茅原実里、歌手活動休止前最後のミニアルバム「Re:Contact」をリリース「ファンのみんなの愛情が私に歌を唄わせてくれた」

2021/11/18

 声優としての活躍と並行して歌手としても多くのファンを魅了してきた茅原実里さんが、今年2021年にてその歌手としての活動を休止。本日リリースのミニアルバム「Re:Contact」は、彼女自身の新たな幕開けを示すと同時に、歌手活動を支え続けてくれたファンへの感謝と愛を込めた作品とのことだ。メールでのいくつかの質問に答える形で茅原さんからお返しいただいたこちらのテキストからも、その思いの丈を強く強く感じ取れることだろう。「Re:Contact」と共にぜひ受け取ってほしい。

◎取材・編集:高橋 敦


 実はもともとは、このタイミングでアルバムを作る予定はなかったんです。だけど、どんな時も私のことを応援し続けてくれて、「私の歌を聴きたい」って待ってくれているファンのみんなの気持ちに応えるべきだって思うようになって。その強い気持ちを事務所の方やプロデューサーに相談させてもらって、時間をかけて受け入れていただいて制作が実現したんです。

 内容に関しては、作品を作りたいという気持ちばかりが先行していたので、最初は真っ白でした。みんなの未来の力になる歌を届けたいという漠然としたイメージしかなくて。ですが真っ白な状態だったからこそ、初心にかえったような気持ちでアルバム制作を始められたのかもしれません。元プロデューサーの斎藤滋さんにも制作の輪の中に入っていただいて、作家のみなさんとも一人一人お会いしながら丁寧に作りました。これまでに長年一緒に支えてくださった作家のみなさんの協力は大きかったですね。

 みなさんの協力あってこそというところでは、アルバムタイトルの「Re:Contact 」も周りから提案していただいたものなんです。ランティスからリリースした1stアルバム「Contact」からはじまり、音楽を通して色々な経験を経て、また次の世界へ旅立っていく、これからまた新しい世界へContactしていくはじまりなんだよっていう、とても前向きな意味を込めて提案してくださって。これには私自身が救われた気持ちでしたね。

 だからこそ、オープニング曲「Re:Contact」の作曲/編曲と作詞は、菊田大介さんと畑亜貴さんにお願いしました。1stアルバムのOP曲「Contact」と2曲目の「詩人の旅」と同じお二人。私は、茅原実里の音楽はコレ!っていうものを形成してくれたのは菊田大介さんと畑亜貴さんだと思っています。なので「Re:Contact」のはじまりもお二人に飾っていただくという流れは、とっても自然なことだったし必然でした。他の誰でもなくこのお二人しかいませんでしたよね。

 菊田さんとは打ち合わせの時に、茅原実里の集大成になるような「Contact」の進化版を作れたらいいねみたいなお話はしていました。実際に「Re:Contact」は、「Contact」を彷彿とさせるドキドキワクワク感もありつつ、過去に菊田さんが作ってくれた色々な楽曲の欠片も散りばめられていて、唄うとその時代その時代を思い出して胸がキュンってなるような楽曲になっています。

 菊田さんにはボーカルレコーディングのディレクションもしてもらったのですが、「思う存分休んでまた歌いたくなったら歌えばいいじゃん」って、いつもどおりの何気ないテンションで話してくれるんですよね。菊田さんは昔からいつもフラットでいてくれるから私もフラットでいられる。今回の制作ではあらためて自分を飾らなくてもいい人なんだなって感じましたね(笑)。

 歌詞についても、畑さんには歌詞を通して、子供のころからずっと育ててもらってきたような不思議な感覚があるので、最後にまた畑さんの歌詞を唄えたことが本当に嬉しかったです。受け取ったときは、なんて優しくて心強いメッセージなんだろうって……ここから私はしっかりと旅立たなければって心を新たにさせてもらいました。やっぱり最後の最後まで、畑さんは私の心に寄り添いながらメッセージを送り続けてくださったんだなって。感謝でいっぱいです。

 「a・b・y」の作曲をお願いした俊龍さんは養成所時代から切磋琢磨してきた仲間な上に、私の1stアルバム「Contact」の収録曲が俊龍さんにとっての作曲家デビューでもあったんです。お互い夢を仕事にできて、一緒に音楽を作れるようになったのは嬉しかったですね。今回は最後のアルバムということで、「確かなものをお願いします」って一言告げました(笑)。そうしたら送られてきた楽曲が尋常ではないエネルギーを感じさせるものになっていて、これは私へのエールなんだろうなって。

 編曲は藤田淳平さんです。「編曲は藤田さんでどうですか?」ってプロデューサーに聞かれて、二つ返事で「お願いします!」と返しました。これまで「暁月夜」や「蒼い孤島」など名曲を生み出してくださっているお二人のタッグなので、ファンのみんなも間違いなく喜んでくれると思ったんです。

 そして歌詞は奥井雅美さん。奥井さんには、私がランティスさんで音楽活動をはじめてから本当にお世話になりました。様々なフェスやランティス祭りなどでも大きな背中を見せていただき学ばせてもらいましたし、プライベートでもドライブに連れて行ってくださったこともありました。シンガーとして、人生の先輩として、奥井さんの存在、言葉には助けらたことがたくさんあったんです。私は奥井さんの書いてくださる歌詞がとても好きで、美しい言葉選びもそうだし、奥井さんの持つ世界観に強く惹かれるものがあって……きっと俊龍さんの楽曲がより奥深いものになるだろうなって感じたのでお願いさせていただきました。

 奥井さんは、私の気持ちやファンのみんなの気持ちを大切に歌詞に落としこんでくださいました。奥井さん自身の願いも込められているということで、様々な視点から生まれたひとつひとつのフレーズが心に刺さりました。でもそれは核心を突かれていたからなのかもしれないなって思っていて……「忘れないで」「離さないで」「赦さないで」「覚えていて」っていう切なくて強い言葉が耳に残ります。「a・b・y」というタイトルは、古い英語で“贖罪”という意味を持っているそうです。

 「FEEL YOUR FLAG」の作詞は松井洋平さんです。いただいた歌詞をはじめて見たとき「希望」そのものだと思ったし、私とファンのみんなの間にある絆や人間関係が未来に向けて力強く進んでいく印象を受けました。

 松井さんとの打ち合わせではずっと泣いていて……(笑)。これまではパレードの先頭で旗を振っていた私に、今度はファンのみんなが旗を振って私の船出を応援してあげる、見送ってあげる、そんなイメージで希望のある歌詞にしたいっておっしゃってくれて……詞の中にこれまでのアルバムタイトルのすべてのワードが刻まれていて、茅原実里の歴史を辿る旅のように思える、松井さんとファンのみんなからの大きな愛情を感じさせてくれる歌です。松井さんに出会えてよかったなって心から思いました。

 作曲は藤末樹さんです。藤末さんには「Lush march!!」のようなワクワクさもありつつ、キラキラと希望に溢れる旗曲を作っていただきたいというようなお話をしました。藤末さんの作る曲は、私好みでどれもドストライクな曲ばかりなんです。今回は、あたたかさ楽しさや切なさや美しさ……色んな要素の詰まったドラマチックな楽曲なので、あっという間に聴き終わってしまいます。遊び心も詰まっているし、過去に作っていただいた「KEY FOR LIFE」と同じメロディで力強く締めくくられているのにも感動しましたね……愛のこもったメッセージを感じています。

 「いつだって青空」はこだまさおりさんに作詞していただきました。私はランティスさんで音楽活動をはじめた時からこだまさんの歌詞が大好きだったんです。歌詞を受け取るのも、唄うのも、いつも楽しみで仕方ありませんでした。今回も打ち合わせの時に久々に会ってお話したんですけど、不思議と言葉にしなくても目を見ているだけで通じ合えるものがこだまさんとの間にあるんです。お互いの顔を見て、今の私へメッセージを書いてくださった。

 はじめて「いつだって青空」を読んだ時は、陽だまりのようなあたたかさに包まれている、そんな感覚になりました。大丈夫だよ。これから先の未来にもまだまだたくさんの喜びが溢れているんだよ、待っているんだよ!って。私の背中をさすって励ましてくれているような、自然で優しい歌詞なんです。いつも寄り添ってくださったこだまさんに感謝しています。

 作曲は黒須克彦さん。みんなの心がひとつになって、幸せになれるような曲を……とお願いしました。黒須さんが作ってくれる曲にはいつも大きな愛が溢れていて大好きなんです。人にも音楽にも誠実な黒須さんの人柄がそのまま音に生まれ変わったような優しい楽曲たちだなって。以前に作っていただいた「purest note ~あたたかい音」も、ファンのみんなと私の絆を音楽として示してくれた楽曲だったし、あの曲があったからこそみんなとの愛をより大きく育んでいけたと感じています。黒須さんの楽曲たちからは、音楽でみんなの心をひとつに束ねることができるっていうのを教えてもらいました。

 「いつだって青空」のデモをはじめて聴いた時は、涙もでちゃうし、気づいたら笑顔になってるしで感情が大変でした~(笑)。最後の作品になるので絶対に黒須さんの曲を唄いたいと思っていたんです。叶って嬉しかったですね。

 作家のみなさんにはあらためて本当に感謝しています。

 そういえば、私の楽曲たちがハイレゾ配信されることが決まったとき、ランティスで「NEO FANTASIA」のハイレゾを聴かせてもらったんです。奥行きがあって立体的で、テーマパークの世界に足を踏み入れたような感覚になって、とても感動しました。

 作った音楽をより良い音質や音響でお客さまに聴いてもらえるというのは、私自身もそうだし、作家のみなさん、演奏で参加してくれたミュージシャンのみなさん、楽曲制作に携わった音楽が大好きなすべての人にとって幸せで、ありがたいことだなぁって思うんです。そういう機会を得られたことも、歌手活動での成果のひとつだったかもしれないですね。

 最後の曲「Sing」は、作詞は私、作曲・編曲と演奏は、デビューの2007年からバンマスとして私を支えてくれた、ケニーこと須藤賢一さんにどうしても曲を作ってほしくなってお願いしました。

 打ち合わせの時に詞先でいくことが決まったので、毎年夏の恒例だった河口湖ステラシアターでのファイナルライブでファンのみんなの気持ちを受け取ってから、自分と向き合って書くことにしました。そこから締め切りまで一週間もなかったんですけど、みんなへの想いというのはとてもシンプルだったのでスムーズに書き終えたと思います。

 私は「唄うこと」と「みんなの笑顔」が大好きだったからここまで唄い続けてくることができたんですよね。歌から離れれば、きっとどうしてもみんなと会う機会も少なくなると思います。だからこそ “いつだって同じ空の下にいるよ!”って伝えたかったんです。いつだって私はみんなのことを応援してるし、いつだってみんなには笑っていてほしいんだよ!みんなのことが大好きなんだよ!って。

 この歌詞の「あなた」はファンのみんな一人一人です。私の大切な人です。

 最初に話したように、もともとは作る予定のなかったアルバムだったんです。でもこれまで私の心を導いてくれたのは、温かいファンのみんなの愛情でした。そしてその愛情が最後にまたこうして私に歌を唄わせてくれて、新しい音楽制作をさせてくれました。心から感謝しています。

 振り返るとみんながいてくれたからこそ、私はここまで素敵なParedeの中で唄い続けてくることができました。私はみんなのことが大好きなんです。大好きなみんなの未来が、これからもキラキラと輝き続けることを祈りながら作ったアルバム「Re:Contact」をぜひ、受け取ってください!よろしくお願いします!


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【Information】
2021年12月26日「Minori Chihara the Last Live 2021 ~Re:Contact~」
https://www.lantis.jp/artist/chiharaminori/news_1635908401.html

◆茅原実里 Official Web
https://www.minorichihara.com/

茅原実里 Lantis Official Web
https://www.lantis.jp/artist/chiharaminori/

茅原実里 Official Twitter
https://twitter.com/Minorin_parade

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