライ.jp」「マイナビニュース」などでも書評欄を担当することになり、年間700冊以上という驚異的な読書量を誇る。
著書に『遅読家のための読書術 情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『書評の仕事』(ワニブックスPLUS新書)、『読書する家族のつくりかた』『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(星海社新書)、『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)、『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』(KADOKAWA)など。
◆ブログ「印南敦史の、おもに立ち食いそば」◆連載「印南敦史の 名盤はハイレゾで聴く」