チェンバリスト 桒形亜樹子によるバッハ平均律曲集 待望の『第2巻』が完成!

2021/09/03

e-onkyo musicでもお馴染みの人気チェンバリスト、桒形(くわがた)亜樹子さんの最新作『J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第2巻 BWV 870-893』が発売に。2018 年の『第1巻』に次いでリリースされる本作により、バッハの〈平均律曲集〉が完結します。アルバムのプロデュース、そして録音やミックス、マスタリングを手掛けたのはこれまでと同じくdream window Treeレーベルを主宰する深田晃さん。前作同様、シリーズ第4弾となる本作についてもe-onkyo musicは取材を敢行。今回は、チェンバロやバッハもお気に入りというブロードキャスターのピーター・バラカンさんをゲストにお招きし、本作を聴きながら、お三方で自由に語り合っていただきました。試聴は、東京・銀座のオシャレなオーディオショップ「SOUNDCREATE」(サウンドクリエイト)にて、同店お勧めの最新システムで行いました。脱線必至のバッハ~チェンバロ談義をお楽しみください! なお、e-onkyo musicでは、e-onkyo music限定ボーナストラック「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005 - 第3楽章 ラルゴ(桒形亜樹子編)」がダウンロードいただけます。

構成◎山本 昇 写真◎長江和哉(レコーディング)、山本 昇(試聴取材) 取材協力◎SOUNDCREATE


★e-onkyo music限定ボーナストラック収録!

J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第2巻 BWV 870-893(Bonus Track version)
桑形亜樹子

※e-onkyo music限定ボーナストラック

Tr. 49 「J.S. バッハ: 無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV 1005 - III. Largo(桒形亜樹子編)」収録!




オーディオショップ「SOUNDCREATE」の試聴コーナー(5階)。ハイエンドなモデルを自由に組み合わせて聴ける



■高速で駆け抜けるバッハの3/8

――今日はよろしくお願いいたします。まずはこのたびの新作『J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第2巻 BWV 870-893』から何か聴いてみましょう。試聴するオーディオは、ここ「SOUNDCREATE」の竹田響子さんがチョイスしてくれたLINNの最新ネットワークプレーヤーKLIMAX DSMを中心としたシステムで、スピーカーはデンマークの先進ブランドBORRESENのZ3という組み合わせです。曲はどうしましょうか。

桒形 では、夏っぽくGメジャーでいきましょう(笑)。

[試聴]
◎「Prelude No.15 in G Major, BWV 884」
◎「Fugue No.15 in G Major, BWV 884」]

バラカン こんなに速い曲でしたっけ? びっくり(笑)。

桒形 フーガはもっと早く弾く人もいますよ。

バラカン 楽譜にテンポは記されていないのですか。

桒形 はい。何も書いていないので、大きな手がかりは拍子記号です。この曲の拍子記号は3/4と3/8なのですが、バッハの3/8は彼の中ではいちばん速い3拍子であることが分かっています。

バラカン バッハは、存命のときはそれほど注目されてはいなかったそうですね。

桒形 そうですね。有名ではあったようですが、人気はあまりなかったとか。ライプツィヒのトーマス教会は、当時人気があったテレマンを呼ぼうとしたのですが、断られるや、「一流の人がダメなら二流で我慢しよう」とバッハを迎えたと言われています。

バラカン えー!? B級的な扱いですか。

桒形 “バッハ”(Bach)だけに?(笑)。 でも、B級はちょっと可哀想ですね。

バラカン あのバッハにそんな時期があったとは驚きますね。没後、メンデルスゾーンあたりが持ち上げてからいまのような地位が与えられたと、以前何かで読みましたが、僕はどうも納得がいきません(笑)。ところで、先ほど雑談の中で「バッハはパクリの名人」という話がありましたが、こんなにユニークな作風の音楽家は滅多にいないと思うんですけど。

桒形 そうですよね。バッハはやはり唯一無二です。ただ、いろいろ調べてみると、アイデアを拝借するようなことはけっこうあったようですね。イタリア人のコンチェルトを写して、いいところを持ってきたり。メロディや音律など、アンテナはたくさん張っていたんだと思います。「これは面白い」と思えば取り入れるのですが、そこからがバッハのすごいところで、ただパクるのではなく、全部自分の言葉に翻訳してしまうんです。

バラカン その時代のいろんな音楽の影響を受けていたということ?

桒形 そうです。例えばイタリアのフレスコバルディはヴァティカンのサン・ピエトロ大聖堂でオルガニストを務めた人ですが、部分的には彼の曲にそっくりなものもあります。

バラカン そうなんですか。ところで、バッハの時代の鍵盤楽器というとオルガンとチェンバロと……。

桒形 それがメインですよね。ピアノフォルテも誕生していて、バッハも晩年には耳にしていますが、あまり気に入らなかったようです。

録音の様子やバッハの音楽などについて楽しく語ってくれたチェンバリストの桒形亜樹子さん



■バロック音楽はジャズっぽい?

バラカン 桒形さんはどうしてチェンバロを弾き始めたのですか。

桒形 子供の頃、自宅に足踏み式のオルガンがあったんですよ。

バラカン ハルモニウムが?

桒形 そうです。ハルモニウムの小さいのがあって。それを弾いて遊んでいました。ただ弾かせているだけではうるさいからと(笑)、ちゃんと習わせようということになったんです。3歳から4歳くらいですね。

バラカン チェンバロはいつから?

桒形 フフフフ。本当はピアノがやりたかったんです。しかもジャズピアノを!

バラカン えー! そうなんですか。

桒形 はい。でも、私は手が小さくて。セロニアス・モンクを16歳くらいで聴いて、「これは無理だ」と(笑)。

バラカン まぁ、マンクは真似するものではないかな(笑)。

桒形 初めて聴いたときの衝撃は大きくて、今でもよく覚えています。

バラカン そんな桒形さんにお勧めの映画がありますよ。

桒形 『ジャズ・ロフト』ですか?

バラカン そうそう! ご覧になりました?

桒形 まだですが、10月に上映されたら観たいと思っています。

バラカン 最高に面白いですよ。

桒形 譜面のままでは何の音楽にもならなくて、繰り返す中で装飾音を付けたり、リズムを変えたりすることが求められるバロック音楽は、確かにジャズっぽいところもありますね。バッハのジャズというと、若い頃はジャック・ルーシェが大好きでした(笑)。

バラカン 僕も中学生くらいの頃によく聴いてました。確かにバッハはジャズにも向いているかも。

桒形 懐の広い音楽なんですよ。

バラカン ベイスラインも素敵だし。

桒形 そうなんですよ。

バラカン リズムもいいんですよね。バッハを聴いていると、クラシックなのに自然と足が動くんです。

桒形 アフタービートが利いているんですよね。ただ、私はジャズピアニストの道を諦めて、大学は作曲科に入ったんですが、作曲もそれほど興味はなくて。それで何と、ロックやフュージョンに走ったんです。

バラカン えー!(笑)

桒形 シカゴとかフリートウッド・マックとか。あるいはハードロックもやりました。ジャズ~フュージョンではアル・ディ・メオラやジェフ・ベックもよく聴いていましたね。また、ハービー・ハンコックやチック・コリアがよく来日していた頃で、しょっちゅう聴きに行ってました。フリートウッド・マックとかを聴いて、歌が素晴らしくて、ボーカルもちょっとやってみようかと思ったこともあるのですが、思いとどまりました(笑)。
 ただ、クラシックも伴奏は好きだったんですよ。ドイツ・リートのショパンやブラームスを弾きたかったんですが、どうにも手が小さくて……。いちばん弾きたかったブラームスの「ホルン・トリオ」は、ピアノの出だしが10度なので指が届かない。これが弾けないのなら、ピアノはやめようと思いました。じゃあ、何を弾こうかと、しばらくモラトリアムで。

バラカン なるほど。ギターに転向したりとかは?

桒形 ベースは弾いていましたよ。レッド・ツェッペリンやエアロスミスなど、いっぱいコピーしました。そんな私がどうしてチェンバロに落ち着いたのかは、自分でもよく分からないんですよ(笑)。チェンバロとモダンピアノの間にあるような楽器であるフォルテピアノが、いまと同じくらい身近であれば絶対やっていたと思います。でも、私が学生の頃はまだ、大学でやっとモダンチェンバロが弾けるくらいでした。そして、フルートやヴァイオリンの奏者たちの間で、バッハやヘンデルなどバロックの音楽をやるのに、ピアノではなくチェンバロで伴奏してほしいという人が増えてきた時期でもあったんです。そこで、チェンバロをちゃんと勉強したいと考えて、ドイツに留学することに。益々チェンバロにはまっていきました。

――バラカンさんはどんなきっかけでチェンバロがお好きになったのですか。

バラカン 元々バッハが好きなんですよ。レコードを聴いていると、伴奏でもソロでも、弦をはじくあの音が心地いいんです。打弦楽器のピアノに比べて、撥弦楽器のチェンバロには、どこか優雅な雰囲気がある。ほら、キーを叩くと、音が出るまでほんの少し間がありますよね。

桒形 はい、そのとおりです。

バラカン そういうゆったりとした特徴が優雅に感じるのかも。だから、さっきの桒形さんが弾いた曲の速さにはすごく驚いたんです。

桒形 元気な曲を選んでしまって。すみません(笑)。

バラカン いやいや、すごいなと思って(笑)。

桒形 チェンバロは鍵盤が軽いので、いくらでも速く弾くことはできるんですよ。

バラカン そうかそうか。

桒形 重さはピアノの鍵盤の1/10くらいしかありません。

バラカン あ、そんなに違うんですか。

桒形 はい。鍵盤はすべて裏側を削っていますから、もう息を吹きかけるだけで落ちちゃうんです。それを下がらないようにするため、先ほどバラカンさんがおっしゃったように、弦を弾く前にちょっと爪が抵抗するので、ちょっとしたマチがあります。手の小さい私にとって、チェンバロは鍵盤が軽いので弾きやすいんです。さっきからずっとそう思って見ていたんですが、バラカンさんはすごくいい手をお持ちですね。オルガンをお弾きになったらいい演奏されますよ、きっと(笑)。

バラカン そうなんですか。もう少し若いときに言われたかった(笑)。

ラジオ「Barakan Beat」(Inter FM)などの番組でもお馴染みブロードキャスターのピーター・バラカンさん



――深田さんも以前からチェンバロに興味をお持ちだったのですか。

深田 なんかね、僕も昔から好きだったんですよ。

桒形 何と言っても、自作したクラヴィコードがご自宅にあるくらいですから。

バラカン えー!?

桒形 それを知ってから、この人の前で迂闊なことは言えないなと思いました(笑)。チェンバロもかなりお詳しいはずだと。

深田 チェンバロは大変だけど、組み立てキットのクラヴィコードならサイズも小さいし、作れるかなと思ったんです。録音のことはさておき、とにかく音が好きだったんです。

――では、桒形さんとの出会いは必然だったわけですね。

桒形 でも、お会いする前に、どこで聴いていたのかは教えてくれないんですよ。ある日、突然メールが来たんです。「録音させてください」って。だからびっくりして、「どこでお聴きになったんですか」と尋ねたら、「たくさん聴いてますよ」って(笑)。

■そこでしか生まれない音楽を録る

バラカン チェンバロの録音で苦労することはありますか。

深田 いや、特に大変なことはないんですよ。

バラカン でも、おそらく他の人よりは上手く録れるという自信がおありだったのでは?

深田 あー、桒形さんにコンタクトしたのは「録音したい」というよりも、「音楽の生まれる場所にいたい」というほうが近いかもしれません。

バラカン なるほど。

深田 音楽は、「そこでしか生まれないもの」じゃないですか。バッハがいて、桒形さんがいる。そして、ホールで演奏された音楽は、桒形さんが家で弾いているのとは全然違うかもしれない。

桒形 違いますね。

深田 その場所で生まれる音楽を、録音するというより、「一緒に作りたい」という感じなんです。

本作のプロデューサー/エンジニアであり、dream window Treeレーベルを主宰する深田晃さん



桒形 そうして始まったdream window Treeレーベルでの録音シリーズですが、初めはすごくシブいものからのスタートでした(笑)。先ほどのフレスコバルディと同じ時代のフローベルガーを録音した『メディテイション ~フローベルガーの眼差し~』です。地味なアルバムかもしれませんが、いま聴いてもいいアルバムだと思います。そして、楽器の素晴らしさということでは、1624年にヨハネス・ルッカースが制作したオリジナルのチェンバロをフランスのコルマールで録音した『ルイ・クープラン: クラヴサン曲集』もいい作品になったと思います。そして、『J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第1巻』も含め、ジャケットはすべて深田さんが撮った写真を使っています。私からすると、録音も撮影も、その一瞬を切り取るのが天才的に上手いんですよ。

バラカン バッハの〈平均律曲集〉は前回も今回も、桒形さん所有の楽器だそうですね。チェンバロはいま、どれくらい作られているものなのですか。

桒形 いまも盛んに作られています。なんと、日本では昨今の巣ごもり需要で、チェンバロメーカーはどこも大忙し。めちゃくちゃ儲かってるそうですよ(笑)。

バラカン へぇー。バッハとか、バロック以前の音楽に興味のある人が増えているということですか。

桒形 そうです。子供の頃にピアノを習っていた人が、お歳を召してからバッハやクープランを弾きたいと、チェンバロを注文するケースも多いようです。

バラカン そうなんですか。でも、チェンバロはチューニングも大変だと思いますけど、それは自分で行うのですか。

桒形 いまはスマートフォンのアプリでもいいチューナーがありますし、それほど難しくもないんですよ。

バラカン あーそうか。でも、以前は大変だったのでしょうね

深田 音律によって調律も変わるので、そのあたりは難しいかもしれませんね。

桒形 でも、ちょっと訓練すれば、そんなに難しいものではないと私は思います。で、シリーズの変遷に話を戻すと、深田さんは当初、「フローベルガーかフレスコバルディあたりでどうですか」といきなりきました(笑)。他にもたくさんプログラム案が出てかなり議論したんですが、深田さんの意向でフローベルガーだけで録ることに。どちらかというとマイナーな音楽だから、どうかなとは思ったんですが……。

バラカン フローベルガーは、どのような意味でマイナーなのですか。

桒形 まず、ほとんど鍵盤の曲しか書いていません。また、早く亡くなったので曲の数も多くはありませんね。そして、こうした17世紀の音楽は、掘り下げていろいろ勉強しないと難しい部分がたくさんあるんです。

バラカン ジャズで言えばハービー・ニコルズみたいな感じかな。マンクのような音楽をやっていた1950年代のピアニストです。ブルーノートで何枚か出していますが、彼も若くして亡くなりました。とても素晴らしい曲をいっぱい作ったんだけど、なぜか人気はそれほど出なかったんです。マンクみたいに、ちょっと難しい和音を使ったりもしていましたね。

桒形 もちろん、フローベルガーは私たちチェンバリストにとっては避けて通ることのできない、マストな作曲家なんですが、彼も一般的な知名度は低いですよね。オルガニストでもあまり弾かないですね。

バラカン あー、でもそれは聴いてみたいね。

桒形 そんな感じで録り続けて、4作目となる今回のバッハはジャケットの色味も変わりましたね。でも、録音した場所は、最初のフローベルガーと同じホール。一周回って松本に戻ってきました。

バラカン どのくらいの規模のホールだったんですか。

深田 「松本市音楽文化ホール」(ザ・ハーモニーホール)の小ホールで、可動式の客席が180くらいの小さな会場です。

バラカン 音を聴くと、とても生々しい感じがしました。

桒形 そんなに広くはないけど、天井はけっこう高い空間でしたね。

■なぜか緊張してしまう? バッハの〈平均律曲集〉

バラカン アルバムのブックレットに掲載されているご自身の解説によると、録音するときはかなり緊張したそうですね。

桒形 バッハはやはり特別で。コンサートでも、プログラムに入っているとそこだけ緊張します。クープランなどは楽な気持ちで弾けるんだけど、バッハが入ってくると、その時点で別人のようになってしまって汗をかいたりするんです(笑)。どうしてそうなるのか、自分でもよく分からないんですよ。

バラカン リハーサルのときは大丈夫なんですか。

桒形 自宅の練習や会場でのリハーサルは平気です。でなければ、『第2巻』を録音しようとは思わないですよね。2020年の8月、コロナの影響でホールが空いているということで、この『第2巻』の録音の企画が持ち上がったとき、すぐにOKさせていただいたのは、それなりに自信があったからです。なのに……(笑)。

深田 バッハって、確かに緊張するんですよね。

桒形 録るほうも?(笑)。どうしてなんでしょうね。でも、そう感じるのは私だけじゃなくて、オルガニストでも同じことを言う人はたくさんいます。

バラカン 聴くほうからすると、バッハは心に効く薬のように感じられるもので、聴いたあとはすごく落ち着くんです。

桒形 あー、なるほど。私は以前、演奏会でバッハのフーガを弾いていたとき、突然、幕みたいなものが降りてきたんです。イタリア語で“ordine”(オールディネ)、つまり秩序のようなものがダーッと降りてきた。

バラカン うん! バッハの音楽はまさにそうですよ。

桒形 イメージするなら、数学的で非常にきれいな形の建築物のようなものですね。フローベルガーは奏者にとって兄弟や従兄弟のような存在で、楽な気持ちで弾けるのですが、バッハはいまも、部屋のドアをノックしても誰もいない。

バラカン そんなバッハの作品の中で、この〈平均律曲集〉は演奏者にとってどんな作品なのですか。

桒形 バッハのソロの曲の中でも、テクニック的にいちばん難しい作品の一つですが、まさに24個のミクロコスモスですね。やっぱり、バッハはこの24の調性を使って作りたかったんだと思います。当時、『第1巻』がすごく好評で、では『第2巻』も、となったわけですが、先ほどもお話ししたとおり、この人は自分の曲をパクるんですよ。自分の曲をパロディ化するというか。

バラカン ソングライターって、みんな自分の好きなフレーズを持っていますよね。

桒形深田 ハハハハハ。

バラカン 例えばジャクスン・ブラウンなんかもレコードを聴くと、同じようなメロディが多い(笑)。でも、それが彼の個性ですから。

桒形 まさにバッハもそうですね。この人の魔法にかかってしまうと、特別なものに聞こえてしまう。

深田 このアルバムはライブ録音ではないので、部分的に編集を行っています。例えばテイク1とテイク2があったとして、どちらもいい演奏なのですが、この部分はこっちのテイク、あの部分はこっちのテイクを使いたいと思うことがあります。なぜそう思うのかは分からないんですが、きっとバッハさんが「そうしなさい」とおっしゃっているんだと思います。どのテイクも間違いはないんですけど、そこで生まれている音楽としてこっちがいいなと思うほうを感じたままに選んでいますね。もちろん、繋げたものは桒形さんにも確認してもらいます。

桒形 私が気になるのは楽器から出るノイズなどで、そこは直してほしいとお願いしますが、テイクに関してどれを使うかは深田さんにお任せしています。編集はとても自然で、どこを繋いだのかは弾いた私も言われなければ分かりません。今回は4枚目ということで、ノイズなどで直した部分は減っています。でも、さすがにこの『第2巻』は曲数も多くて大変でした。当初は4日で済むかなと思っていましたが、結局5日かかりました。

深田 CDなら3枚分ですからね(笑)。

桒形 また、録音していた8月の松本がすごく暑くて(笑)。チューニングもすぐ狂うし。爪もヘナヘナになってしまって。

話題はあちこちに飛びながら、バッハやチェンバロの魅力を語り合うお三方



■弦をはじく鳥の羽軸

バラカン そうそう、解説を読んでいて驚いたのですが、弦をはじく爪は鳥の羽を使っているんですか。

桒形 はい。私の場合、ターキーかカモメ、もしくは鴨やアヒルの羽軸を使います。

バラカン それは奏者によって違うんですか。

桒形 好みはありますね。私は水鳥が好きなんですが、日本ではコンドルや鷲など猛禽類を使う人も多いです。

バラカン 簡単に手に入るものなのですか。

桒形 専門のサイトがあるんですよ(笑)。

バラカン へぇー。取り付けるのは自分で?

桒形 はい。外科用のナイフで削って付けます。そういう細かい作業が好きな人じゃないと、チェンバロは向かないですね。

バラカン はー、それは全く想像もしていませんでした。解説にカモメとか七面鳥とか書いてあるからびっくりしました(笑)。

桒形 1枚目を録ったときはほとんどカモメだったんですが、4枚目の今回は半分以上がターキーですね。カモメのいいのが手に入りにくくなってきたんですよ(笑)。

バラカン いっぱいいそうだけどね。

桒形 横浜あたりにもね(笑)。でも私の場合、北海のカモメじゃないとダメなんです。

バラカン 北海ってイギリスの?

桒形 そうです。スコットランドのほうですね。あっちの羽軸は全然折れないんですよ。楽器を作った人はターキーを勧めるんですが、繊維が粗くてすぐ折れてしまうんです。

バラカン どの鳥の羽を使うかで音も変わりますか。

桒形 はじく音自体はそれほど変わらないのですが、プラスチック製のものを含めて、素材が変わるとタッチが変わりますので、必然的に音も変わります。

バラカン なるほど。面白い(笑)。



■奥深いチェンバロのレコーディング

――今回のレコーディングのポイントについて教えてください。

桒形 マイクの数は多かったですね。30本くらい?

深田 いろんなフォーマットで録ってみようと思ったので、いつもよりは多かったけど、2ch用のマイキングはほとんど変えていません。たくさん立てていたのは、Dolby AtmosやSONYの360 Reality Audioといった新しい立体音響に対応できるような録り方もしてみようと思ったからなんです。

――なるほど、それも楽しみですね。2ch用に使ったマイクは?

深田 DPAの4006と4015を2本ずつの計4本です。

桒形 マイクを楽器の中に突っ込んだりせず、いつものように離れたところに設置して録っていただきました。

バラカン ホールの残響音もそのまま録音されたわけですね。

深田 はい。そのまま録っています。

桒形 このホールは室内楽にはちょうどいい残響でしたね。だから、すごく弾きやすかったです。音がどこに飛ぶか見える感じの大きさで。大きすぎる空間だと、音を飛ばすのがけっこう大変なんですよ。

バラカン そんなに大きな音が出る楽器じゃないもんね。

桒形 そうですね。

――高音質に向けて意識したことはありますか。

深田 いつもやっていることとそれほど変わらないんですが、例えばマイクからADコンバーターまでは長くて6mくらいにして、それ以上は離さないようにしました。また、システム全体でネットワークを組んで、ADコンバーターから先はすべてRAVENNA(ラベンナ)というプロトコルを利用したイーサネットによるデジタル伝送で行いました。



――S/Nの低減にも繋がっているわけですね。録音に使用したDAWは?

深田 MERGING TECHNOLOGIESのPyramixで録りました。フォーマットは32bit/352.8kHzです。

本作の録音が行われた「松本市音楽文化ホール」(ザ・ハーモニーホール)の小ホール。
2ch(ステレオ)用の主なマイクは手前のツリーに設置されている

素敵な装飾が施された桒形さん所有のチェンバロ

スコアを目で追い、音を確認しながらレコーディングを進めていく深田さん



桒形 楽器もホールも、4年前に録ったフローベルガーと同じなのに、録音した音を聴くとずいぶん違うと思いました。

深田 うん、変わったね。録音した季節が違うからかな。

桒形 そうですね。フローベルガーは4月だけど雪が降っていて、今回は8月(笑)。

バラカン どっちにしても試練でしたね。

深田 音的には乾燥しているほうが好ましくて、夏よりも冬のほうがいい場合が多いですね。

桒形 『第1巻』を録ったのは埼玉の三芳町文化会館「コピスみよしホール」で2017年の12月。寒い時期でした。

バラカン 寒いと演奏しづらくないですか。

桒形 寒さには慣れているんですが、よっぽど寒いときは指だけ出る手袋にカイロを入れて練習しています(笑)。それでも暑いよりはマシだと思っていましたが、今回は楽器の鳴りも良く、いい音で録れましたね。

深田 桒形さんのチェンバロは、共鳴板にアムステルダムの駅の木材を使っているんですよね。

桒形 アムステルダムの中央駅の天井に使われていた木を使っています。30年くらい前に建て替えられた際に、廃材として売り出していたんですよ。家具屋さんから楽器屋さんからみんな飛びついて買い求めたそうです。私のチェンバロには他にも、1740年くらいのピアノの共鳴板も使用するなど、リサイクルな楽器なんですよ(笑)。普段は自宅で、室温が大体25~26度、湿度50%台で保管しています。

深田 今回はピッチが低めなんですよね。

桒形 A=414Hzです。ちなみに、いまの日本のオーケストラは大体A=442Hzですね。ちょうど半音低いんです。

バラカン もしかしたら、優雅に感じるのはその違いがあるからかもしれないね。

桒形 それはあると思います。でも、バッハの頃もピッチは国や地方によって様々で、いまよりもずっと高いところもあれば低いところもありました。

バラカン なぜ、違うんでしょうか。

桒形 うーん、その時々の楽器の都合みたいなものもあります。また、国として差別化しようという意図もあったようですね。

深田 でも、この楽器でピッチを上げすぎると壊れちゃうでしょ?

桒形 そうですね。このチェンバロがいちばん良く鳴るのが414Hzくらいで、少しくらいなら上げても大丈夫ですが、響きは変わりますね。

■奏法による音色変化

バラカン 桒形さんは新しい曲も演奏されるのですか。

桒形 はい、よく弾いています。フランス、イギリス、アメリカと、チェンバロのための現代曲はいまでも世界中にあって、日本人の方の曲もけっこうあるんですよ。

バラカン いわゆる現代音楽として書かれたもの?

桒形 そうです。中にはリゲティなど、ミニマルミュージックと捉えられるものもあります。一昨年、フランソワ=ベルナール・マッシュというフランス人が書いたオルガンとハープシコードのための曲「Solstice」をライブで演奏しました。これがまた完全なミニマルミュージックで(笑)。

バラカン ほー、スティーヴ・ライヒのような?

桒形 そうそう。

バラカン 僕はわりと好きですね。

桒形 パイプオルガンとチェンバロのミニマルは、聴いてくれた人たちには「すごく面白かった」と好評でした。でも、弾くほうはもう大変だったんですよ。

バラカン だろうなぁ(笑)。

桒形 日本のチェンバロ奏者は現代曲にあまり積極的ではありません。クラシックを弾く人のほうが圧倒的に多いんです。オルガンや他の楽器のように、チェンバロの現代曲を聴ける機会がもっと増えるといいなと思います。



――ではここで、また本作を試聴してみましょう。

桒形 じゃあ、今度はゆっくりめの「Prelude No.12 in F Minor, BWV 881」にしましょうか。この曲では、上下の鍵盤を行ったり来たりして演奏しています。

バラカン チェンバロの鍵盤はどれも2段ですか。

桒形 いや、1段もあれば3段もあります。

バラカン しかもキーが分かれているものもあるんですよね。

桒形 そう、スプリットキーになっているのもあります。

バラカン すごい楽器だなぁ。桒形さんのチェンバロは上下でどう違うんだろう。音域が違うのかな?

桒形 いや、音の高さは上も下も同じです。弦の長さがちょっとだけ違うんですが、音の高さは同じ。ということは、トラッキングポイント、つまり弦をはじく場所を変えているんです。そうすると、音の高さは同じでも、音質が全然違うものになります。

バラカン あー、なるほど。そういう構造になっているんですね。ハモンド・オルガンのストップを変えるような感じかな。

桒形 そうです。そういう感じです。で、先ほど聴いていただいた元気な曲は、上下を一緒に弾いていました。いまから聴く曲は鍵盤ごとに上に行ったり下に行ったりしますから、そのあたりの違いもぜひ聴いてみてください。上の鍵盤はちょっと鼻が詰まったような音になっています。

[試聴]
◎「Prelude No.12 in F Minor, BWV 881」



桒形 続く「Fugue No.12 in F Minor, BWV 881」は、下の鍵盤に合わせて上の鍵盤も鳴るよう、連動させて弾いています。

[試聴]
◎「Fugue No.12 in F Minor, BWV 881」

バラカン 聴かせていただいたのはとても複雑な音の並びだけど、楽譜は見ながら弾くものですか、それとも暗譜で?

桒形 どちらでもできますが、レコーディングでは装飾や使う鍵盤などの指示を全部書き入れたものを使います。それを前もって深田さんにも渡します。ライブと違って、その場の思いつきで弾き方を変えると、深田さんが編集するときに困るんです。

深田 本当は上の鍵盤を弾いているはずなんだけど、下が鳴っているとか(笑)。

桒形 そうそう(笑)。繰り返し弾いていると変わってしまっていたりするので。コンサートなら、テンポも、どう繰り返すかも、客席の雰囲気で決めています。私はライブのほうが断然好きだったんですが、レコーディングには編集の面白さがあることを深田さんに教えていただきました。

■チェンバロ本来のレンジ感を堪能

――今日の試聴はどのように聴かれましたか。

桒形 4作目にして、深田さんの手の内もだんだん分かるようになってきました。私の演奏は単純にマテリアルとして提示されたもので、料理で言えば材料に他なりません。それを本当にいちばんいい形に仕上げてくれるのが深田さんです。いつも感じるのは、「うちの楽器はこんなにすごく豊かな低音を出せるんだ」ということです。1作目のフローベルガーと比べて、ホールも楽器も同じで、マイキングもほぼ変わらないのにこれだけ音が違うのは、七面鳥のせいだけではないはず(笑)。やはり楽器も人間も、そしてホールも生きているからこそ違いが生じるのであり、それも録音の醍醐味というものでしょう。本作を聴いてくださる方には、もちろん『第1巻』も聴いていただきたいですが、フローベルガーともぜひ聴き比べていただきたいなと思います。

深田 僕は普段、自分で録音したものはあまり聴かないんです。編集したり、ミックスしたりするときは、それこそずっと聴き続けていますのでね。今日はミックスしたばかりの音源でしたが、「ああ、こういう感じにしたんだ」と思いました(笑)。

バラカン どちらかというとこれまでは、チェンバロの音は薄い感じで聞こえることが多かったんです。今日、お二人のお話を伺いながらこのアルバムを聴いて、もちろん録音やオーディオ装置の良さもあると思いますが、とてもふくよかな音に聞こえました。ホール全体が鳴っているという、生々しい感じが伝わってきました。

桒形 いま、ミュージシャンが自分で録音したり、編集したりするのが流行っていますが、私はやりたくないです。深田さんのようなエンジニアにアーティストとして入っていただいて作り上げたものはまったく違うもの。録音とはそういうことなんだと、私もようやく分かってきました。



――今日のオーディオシステムの印象はいかがでしたか。

桒形 5階の音もいいのですが、私は2階のシステムのほうが好みには合っていました。チェンバロは高次倍音がすごく多いので、システムによってはすごくうるさく聞こえてしまうんですが、こういうふうに聞こえたらいいなと思うような音でした。

バラカン 今日のシステムは低音の響きがすごく良かったね。全体のバランスもいい音でした。

桒形 チェンバロは本来、上から下まで音のバランスがすごくいい楽器なんです。今日のシステムは、深田さんが録ってくれた豊かな低音も感じられました。

深田 柔らかい音で、いいと思いました。

次世代のネットワークプレーヤーとして注目されるLINN KLIMAXの最新モデルDSM3

パワーアンプはモノラル仕様のLINN KLIMAX SOLOを使用

この日、SOUNDCREATEスタッフの竹田響子さんがチョイスしてくれたスピーカーは、
デンマークの新しいブランド「BORRESEN」(バーゼン)のZ3。
桒形亜樹子さんが演奏するチェンバロを低域から高域まで高解像度な質感で聴かせてくれた



■バッハならではの世界観や宇宙の開示に触れる旅

――ところで、桒形さんは常々、演奏者のエゴは出すべきでないとおっしゃっていますね。

桒形 はい。その人が弾いているだけで個性は反映されますが、それ以上は余計だと考えます。単純に、聞こえてきたものをそのまま、何も足さずにただ通すだけ。すでに奏者の個性が含まれるわけですが、それ以上の何かをする必要はない。音楽や芸術とはそういうものではないでしょうか。

バラカン そのあたりは、ご自身による解説でも書いていますね。

桒形 芸術はすべてそうだと思うんですが、自己実現するためのものではないんです。世界と宇宙の開示というか、何かの真理に触れたときに人は感動するわけです。最近、気持ち悪いと感じるのが、「人に感動と喜びを与える」という言い方です。「感動」はコンビニで買ってくるものではありません。本当の真理に触れたと思えるときに沸き上がってくるもの。バッハであれば、彼ならではの世界や宇宙の開示というものに触れることで心が動かされるのです。演奏者である私は単純に仲介として入っているだけ。そこで何かを足してみようとすると、絶対に上手くいかないんですよ。

――では最後に、e-onkyo musicリスナーへの伝言などありましたらお願いします。

桒形 日本語に「琴線に触れる」という表現がありますが、実に良く言ったもので、弦をはじく音の素晴らしさを思うとまさにそのとおり。ぜひそこをお楽しみいただきたいと思いますが、今回は前作との聴き比べもお勧めです。

深田 うん、それは面白いかもしれないね。

桒形 埼玉県の「コピスみよしホール」で録った『J.S.バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第1巻』は、楽器は同じだけどホールが違います。『メディテイション ~フローベルガーの眼差し~』は、楽器もホールも同じ。楽器を置いた場所もほぼ同じだけど、季節が異なり、音は全然違いますからね。

深田 まぁ、そのためにも全部お買い上げいただければと(笑)。

桒形 そう言えば、『ルイ・クープラン: クラヴサン曲集』を録音した、コルマール(フランス)のウンターリンデン美術館はその後、展示室の中での録音ができなくなったそうですから、そういう意味でも貴重な録音になりました。今回のアルバムと併せてこちらもお聴きいただきたいですね。

――今回はe-onkyo music限定のボーナストラックとして、バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005 ~ 第3楽章ラルゴ」(桒形亜樹子編)も収録されていますね。

桒形 はい。普段、私がコンサートのアンコールで演奏しているアダージョです。こちらもどうぞお楽しみください。

――バラカンさんもありがとうございました。

バラカン はい、こちらこそ。今日は楽しかったです。




左からお二人目はSOUNDCREATEの竹田響子さん
「2フロアでゆったりとご試聴いただける当店では、各部屋でLINNのネットワークプレーヤーを中心とした
システムをご用意し、スピーカーは主に海外のブランドからお好みのモデルを組み合わせてお楽しみいただけます。
どうぞお気軽にお立ち寄りください」




2階の試聴コーナーはカジュアルな雰囲気の中、LINNのプレーヤーを中心とした本格的なオーディオを楽しめる。
桒形亜樹子さんお気に入りのスピーカーLINN EXAKT AKUDORIK/1は、アンプモジュール内蔵のスタンドまで
デジタル伝送とすることで高音質化を実現した斬新な設計となっている



試聴システム①(5階)
ネットワークプレーヤー:LINN KLIMAX DSM3
パワーアンプ:LINN KLIMAX SOLO
スピーカー:BORRESEN Z3



試聴システム②(2階)
ネットワークプレーヤー:LINN KLIMAX EXAKT HUB
スピーカー:LINN EXAKT AKUDORIK/1




オーディオショップ「SOUNDCREATE」

東京・銀座のオーディオショップ「SOUNDCREATE」では、アナログプレーヤーはもちろん、最新のネットワークプレーヤーも各種モデルを試聴可能。革新的なプロダクトで世界の音楽ファンを唸らせてきたスコットランドのLINNプレーヤーの魅力に触れられる。YG ACOUSTICSやMAGICO、PIEGA、Brodmannなどオーディオファン憧れのスピーカーが立ち並ぶ景色も壮観な5階はハイエンドモデル中心、2階はカジュアルな雰囲気の中、リビングにも最適なラインアップとなっている。なお、現在はコロナ対策につき要予約とのこと。
「当店では、よりいい音で音楽を楽しみたいと思っていらっしゃるe-onkyo musicリスナーの皆様にこそ聴いていただきたいシステムを幅広くご用意しています。音源は、デジタルはもちろん、アナログレコードにも対応しておりますので、お気に入りの音楽をご持参の上お越しください」(竹田響子さん)



SOUNDCREATE
営業時間:水曜~日曜/13:00~18:00(要予約)
※緊急事態宣言中は13:00~17:00
定休日:月曜・火曜
E-mail:info@soundcreate.co.jp
Tel:0120-62-8166(フリーダイヤル)
所在地:東京都中央区銀座2-3-5 三木ビル本館2F 5F
(ビルの1階のジーンズショップを入ってすぐ左手にエレベーターあり)
オフィシャルサイト⇒




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