【11月22日更新】本場NYで絶大な支持を得るジャズ・ピアニスト海野雅威の超レア・アルバムと新録音2曲をハイレゾ配信!

2021/11/22

ジャズの聖地=ニューヨークを拠点に活躍するピアニスト、海野雅威。彼の地では、ジャズ史に残る名盤マイルス・デイヴィス『Kind Of Blue』でのドラマーとして知られる故ジミー・コブをはじめ、90年代以降のメインストリーム・ジャズに多様性をもたらしたトランぺッター、故ロイ・ハーグローブなど、現代のレジェンドたちのレギュラー・ピアニストの座を獲得したことで知られる。そんな海野雅威の超レア・アルバム「Journeyer」と、配信限定楽曲“Time Is Not What It Used To Be”と“B. H. B.”の2曲を、e-onkyo musicにて独占配信開始!

【11/22更新:アルバム「Journeyer」配信開始】
【11/20更新:インタヴュー&アルバム「Journeyer」配信情報追加】


本場ニューヨークで絶大な支持を得るピアニストとして知られる海野雅威だが、コロナ禍の2020年9月にニューヨークの自宅近くの地下鉄の駅で暴漢に襲われ、ピアニスト生命が危ぶまれるほどの大怪我を負った。そのニュースは、ここ日本で大きく報じられた。

しかしながら海野雅威は、その大怪我を克服し今年8月にニューヨークにて演奏活動を再開、奇跡の復活を遂げた。この10月からは日本での凱旋ツアーも行い、11月12日にはブルーノート東京にて豪華ゲスト陣を迎えたステージを行った。

e-onkyo musicでは、2014年にNYで制作され、海野氏のオフィシャルサイトかライブ会場でのみ限定販売されていたピアノトリオ・アルバム「Journeyer」と、配信限定楽曲「Time Is Not What It Used To Be」と「B. H. B.」の2曲を独占配信。更に、海野雅威氏へメール・インタヴューを敢行し、現在の活動の拠点となるNYへの旅立ちについてなど、貴重なお話を伺う事ができました。




■ライブ会場などでのみ入手可能であったレア音源「Journeyer」をハイレゾ配信!


Journeyer』/海野 雅威


2014年にNYで制作され、海野氏のオフィシャルサイトかライブ会場でのみ限定販売されていたピアノトリオ・アルバム「Journeyer」が、e-onkyo musicにて配信開始!

■JOURNEYER

【収録曲】
01 PICK OFF MOVE 5:42
02 CRAZY LOVE 7:07
03 HAVE YOU MET MISS JONES (Richard Rodgers / Lorenz Hart) 5:37
04 WHILE YOU WERE OUT 7:14
05 LULLABY OF THE LEAVES (Bernice Petkere / Joe Young) 5:25
06 SOME OTHER SUITE 5:11
07 THE MAGIC DOES NOT JUST HAPPEN 5:43
08 ISN'T THIS GATE WORKING? 7:55
09 SONG FOR SPIRITUAL JOURNEYER 5:10
10 COME SUNDAY (Duke Ellington) 7:48

【メンバー】
TADATAKA UNNO, piano
HASSAN J.J. SHAKUR, bass
JEROME JENNINGS, drums

All songs are written by Tadataka Unno unless otherwise noted.

Produced by Tadataka Unno
Executive Producer: Yoshie Ueda
Recording Engineer: Mike Marciano
Mixed and Mastered by Katsuhiko Naito
Recorded At Systems Two, Brooklyn, NY On May 14, 2014
Photo by Arkady Mitnik
Art Work by S.Itayan
Graphic Design by Rick Maclaine




海野雅威 スペシャル・インタヴュー


――アメリカへはいつ渡られたのですか?

海野雅威(以下、海野):2008年の6月19日、27歳の時です。いまにして思えば偶然にもアメリカのJuneteenthというアフリカン・アメリカンにとって重要な日でした。

――アメリカのNYに渡ろうと思った直接的な出来事や、きっかけなどはありましたか?

海野:9歳の頃からジャズピアノを始めたので、いつかはジャズが生まれた文化の背景を直接感じたいと思っていました。鈴木良雄氏(チンさん)からの影響が一番大きいです。Art Blakey and the Jazz Messengersのレギュラー・ベーシストだったチンさんは、自分にとって親父のような存在です。チンさんのトリオでは、ドラマーのCecil Monroeと共にトリオで5年近く活動し、このトリオでNYでライブや録音を経験しました。日頃からチンさんからもNY移住を勧められましたし、その時期に伊藤八十八さんのプロデュースでGeorge MrazとJimmy CobbとのアルバムもNYで録音しました。後に師となるHank Jonesにも渡米に必要なビザの推薦状を書いて頂く事ができました。NYが遠い憧れの世界ではなく、実際に行く機会が重なった事もあり、次第に街が身近な存在に感じられようになってきました。

世界中から人が集まるNYは、ジャズのメッカでもあって、世界中から私のように移り住んできたミュージシャンがいて、ここでしか生まれえない音楽が存在します。当然、全米中からもNYを目指してミュージシャンが集まってきます。刺激溢れるダイナミックな街ですが、必然的に圧倒的にミュージシャンの数が多く、ジャズクラブなどでの演奏の場はそれに対して少ないので、競争が激しいという見方もできます。また、物価、家賃も非常に高いこの街で生きていく事はタフさを要求されます。

――NYに行ったら「こうなりたい!ここで演奏したい!」など当初の願望は何でしたか?

海野:ジャズを感じるために渡米したので、今しか聴けない、ここでしか会えないミュージシャンをまず聴く事が自分が弾く事よりも大切でした。ですから、まずは尊敬する憧れのレジェンド・ミュージシャンのライブに通う事だけで幸せでした。そのうち、Hank Jones,、Junior Mance、Jimmy Cobb、Frank Wess、George Cablesなど、大先輩があたたかくご自宅に招いてくれてセッションして頂けるようになりました。音楽のみならず人生の師と言える彼らとの交流から大切な事を学んできました。

――実際にNYに渡って、演奏ができるようになるまでの苦労などはありましたか?

海野:渡米当初は、ほとんど知り合いがいない状態でしたから、仕事のあてなど皆無でした。若い世代のミュージシャンは特にジャズ学校の出身者が多く、すでに学校の仲間同士で繋がりがあり、もし優秀ならば学校の教授のバンドでピックアップされる事もありますから、自分がNYで学校に行かない選択肢を選んだのが、本当によかったのかどうか、当初は迷いも少しありました。少しづつジャムセッションなどで知り合いができてきて、自宅のセッションに声をかけてもらうようになって、そのうちライブも誘ってもらうようになったりと、文字通り1からの再スタートだったので大変と言えば大変でしたが、その状況を楽しんでやっていました。初仕事はピザ・レストランでの報酬20ドルとピザのまかないでしたが、そのピザの味は特別に美味しかったのを覚えています。

――外からみたNYのジャズシーンと中から見たNYのジャズシーンの違いとは?

海野:例えば、アメリカの地方都市で演奏する時、その地元のミュージシャンはNYで活動するミュージシャンを尊敬しているように感じます。NYジャズシーンで活動するミュージシャンの事をタフだと思ってくれているのでしょう。一方、全てNYに素晴らしいミュージシャンが集結しているかといえば、そうではなく、地元を愛し、愛されて、地域コミュニティーで重要な存在のミュージシャンが全米各地にいて、アメリカのミュージシャン層の厚さを感じます。そこに行かなければ聴く事のできない現地の素晴らしいミュージシャンの存在にはいつもワクワクします。

――NYや、NYのジャズシーンについて、現在思う事などはありますか?

海野:近年多くのレジェンド・ミュージシャンが天国へと旅立ってしまい、寂しい限りです。歴史から学び、感じる機会が減ってきて、NYのシーンも様変わりしています。そうなると実際に学ぶ場はどうしても学校に移っていきますが、高い学費を払って、経済力がないとジャズ・ミュージシャンになれないという状況は、現場で叩き上げでやってきた自分としては変化に戸惑うこともあります。何も後ろ盾がない中で誰かに教わるのではなく、自分を信じて感じてやってきたことで得られた感覚は大きなもので、巨匠が亡くなる前に演奏や交流できたこと、そして彼らが私を必要としてくれた事はかけがえのない稀有な経験で心から感謝しています。

――第一線で活躍するピアニストとしての現在の目標は?

海野:偉大なミュージシャンから学んできた事は、自然と自分の音楽に反映されていると思います。Roy Hargroveと世界中をツアーしながら学んできた大切なこと、Jimmy Cobbと演奏するときにしか感じられない独特の感覚、ジャズ界の最高のミュージシャンとの演奏こそが自分の本物のジャズスクールでした。今、彼らからの教えを自分の音楽を通して繋いでいく責任もあると感じています。

――最後に、e-onkyo musicにて間もなく配信がスタートするアルバム「Journeyer」についてお伺いさせてください。

海野:2014年にNYで制作した「Journeyer」は私のサイトか、ライブ時の会場でのみ限定販売されていたトリオ作品です。今までお問い合わせを多く頂いている作品でもあり、今回ようやく高音質なハイレゾ音源としてダウンロード配信ができる事になりました。気心しれたメンバー、Hassan J.J. Shakur、Jerome Jenningsとの本作品のトリオで、日本でも来日ツアーを行いました。師匠の一人、George Cablesの2021年の最新作では、本作から2曲目の「Crazy Love」も収録されていて、大変光栄に感じています。実はこのタイトルは曲が気に入って下さった師匠George自身が名付け親なんです。ぜひNYの情景も感じながら、お楽しみ頂ければと思います。

――貴重なお話、大変ありがとうございました。




大怪我から奇跡の復活を遂げたピアニスト、海野雅威の配信限定楽曲2曲同時配信!



Time Is Not What It Used To Be
海野 雅威

【演奏】
Tadataka Unno - Wurlitzer
Danton Boller - bass
Jerome Jennings - drums

Composed by Tadataka Unno
Produced by Clifton Anderson & Tadataka Unno
Recorded and Mixed by Andy Taub at Brooklyn Recording
Mastered by Ulrike Schwarz at Anderson Audio New York


B. H. B.海野 雅威


【演奏】
Tadataka Unno - piano
Danton Boller - bass
Jerome Jennings - drums

Composed by Tadataka Unno
Produced by Clifton Anderson & Tadataka Unno
Recorded and Mixed by Andy Taub at Brooklyn Recording
Mastered by Ulrike Schwarz at Anderson Audio New York




Message from 海野雅威


今回の復活来日ツアー(2021年10月~11月) について

コロナ禍で全ての活動が停止し、ミュージシャンも演奏できない状況が続いてきましたが、ようやく今、日本も感染状況が少し落ち着いていた時期にツアーをする事ができたので、各地で多くの方がライブを心待ちにしていてくれました。
特に私はアメリカでヘイトクライム事件の被害者となり、大怪我から奇跡的に復帰できたという事、事件後、そして手術後初の日本での長いツアーでした。ここまでの険しい道のりの日々があり今があるので、また戻ってくることができ、各地であたたかいお客さんに歓迎してくださり感無量でした。支えてくれた仲間、ご心配頂いた皆さんに感謝致します。

今回の録音には様々な特別な思いがあります。

怪我でピアノをまったく弾けないことはもちろんのこと、箸も持てない状態の中、一つ確かな存在に気がつきました。それはどんな状況でも決して音楽は自分から離れていかないということでした。苦しい時ではありましたが、メロディーが自然と浮かび、創作意欲が湧き、音楽に自分自身が勇気づけられ、鼓舞され、前向きな気持ちでいることができました。レコーディングに必要な楽曲が出来上がり、ピアノを弾くことが次第にできるようになってきたタイミングでスタジオに入りました。先行2曲の配信はこの時のセッションからトリオの演奏をお届けします。

レコーディングメンバーは、私のニューヨークのレギュラートリオ、Danton Boller (b)、Jerome Jennings (ds)で、彼らは私の無二の親友です。Danton BollerはRoy Hargroveのバンドで知り合って以来、共に活動しています。この録音での彼のベースはRoyの名盤「Earfood」でも演奏されているベースです。Dantonとの演奏では、いつもRoyの存在を感じます。Jeromeとは彼がHank Jonesのドラマーだった頃に知り合い、私の師匠Hankとの思い出も共有しています。レコーディングプロデューサーには、信頼するClifton Anderson (tb)を迎えて、Brooklyn Recordingで今秋に制作しました。メンバー皆、誰よりも私がまた演奏できるようになった事を心から喜んでくれる仲間で、その気持ちも音に現れていると思います。

私はいつでも音楽の力を信じています。言葉を必要としない、そして言葉では決して表現する事のできない素晴らしい音楽が、Universal languageである事は経験から知らされてきました。音楽は人種などに縛られる狭い世界ではありません。ミュージシャンは人と演奏するときに、アンサンブルと調和がもっとも大切です。まさにその事が現実の世界に必要で、音楽は自然とその事を教えてくれます。だからこそ今、愛に溢れる音楽が必要だと痛感します。差別や暴力に決して屈せず、渾沌とした時代でも負のエネルギーこそ正のエネルギーに変わり得る事を私の音楽で示す事が、私の新たな使命であるという思いを強く感じています。

絶望を希望に変えるべく、支えてくれた人々に対する感謝、生きている事への喜びから生まれた楽曲をぜひお聴きください。


海野雅威





海野雅威(Pf)


Danton Boller(Ba)


Jerome Jennings(Dr)


Danton Boller & Jerome Jennings


海野雅威とJerome Jennings




海野雅威 プロフィール



海野雅威(うんの・ただたか)

1980年、東京生まれ。

4歳からピアノを弾き始め、9歳でジャズピアノを元岡一英氏に師事。18歳からミュージシャンとして活動を始める。鈴木良雄・伊藤君子・大坂昌彦らシーンを支える多くのミュージシャンと共演し若い世代の旗手的存在であったが、さらにジャズのルーツや文化に触れる為、2008年にニューヨーク移住。ゼロから新たにスタートした新天地でもトップミュージシャンに認められ、故ジミー・コブ(ds) クリフトン・アンダーソン(tb) ウィナード・ハーパー(ds) 故ロイ・ハーグローヴ(tp) ジョン・ピザレリ(gt,vo)ジャズミーア・ホーン(vo) 等のバンドでの活動の他、自身のトリオでも演奏を行っている。

2013年にはヴィレッジ・ヴァンガードでジミー・コブ・トリオのピアニストとして日本人初出演。その一週間公演は、オーナーであった故ロレイン・ゴードンをはじめ、耳の肥えた地元ジャズファンを唸らせ本場ミュージシャンの仲間入りを果たす。

2014年敬愛する名ジャズピアニスト、故ディック・モーガンのトリビュートコンサートのピアニストに推挙され、古くからの地元ファンに歓迎された。以降ワシントンD.C.を中心にかつてのディック・モーガンのバンドメンバーと共に演奏活動も行っている。

2016年6月ジミー・コブ・トリオのレコーディングで訪れた伝説のヴァン・ゲルダー・スタジオで、レコーディングエンジニアのパイオニア、ルディ・ヴァン・ゲルダー(当時91歳)にその才能を称賛される。その二ヶ月後、8月25日に惜しくも逝去され、ヴァン・ゲルダー氏の生涯最後のレコーディングピアニストとなる。

同年10月、現代の音楽界を支える多くのミュージシャンを輩出している名門ロイ・ハーグローヴ(tp)クインテット日本人初のレギュラーメンバーに抜擢され、ロイが亡くなるまでの2年間世界各地を回るツアーを行う。

これまでの主な共演者は、Roy Hargrove, Jimmy Cobb, John Pizzarelli, Frank Wess, Joe Wilder, Jimmy Heath, Houston Person, Slide Hampton, Clifton Anderson, Scott Hamilton, Harry Allen, Al Foster, George Mraz, Ray Drummond, Ralph Moore, Vincent Herring, Javon Jackson, Eric Alexander, Peter Bernstein, John Webber, David Williams, Curtis Lundy, Wallace Roney, Eddie Henderson, Hassan J.J. Shakur, Essiet Okon Essiet, Jim Cammack, Gerald Cannon, Willie Jones III, Annie Ross, Mary Stallings, Roberta Gambarini, Jazzmeia Horn, Steve Williams, Chuck Riggs, Steve Nelson, Dave Pike, Chuck Redd, Nicki Parrott, Russell Malone, Eddie Allen, Patrick O'Leary, Peter Washington, Kenny Washington, David Wong, Yasushi Nakamura, Jerome Jennings, Dezron Douglas, Jovan Alexander, Jonathan Barber, Ben Solomon, Kojo Roneyなどで、幅広い世代のミュージシャンに信頼を置かれている。演奏を通して様々な人と出会い、その人柄に触れながら日々学んでいる。

また、惜しまれつつ世を去った日本の名ジャズ・ピアニスト世良譲、ジャズ・ピアノの巨匠ハンク・ジョーンズ、テナー・サックス&フルートの巨匠フランク・ウェスが、晩年最も期待を寄せていたピアニストでもあり、CDでの共演の他、音楽のみならず人生の師として交流を深めていた。2010年5月16日世界中のジャズファンに愛され最後まで音楽への情熱を燃やし続けたハンク・ジョーンズが91年間の人生に幕を閉じる時、その最期に立ち会う。師の志を受け継ぎ、自己の音楽を追求することで本分を全うしていきたいと強く感じている。

オフィシャル・サイト⇒




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