【最大35%オフ】福田進一セレクション 名演奏家が選ぶハイレゾ「好」音質15選

2021/11/19

世界屈指のギタリスト、福田進一。その彼が、長年にわたり自身も多くのレコーディングを行ってきたレーベル「マイスター・ミュージック」の膨大なカタログから、演奏家の目線で「好」音質アルバムをセレクトし、その聴き所を紹介するという特別企画。
「Meister Music (マイスター・ミュージック)」は、邦人初のトーンマイスター(ドイツ国家資格)平井義也が主宰するクラシック専門レーベル。世界に十数ペアしか存在しない、8Hz~200KHzの周波数帯をカバーする超高精度なスウェーデンのデートリック・デ・ゲアール製マイク「エテルナ・ムジカ」を用いたワンポイント録音で知られ、近年ではDXD384kHzハイレゾ音源制作なども行う、国内有数の高音質レーベル。


スペシャルインタヴュー with 福田進一



リスナーに「常に特等席の響きを聴いてもらいたい」そんな思いを持って、レコーディングに並々ならぬ意欲を注いできた世界屈指のギタリスト、福田進一。レコーディングにおいてはその都度、作品の時代や響きにあったギターを選び、徹底した音作りを追求しています。それだけに自身も音響への関心が高く、早い段階でハイレゾ配信を絶賛していたという福田氏に、サウンドについて、そしてオーディオについてのこだわりを伺ってみました。



――Meister Musicからのリリースや平井義也氏との音楽的交流はいつ頃スタートしたのでしょうか?

福田進一(以下、福田):最初に平井さんからお声がけを頂いたのは、たしか店村眞積さんのイタリア・ヴィオラ作品集(MM-3032-3033)の伴奏だったと記憶しています。既に、親友のフルーティスト工藤重典さんを通して、全面的な信頼を寄せているトーン・マイスター平井さんのお名前は存じていました。私のレコーディング活動は1984年のデビューから10年間をビクター専属、94年からは日本コロムビアに移籍しましたが、その後フリーとなり、このマイスターでの最初のアルバムは、私が最も尊敬する音楽家である店村さんに加えて、最高峰の伴奏家である小林道夫先生とのカップリングでもあり、喜んでお引き受けしたのです。

――オーディオへのご興味、原体験などがございましたらお教えください。

福田:私の両親も音楽ファンでしたが、特に、京都に住む母の兄が大変なオーディオ好きで熱烈なカラヤンのファンでした。録音の良し悪し、特にオーケストラの音の迫力ときめの細かさの共存にうるさく、ベルリン・フィルとその他のオケで音がまるで違うと、それを当時まだ小学生だった私相手に渾々と話してくれる面白い伯父さんでした。幼くて、なんだか理解できませんでしたけれど、喜んで聴いていました。
中学生になった頃、父にサンスイのターンテーブル・オーディオを買ってもらいました。最初に聴こうと買ったLPはホロビッツのショパン・アルバムでした。実は、そのレコードを買った日の出来事ですが、針を下ろそうとした瞬間、妹がぶつかってきて、その一曲目に傷が入ったのです。あの時の悔しさは今でも覚えています。
 
――オーディオに求めるもの、楽しいと感じる点はどのような事ですか?
 
福田:あの事件以後、ホロビッツの弾く序奏とロンドを聴くとプチッ…プチッ…と傷のノイズが聴こえる、不思議なもので、CDになってからもそんな気がするのですね。 それほど音の記憶というのは人の心に何かを残すものだと思います。まさに記録媒体、レコード本来の意味でね。いろいろな所で話しましたが、私自身はステージで弾いてお金を頂く仕事を生業にしていますが、実は人のコンサート自体を聴くのは苦手なんです。グールドが同じことを言っていて、受け売りと思われるのが嫌なので、あまり話しませんが…良いオーディオの方がライブよりずっと楽しめます。どこの誰か分からない人と隣り合わせで大きな会場で耳を澄まして音楽を聴くのは、どちらかというと好きではない。それこそ、ローマの円形競技場に集まった群衆のひとりになった気がするのです。その点、オーディオならば、相手の音と一対一になって対峙できます。ゆったり、お茶やお酒を片手に出来るし、かつ集中した気分で音楽と向かい合えるのです。同業者が、いつ間違うだろうかとハラハラ心配せずにも済みますし…まあ、時にはそういう録音にも出会いますが(笑

――自身の音楽にとっての最良の録音、サウンドとは?

福田:ギタリストですから、ここはギターの音に限って話しますね。
大雑把に言って、ギターについては聴き手は2つの傾向に分かれると思います。ひとつは自分の抱いている楽器から出ているような音が好きな人たち。これは厳密に言えば、耳で聴こえる音とギターという楽器の裏板から身体に直接伝わってくる振動が混ざり合った音を楽しんでいる人で、彼らはそういう音をオーディオにも要求する。出てくるのは、実際に楽器を弾く人が体験し、知っている音と言って良いでしょう。ほとんどの奏者は、この主観的な響きによって音の良し悪しを判断しているのです。確かに、私も楽器を選ぶ時にはそうします。

もうひとつは、楽器から出た音がホールから反射する、あるいは包み込む音響と混じり合って数メートル先の客席に届く音。まさしく客観的な音です。録音となると、そのギターの音色の持っている色彩感、透明度、深み、遠達性、さらにホールの持っている体積、空間の広がり、遮音性や空気の透明度までもが影響してきます。

実際に前者の方法では、コントロールの行き届いたスタジオ空間で、既に多くの名録音が生まれているのです。が、私がやってみたいのは、後者の方法であって、それが私の理想です。しかしそこには不確定な要素が多い分、すごく難しい。でも、やりがいがあるのです。
 
――Meister Music、平井義也氏が手掛ける録音(ワンポイント録音や、特徴的なゲアール・マイクなどのシステム)の魅力とは?

福田:今、申し上げた理想を実現するアイテムが、ゲアール製作のマイクロフォン、エテルナ・ムジカ。この超高性能マイクの使い手であるマイスターの鋭い耳は、離れた距離からでも、ギター弦の細やかな振動、生まれる倍音、さらにホールとの共鳴、すべてを瑞々しく艶やかにとらえてくれます。私の録音では、毎回のプログラム(楽曲)のスタイルに合わせて、衣装のように楽器を変えるのですが、それら名器の持つ個性を見事にとらえる平井さんの録音は、まさに職人の技です。一般的には、クラシックギターの音色を「ギター的な音」としか捉えられず、自分なりの解釈で良い音だと思っている人がかなり多いのです。本来の、それぞれの名器が持つ異なった倍音構成、そこから生まれる様々な個性や、複雑で立体的な音響、これらを収録し、再現出来るのが Meister Music の録音の魅力だと思います。

――最後にe-onkyo musicでハイレゾをお楽しみの皆さんに一言お願いいたします。

福田:96kHzというCD規格の倍を超えるサンプリングがすでに過去のものになりつつあり、7~8年前から192kHzが標準で、現在はそれをさらに超える384kHzが登場しました。カメラで言えばどんどん画素数が増えているわけです。演奏表現のさらに奥にある世界に踏み込んで、深みのある再生が可能となるはずで、これからの発展が本当に楽しみです。

私個人としては、これ以上CDラックを増やして家内に叱られたくないので、これからe-onkyo musicさんには頑張ってコンテンツの方を増やして頂きたいですね(笑)

――貴重なお話大変ありがとうございました。




福田進一セレクション 名演奏家が選ぶハイレゾ「好」音質15選



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■福田進一オススメのMeister録音10タイトル



アルビノー二&マルチェッロ:オーボエ協奏曲
池田昭子

NHK交響楽団のオーボエ奏者・池田昭子さん、その柔軟かつ自然な表現、揺らぎない安定した技巧と美しい音色を堪能できる作品です。これは横須賀ベイサイド・ポケットでの収録ですが、サウンドはまるでヨーロッパの宮廷にワープしたかのようで優雅さの極み。通常不鮮明になりがちなチェンバロの音もしっかり聴こえ、かつアンサンブルに溶け込んでいます。池田さんは、私もアルバム「白鳥の歌~オーボエとギターのための作品集(MM-4069)」でも共演させていただいており、まさに旬のアーティストです。


我が懐かしのブエノスアイレス
川田知子福田進一

かつて、ボッケリーニなどの室内楽で御一緒する機会はあったのですが、実はこの録音時まで川田知子さんとはデュオの共演がありませんでした。初めて川田さんと共演して感じたのは、その清潔で端正な音楽作りと音程の完璧さでした。そう、彼女のギリシャ彫刻のような美しい顔立ちとスタイリッシュな音楽作りに同質のものを感じたのです。気鋭の作曲家加藤昌則さんのケルト・スピリッツをはじめ、ガルデルやピアソラまで親しみやすい作品を集めた楽しいレコーディング・セッションでした。192kHzというハイサンプリングでの収録により、きめの細かい仕上がりのアルバムです。




J.Sバッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲他
新イタリア合奏団

Meisterのワンポイント録音に使われているゲアール製マイクの真価が発揮されたアルバムです。このアンサンブルには通奏低音の彩りとしてアーチ(大型)リュートが使われていますが、普通は埋没しがちなリュートの繊細な音色がはっきり聴こえてきます。私も馴染みの東京・紀尾井ホールでの収録ですが、この世界でも指折りの室内楽専用ホールの音響の広がりも同時に堪能できるアルバムです。


ゴルトベルク変奏曲 弦楽合奏版
ドミトリー・シトコヴェツキー紀尾井シンフォニエッタ東京

前述の紀尾井ホールのレジデンス・オケである紀尾井シンフォニエッタの弦楽メンバーを名手シトコヴェツキーが指揮したアルバムです。イタリアの弦とはまた違った意味で、日本の弦のアンサンブル・レベルの高さを誇り、味わうに最適のアルバムです。私にとって、メンバーのうち何人かは今までアンサンブルで共演したことのある友人知人なので、親しみの持てる一枚。新イタリア合奏団とは、ホールが別の空間のように響くので、聴き比べもまた楽しいですね。




カフェ・ジェゴッグ
タンブッコスカルサクラ

ギターという弦楽器の演奏家ですから、パーカッションは日頃あまり聴きません。が、このメキシコのグループによるアルバムは冒頭から魅了されました。ノリが良く、かつ色彩豊かな一曲目「フック」。続く巨匠スティーヴ・ライヒの「ナゴヤ・マリンバ」は、ギター・デュオ版も存在する名曲です。バッハの後、武満、三木と日本の音楽が続いた後、ケチャが加わったタイトル曲まで一気に聴きました。圧巻、爽快な音の洪水も時には良いものです。


余韻と手移り
高橋悠治

高橋悠治さんと言えば、その近作『ピアノ・リサイタル(MM-4088)』をオススメするべきでしょうが、ここはギターでもよく演奏されるバッハのパルティータBWV997(リュート組曲第2番)から始まるこのアルバムが面白いと思います。その独特なタッチと語り口のバッハのあと、現代の邦人作品、そして若くして亡くなったカナダのクロード・ヴィヴィエ(その遺作もギター曲!)最後に再びギターでも弾かれるチマローザのソナタ。と、これは余韻と手移りというタイトルに沿った知的なアプローチだと解釈しています。素晴らしい音響の浜離宮朝日ホールでのライブ収録のアルバムです。




J.S. バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)
木越洋

これは以前、Meisterの横浜スタジオでハードディスクからの音を聴かせて頂き、384kHzの凄さに驚いたアルバムです。私も15年来使わせていただいている横浜みなとみらい小ホールでの収録なので、その豊かな響きは良く知っています。それにしてもこの録音を聴いて、チェロの低音の震え、深い音色をここまで捉えることが出来るのか!と驚きました。各舞曲のリピートを廃し、オーソドックスな表現、充分な弾き込みによる余裕と豊かな情感に溢れた演奏で愛聴しています。


G線上のアリア~フルート、ピアノ&ベースによるトリオ・セッション~
ブルース・スターク工藤 重典ブレント・ナッシー

工藤重典さんとはパリ留学時代からの友人で、1979年のサル・ガヴォーでの初共演から40余年のおつきあいになります。レコーディングはどんどんやるべし、という彼の影響で私も枚数を重ねてきたわけですが。さて工藤さんは何枚作ったのでしょう、それにしても彼の取り組むジャンルの幅広さには恐れ入ります。ジャズのスタークさんとの共演も相当長いと思いますが、ここではクラシックのスタンダードが見事にアレンジされ、工藤さんの自在な笛と楽しいセッションが展開します。ジャズ録音としてのバランスも完璧です。




音の旅 ~夜明けのセレナーデ~
工藤重典福田進一

その工藤さんとは、Meisterで2枚のアルバムを作りました。最初の「夢」に続いて、昨年の秋にリリースした最新作は、サブタイトルのロドリゴのオリジナル難曲「夜明けのセレナーデ」やヴィラ=ロボス、ミヨーなどの近現代作品に始まって、ジュリアーニやモーツァルトのオペラ・アリアのアレンジ物へと遡って行く「音の旅」を表現しています。384kHzのハイスペック録音でフルートとギターの多彩な表現、繊細なニュアンスが見事に捉えられています。


ピアソラ・ハイレゾ・トリビュート
ヴァリアス・アーティスト

これは、Meisterレーベルで、ワンポイント録音されたピアソラの作品を集めたトリビュート・アルバムです。今年、生誕100年を迎えたタンゴの革命児、巨匠アストル・ピアソラ(1921-1992)の音楽は、ヴァイオリン、サックス、ギター、チェロ、弦楽オケ、どんな編成でも演奏可能で、楽器を選びません。このコンピレーションは、まさに音の万華鏡と言える多彩なラテン音楽の真髄、その迫力ある音世界はハイレゾ配信限定です。

ちなみに来年はピアソラの没後30年。私も春に、新しいピアソラ・アルバムと発売記念リサイタルを予定しています。乞うご期待!



■福田進一/自選ハイレゾ3タイトル



バロック・クロニクルズ
福田進一

私は、2011年から2019年まで6枚のバッハ作品集をリリースしましたが、その後には残されたバロック・レパートリーを並べて紹介したいと思い、年代記=クロニクルズというアイデアに辿り着きました。この第1集は、バッハと同時代人のスカルラッティをメインに、元祖バロックであるフレスコバルディから後の音楽史を俯瞰したプログラムです。長年愛用しているホセ・ルビオ(1966)とホセ・ルイス・ロマニリョス(2014)の2台を使い分けての録音です。この2人の製作家は、昨年亡くなった巨匠ジュリアン・ブリーム(1933-2020)が、ロンドン郊外に工房を提供し、愛用していたことで知られています。全体が繊細で、透明度が高い音色のアルバムに仕上がっています。


バロック・クロニクルズ II ~異邦人~
福田進一

昨年、私はパリの名工ロベール・ブーシェ(1898-1986)の遺作シリーズの中の一本、152番(1982/松+メープル)を幸運にも入手しました。ギター製作界の頂点に位置するブーシェの作品は、以前1991年から12年ほど使用していましたが、その時の楽器は手放してしまいました。が、いま再び無限の可能性を持つ名器に戻って来られたことを嬉しく思っています。クロニクルズの第2集は、バッハの知人でもあったリュート奏者ヴァイスの作品をメインに構成しています。その音色は、気品に満ち、豊穣という言葉がぴったりだと思います。384kHz、ゲアール・マイクによるワンポイント録音での収録は、まさしくこの楽器のためにあると痛感しています。




ワン・ポイント リアル・ハイレゾ 192kHz
ギター名器聴き比べ

福田進一

最後に、5種類のギターを聴き比べることの出来るアルバムをご紹介しましょう。インタビューでも申しましたが、それぞれの楽曲にあった衣装のように楽器を選んで弾きたい、というのが私のポリシーです。それぞれの楽器が持つ「倍音」を的確に捉えたMeisterの録音で、それがいっそう際立ちます。例えば、ここに収録されたバリオスの作品など、スペインのサントス・エルナンデス(1932)の妖艶な音色がぴったり似合っていると感じます。この聴き比べで、そういうベスト・マッチングを探す楽しみや、ギターという楽器の持つ豊かな可能性に触れて頂きたいと切に願っています。

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□■□【最大35%オフ】福田進一セレクション 名演奏家が選ぶハイレゾ「好」音質15選□■□



特集:福田進一セレクション 名演奏家が選ぶハイレゾ「好」音質15選のローンチを記念して、対象アイテムを期間限定プライスオフ!

・対象作品:こちらのページでご紹介の13作品
・実施期間:~2022年1月10日(月)

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福田進一 プロフィール



福田 進一  ギター
 11才より故 斎藤達也(1942-2006)に師事。1977年に渡欧、パリ・エコールノルマル音楽院にてアルベルト・ポンセに、シエナ・キジアナ音楽院にてオスカー・ギリアに師事した後、1981年パリ国際ギターコンクールでグランプリ優勝、さらに内外で輝かしい賞歴を重ねた。
 世界数十カ国の主要都市でリサイタルを行い、バロックや19世紀ギター音楽の再発見から現代作品まで、その幅広いレパートリーと、ボーダーレスな音楽への姿勢は世界の音楽ファンを魅了している。
 教育活動にも力を注ぎ、その門下から鈴木大介、村治佳織、大萩康司といったギター界の実力派スターたちを輩出。それに続く新人たちにも強い影響を与えている。現在は、世界各地の音楽大学でマスタークラスを開催、上海音楽院(中国)、大阪音楽大学、広島エリザベト音楽大学、アリカンテ大学(スペイン)、昭和音楽大学において客員教授を務めている。
 平成19年度、日本の優れた音楽文化を世界に紹介した功績により、外務大臣表彰を受賞。平成23年度芸術選奨・文部科学大臣賞をギタリストとして初めて受賞した。




■Meister Music 配信タイトル一覧⇒






 

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