鈴木このみ デビュー10周年最新オリジナルアルバム『ULTRA FLASH』スペシャルインタヴュー!

2022/05/26

14歳で「全日本アニソングランプリ」優勝、15歳でデビューしたアニソンシンガー鈴木このみがアーティストデビュー10周 年目に放つオリジナルフルアルバム! 精力的なリリース・ツアーを走り続けた9年間。2020年末、声帯結節の手術で初めて音楽活動を休止、コロナ禍で今までの活動ができなくなったことを受け、「今しか出せない輝きを見逃さないで欲しい」と強 く想うようになる。そんな25歳の鈴木このみの輝く歌声を、ロックもバラードもダンスもカオスも、全方向にぶっ放したウ ルトラなアルバムが「ULTRA FLASH」。新曲には、5月よりAT-Xにて放送開始、OVA「真・一騎当千」主題歌や、安室奈美恵、三浦大知、BTS楽曲を手がける岡嶋かな多プロデュースのダンスナンバー、草野華余子と鈴木このみ共作曲による青春 ロックなどを収録!

取材・文:工藤寛顕(だいせんせい)


鈴木このみの輝く歌声を、ロックもバラードもダンスもカオスも、
全方向にぶっ放したウルトラなアルバム‼

INTERVIEW:鈴木このみ



――まずは、デビュー10周年おめでとうございます! 今の心境はいかがでしょうか?

鈴木このみ(以下、鈴木):ありがとうございます! ありきたりな言葉ですが、本当に一瞬だったな、と感じています。先日の1stワンマンのリバイバルライブ(「鈴木このみ Revival Live~ 鈴木っ!! 走れっ!!」)で、初めて「ああ、本当に10周年を迎えたんだ」と実感したくらい。
そして「まだまだやりたいことがいっぱいだな」という気持ちが大きいです。年々欲張りになっていくのかもしれません(笑)。

 

――現在も続くコロナ禍や、一昨年には声帯結節の手術も乗り越えて、およそ2年半ぶりのフルアルバムがついに発売となりますね。

鈴木:この2年半は情勢的にライブやイベントの数が今までよりグッと減ってしまったのですが、何か自分ができることはないかなと思っていました。そんな中で、ありがたいことにシングルのお話をたくさんいただいていて。「それなら、今まで以上に濃いシングルをたくさん作ろう!」という思いでずっと制作してきました。
そうしていると、以前より制作そのものを楽しめるようになった気がしたんです。今までよりもっと良いCDを作れるようになってきたかもしれない、と思っていた時にアルバムのお話をいただけたので、自分のマインド的にも、一番良いタイミングでアルバムを作らせていただけたんじゃないかと思います。

 

――そんな「ULTRA FLASH」には、新曲が6曲も収録されていますね。アルバム制作を通して印象的だったエピソードはございますか?

鈴木:実は……。一回、逃亡したことがありまして……(笑)。

 

――逃亡!?

鈴木:スタッフさんに黙って、制作中に鬼怒川温泉に一泊しました(笑)。

アルバムの制作中に、それ以外のお仕事もたくさん重なった時期があって、「作詞を今週末まで、作曲は来週頭まで!」みたいな感じの状況になってしまって。家にいても何も思いつかなくなってしまったんです。でも、「温泉に行ってもいいですか?」ってわざわざ聞いて、それで締切が間に合わなかったらすごく怒られちゃうと思ったので……。「今、仕事してます!」というLINEを送りながら鬼怒川へ向かっていました(笑)。

おかげさまで、温泉に入ってからバーッと作詞も進んで、締切は全部守れました!

 

――根を詰めすぎてしまっても、なかなか制作は進みませんよね。しかし思い切りが凄い……。

鈴木:でも、大変なことばかりではなくて、どちらかというと今回は凄く気持ちいいバランスで制作できたと思います。レコーディング中も「もっとこういう歌い方をしてみようかな?」とか、そういう実験ができるような個性的な楽曲がたくさん集まっていたので、スタッフさん達と笑い合ったりして。制作中における「楽しい」を突き詰められたような気がしています。

 

――それもやはり、10周年を迎えた気持ちの余裕からなのでしょうか。

鈴木:どうなんでしょう!? ……そういうことにしておきましょうか!(笑)

あとは、今回のアルバムのタイトルの「FLASH」という言葉は、持続的に光っているようなものではなくて、「この一瞬にギラッと光る!」というようなイメージがテーマとしてあったんです。そこからタイトルを考えている時に「もっとドデカく大胆に出てもいいかも」と思って、「EXTREME」とか「SUPER」、「HYPER」……と色々考えていたら「ULTRA FLASH」というタイトルが思いついて。そんなタイトルも後押ししてくれて、楽しい楽曲がたくさん集まったので、良い雰囲気で歌が録れたということもあるかもしれません。

 

――なるほど。そんな楽曲の中には、鈴木さんが作詞や作曲を手掛けた楽曲も含まれていますね。それらの楽曲にはどのような想いを込めて臨んだのでしょうか?

鈴木:表題曲の「ULTRA FLASH」に関しては、スタッフの方から「表題曲には鈴木さんも参加したらいいんじゃない?」とご提案いただいたんです。楽曲を作ることに関してはまだまだ学ぶことがたくさんあって、もっと頑張らなくちゃと思っていたところなので、そうした提案がすごく嬉しくて。「ぜひチャレンジさせてください!」ということで担当させていただきました。

共作していただいた草野華余子さんは、この2年半ぐらいのシングルでずっと楽曲の中心に携わっていただいていて、人柄的にも凄く信頼している方なんです。華余子さんと一緒だったら良い物ができると思って、今回はこの座組でお願いしました。

サウンドとしては、夏が来る前に夏を迎えに行っちゃおう! みたいな感じのポジティブな楽曲です(笑)。そこにBRADIOさんとEFFYさんが編曲で参加してくださって、爽やかだけじゃない、大人の茶目っ気ある格好良さみたいなものが加わりました。ライブで歌うのがめちゃくちゃ楽しい楽曲になりそうです!!

 

――ライブで披露されるのが楽しみです! 一方、作詞を担当された「Ordinary Wish」は穏やかなバラードに仕上がっていますね。

鈴木:ここ最近はひんやりとしたバラードが多かったので、温かみのあるバラードが1曲欲しいなと思っていたんです。10周年でのリリースということもあって、自分の言葉で書けたらと思って作詞を担当させていただきました。言葉が浮かびやすい楽曲を選ばせていただいたので、曲に引っ張られてスルスルと自分の気持ちが出てきたように感じているんですが、ちょっと恥ずかしいですね(笑)。

「ありがとう」と素直に書くのは格好悪いんじゃないか……なんて思ったりもしたんですけど、この10年を走ってこられたのは、紛れもなく、同じ量を走ってきてくれたファンの皆さんやスタッフさん、周りの人たちのおかげなんです。そうして考えてみると、これはそのままに「ありがとう」と書くしかないな、と。

今回のアルバムは「私、無敵ですから!」みたいな力強いメッセージが込められた楽曲が多いですが、一番最後のこの楽曲には、一緒のお部屋の中にいるような等身大の鈴木このみをイメージしてもらえる空気感で書けたんじゃないかなと、個人的には思っています。

 

――他にも魅力的な楽曲がたくさん収録されていますが、その中でも「ぜひハイレゾで聴いてほしい!」という楽曲や、その聴きどころなどがありましたら教えてください。

鈴木:今回のアルバムは、楽曲によって収録に使うマイクを変えてみたり、いつものチームとは違うエンジニアの方に担当していただいていたりと、音的にも様々な特色の違いが楽しんでいただけると思います。

その中でも個人的にイチオシの曲は「HELLO」ですね。岡嶋かな多さんプロデュースのダンスチューンで、良いオーディオで聴いていただけたら絶対に気持ちいいだろうなと!

しっかり低音が出ていて、なおかつ細かい音まで粒立って聴こえるんですけど、一方で歌の帯域の幅が広くて、歌がまっすぐに飛んで来るように感じられるんです。良いオーディオで聴いていただけたら、より迫力が増す曲だと思います!

 

――6月からは新たにライブツアーも始まります。そんなライブツアーに懸ける意気込みを教えてください!

鈴木:「ULTRA」なアルバムをさらに「HYPER」にしてお届けします! ということで、アルバムをもっともっとブラッシュアップできるように、ひたすら秘密の会議をしています(笑)。
私はライブがとにかく好きで、ライブのために曲を制作していると言っても良いくらいなので、ぜひライブで体感していただけると嬉しいです。私の楽曲は楽器隊もパワフルに演奏してくださるものが多いので、イントロが始まってすぐにお腹にズシンと届いて、音響的にもお楽しみいただけると思います! 歌もそれまでに頑張ってレベルアップしたいと思いますので、ぜひ遊びに来てください!

 

――冒頭で、デビュー10周年を迎えても「まだまだやりたいことがいっぱい」と仰っていましたが、これからさらに挑戦してみたいことや抱負などはありますか?

鈴木:以前からずっと言っていることですが、武道館でライブをするのが夢なんです。私は今まで一度も武道館に立ったことがなくて、そんな武道館の舞台から見える景色がどんなものかを見てみたいですね。

あとは、今みたいな制限の多い生活が続くと、どうしても同じような毎日になってしまうと思うんです。そんな中で「鈴木さん、またおもろいことしてんね!」って思ってもらえるような、そういう良いパワーをたくさんお届けできればいいなと思っています!

具体的なことはまだナイショにしておきますけど、色々と考えていきますので、お楽しみに!

 

――最後に、e-onkyo musicのリスナーにひとことメッセージをお願いします。

鈴木:オーディオにこだわっている方は、きっと音楽が大好きな方ということでしょうから、そういう方々へのメッセージはちょっと緊張しますね(笑)。

良いオーディオで聴いていただけるということは、アーティストとしてもすごく贅沢なことです。今回のアルバムは、本当に全員が同じ方向を向いて制作できたと感じていて、人のパワーみたいなものが音からガッシリ伝わってくるんじゃないかと思っています。それをぜひ、皆さんの最高の楽しみ方で聴いていただければ嬉しいです!

 

――ありがとうございました!



<取材後記>

慌ただしいスケジュールの中、リハーサルの合間を縫ってe-onkyo musicの取材に応じてくれた鈴木このみさん。10周年という節目に創り上げた最新アルバムには『ULTRA FLASH』という強力なタイトルに相応しい楽曲が詰め込まれてる。一部楽曲では作詞や作曲を鈴木さん自身が担っており、“鬼怒川温泉へエスケープした”という昭和の文豪のようなエピソードで場を和ませつつ話してくれた制作背景からは、重圧だけではなく草野華余子さんをはじめとした作家陣やスタッフとのやり取りを楽しみながら作品を創り上げた充実感が伝わってくる。10周年を迎えてますます精力的なアーティスト活動を展開していく意気込みや、これからの目標として「武道館の舞台に立つのが夢」とポジティヴに語る様子が印象的だった。
6月からは本作を引っ提げたツアー『鈴木このみ 10th Anniversary LIVE TOUR~ULTRA HYPER FLASH~』もスタートする。『ULTRA FLASH』をハイレゾで聴き込みつつ、今後の活動にもぜひご注目を!(e-onkyo music)



PROFILE:鈴木このみ

2011年に開催された第5回全日本アニソングランプリ決勝大会でグランプリを獲得し、翌2012年に「CHOIR JAIL」にて弱冠15歳で メジャーデビューを果たして以来、TVアニメ「ノーゲーム・ノーライフ」オープニングテーマ「This game」、TVアニメ「Re:ゼロか ら始める異世界生活」のオープニングテーマ「Redo」など数多くのTVアニメ、ゲーム、映画の主題歌を担当。
2018年4月放送のTVアニメ「LOST SONG」では田村ゆかりさんとW主演声優を務め、声優にも初挑戦し、オープニング主題歌「歌え ばそこに君がいるから」も担当している。
2020年夏クール放送のTVアニメ「デカダンス」のオープニングテーマ「Theater of Life」、TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生 活」2nd seasonオープニングテーマ「Realize」、TVアニメ「恋とプロデューサー~EVOL×LOVE~」のエンディングテーマ「舞い降 りてきた雪」のトリプルタイアップを獲得し、鈴木このみ初のシングル3ヵ月連続リリースを敢行。
2021年にはTVアニメ「蜘蛛ですが、なにか?」後期OPテーマ「Bursty Greedy Spider」、TVアニメ「ひぐらしのなく頃に 卒」ED テーマ「Missing Promise」、TVアニメ「ディープインサニティ ザ・ロストチャイルド」OPテーマ「命の灯火」の3枚のシングルを リリースし、コロナ禍の中でも駆け抜けている。
2016年より4年連続アジアツアーを開催。上海、シンセン、香港、台湾、フィリピンにてワンマンライブを行う。国内外ともに精力的 に活動をし、現在イベントを含め、海外出演が40本近くにのぼる。
力強い歌声が特徴で、テレビアニメのオープニングを飾る曲に見られるアップテンポでアグレッシブなロックだけではなく、たおやか かつ柔らかい表現をしたミドルナンバーやバラードも歌いこなし、様々な楽曲の魅力を引き出すのが得意である。 デビュー10周年を目前にしても常に進化し、パワフルな歌声で国内外を問わず、人々を魅了し続けている。

◆オフィシャルサイト:https://www.konomi-suzuki.net/
◆LINE BLOG:https://lineblog.me/suzukikonomi/
◆Twitter:
https://twitter.com/Suzuki_Konomin


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