TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND 待望の3rdAL『VISIBLE INVISIBLE』配信開始!

2020/10/28

TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDから、前作「good night citizen」より6年半ぶりとなるオリジナル3rdアルバム「VISIBLE INVISIBLE」がリリースされた。

◎Text;野村ケンジ

 



TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDといえば、『おそ松さん』エンディングテーマや『トリニティセブン』、『魔法陣グルグル』、『ウィッチクラフトワークス』、『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!』、『賭ケグルイ』など、数多くのアニメ作品に楽曲提供を行っているテクノポップユニット。
2019年にはアニメソングのベストアルバム「MUSIC FOR ANIMATIONS」もリリースされているが、今作「VISIBLE INVISIBLE」は完全なるオリジナルアルバムで、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDならではサウンド表現が詰まった作品となっている。
また、本作の特徴といえるのが彼らが“ハイレゾ”という表現に出会って以降いちから作り上げられた作品だ、ということだ。アルバム1曲目に収録されている表題曲「VISIBLE INVISIBLE」は、2015年にDSD256(11.2kHz)マルチトラックレコーディングという、当時としては類のない(現在もあそこまでのトラック数を使ったDSDレコーディングはほとんど見かけない)高音質で収録するために作られた楽曲で、“高音質によって音楽の表現が変わる”と実感したエピソードになったという(当時のレコーディングに多少なり関わった人間としては嬉しいかぎり)。その後、アニソンのハイレゾ配信なども通じて、高音質で作品を作ることが自分たちの理想の音楽を表現できることを確信し、“3rdアルバムはいハイスペックなハイレゾ音源で制作しよう”という方向性が固まっていったという。
その結果として、384kHz/64bit floatマルチトラック録音という、これまでにないハイスペックなハイレゾ環境でのレコーディングを敢行。リリースも、最高で384kHz/32bitという、テクノやポップスのジャンルではほとんど類のないほどの高音質配信を行っている。
実際、レコーディングにはかなりの苦労が伴ったという。レコーディング業界では一般的なPro Toolsは384kHzまでの高音質録音には対応しておらず、Steinbergのインターフェース(AXR-4T)とDAWソフト(NUENDO)を利用。また、プラグインソフトもそこまでの高音質に対応しているものは全くといっていいほど存在せず、最終的には、アナログエフェクターを買い足したりするなど、DAWに音を録る前段階までに希望のサウンドを作り上げていったという。

また、このアルバム「VISIBLE INVISIBLE」が384kHz/64bit floatレコーディング(384kHz32bitリリース)をチョイスした理由として、もうひとつ、アナログレコード盤を制作したことも関係しているのだという。アナログに近いニュアンスのマスター音源を使い、ダウンコンバートなどのデジタル変換を一切行わずカッティングしてもらい、今できる最高のレコードアルバム作りたい。そういった思いを総合した結果として、384kHz/64bit floatレコーディング、384kHz32bitリリースの音源が誕生したのだという。実際、アナログレコードはカッティングを行うエンジニアやラッカー盤(レコードのカッティングを行う原盤)の鮮度にもこだわるなど、かなりのこだわりを投入したおかげもあって、ひとつひとつの楽器の音色がとても自然で、いつまでも聴き続けていたくなるような、ハイレゾ音源と並ぶ魅力を持つサウンドに仕上がっている。
とはいえ、ハイレゾ版のサウンドは驚嘆に値する。全ての音が、とても現実と区別がつくないくらいリアルに感じられるのだ。たとえば「TO BE, OR NOT TO BE」は、ピアノメインのインスト曲だが、収録を行った河口湖円形ホールに響くBösendorferの音がリアルに感じられるだけでなく、ピアニストが聴いている音そのものを体験できるようになっているのだ。メンバーの石川智久氏が以前から“ピアノの音は演奏者が聴いている音がいちばんいいかもしれない”といっていた本質が、この曲でしっかり体験することができた。また、今回のアルバムで使用された楽器に関して、全てが公表されているため、この音はどれかな、と探ってみるのも楽しいかもしれない。
もうひとつ、大いに驚かされたのが空間表現の巧みさだ。もとより空間表現にはこだわりを持つTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDだったが、384kHz32bitというスペックを得て、それが開花したイメージ。たとえば「INSCAPE」では、とてつもないフォーカス感によって生み出される空間表現が、既存の音楽表現を凌駕するほどに感じられるし、「LOVELESS」はゲストボーカル松岡英明の、「GRAVITATION」では大竹佑季の声を通して、人間の広がり感や歌声そのものの心地よさを存分に味合わせてくれる。
とはいえ、3rdアルバム「VISIBLE INVISIBLE」は、単に音が良いだけでない。楽曲の魅力があってこそ、音が映える。そう、何度も何度も聴き続けたくなるような、魅力的ないくつも楽曲が詰め込まれているのだ。
384kHz32bit音源がネイティブ再生できる、ウォークマンをはじめとするDAP(デジタルオーディオプレーヤー)は、イマドキは2万円前後から購入でき、随分とハイレゾ再生の敷居が下がってきている。もし、3rdアルバム「VISIBLE INVISIBLE」のリリースを機に、あらためて環境を整えてみるのはいかがだろうか。
いい音であり、いい音楽である「VISIBLE INVISIBLE」のサウンドは、存分に楽しまなければ大いに後悔する。最新の音楽と音質を、遜色なく存分に楽しんで欲しい。
(野村ケンジ)



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TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND 3rd Album
“VISIBLE INVISIBLE” EQUIPMENT
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■ Computer
Apple : MacBook Pro 2018
NEC : PC-9801RX
Roland : MC-500

■ DAW
COME ON MUSIC : RCP-PC98
Steinberg : NUENDO-10

■ MIDI&CV
KENTON : PRO SOLO MK-II
Roland : A-880, S-MPU/PC

■ Audio Interface
Steinberg : AXR-4T

■ Mic
AKG : C-414XLS, C-451B, D-112
NEUMANN : U-47, U-67, U-87
RODE : NT-1, NT-1A
SENNHEISER : MD421-II
Shure : SM-57 (for vocoder)

■ Pre-Amp
SSL : 4040E, SSL-4000
Warm Audio : W-73EQ, WA-2A, W-76

■ Bass Pre-Amp
API : Transformer LX

■ Guitar Amp
VOX : Pathfinder-10

■ Reverb
Benson : Studio Tall Bird (spring reverb)
Bricasti Design : M7 (digital reverb)
Strymon : BigSky with Ojai (digital reverb)

■ Delay
Roland : SDE-2000 (digital delay), SRE-555 (tape delay)
t.c. electronics : TC-2290 (digital delay)
YAMAHA : E-1010 (analog delay)

■ Other Effector
electro-harmonix : Pulser (tremolo), small stone Phase sifter
ensoniq : DP/4+
Fairfeild Circuitry : Randys Revenge (ring modulator)
HOLOGRAM : INFINITE JETS
JHS : The JHS Panther (analog delay)
MXR : fullbore metal (over drive)
Rocktron : Micro HUSH (noise gate)
Roland : SBF-325 (flanger), SDD-320 (analog chorus),
t.c.electronics : STEREO CHORUS+

■ Piano
Bösendorfer : Model 200 Johann Strauss
Horner : Planet-T

■ Guitar
DANELECTRO : ’56 Baritone, 59X12 BLK
Hohner : g2-Tremoro
Taylar : acoustic guitar

■ Bass
Gibson : Victory Bass
Steinberger : Spirit Bass

■ Drums
TAMA : Starclassic
YAMAHA : YD-9000RC

■ Sampler & PCM
AKAI : MPC-60
Emu systems : Drumulator, Emulator-II
ensoniq : EPS-16plus (rack mount)
Kurzweil : K-250, K-250RMX, K-2000R
LINN : LM-1, LM-2
Roland : D-70
Sequential Circuits : Drumtracks, TOM

■ Digital Synthesizer
Roland : D-550+PG-1000
YAMAHA : DX-7II

■ Analog Synthesizer
ARP : Odyssey, Omni-2
behringer : Deep Mind-12, VP-340
Dave smith Inst. : Prophet-08PE, TETRA
KORG : 700s, Mono/Poly
Oberheim : OBXa, SEM, Xpander
REON : drift box R Limited
Roland : MKS-80+MPG-80, TR-808, TR-909
Sequential Circuits : Prophet-5, Pro-One, Prophet T-8


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◆TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND オフィシャルサイト
http://www.ne.jp/asahi/txsite/matsui/tv/index.html


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