【「自分じゃないか」配信開始】ASKA “時代の境界”で生まれた新曲、3週連続配信!

2020/09/11

9月11日(金)より、18日(金)、25日(金)と、週一での新曲配信が決定したASKA。タイトルは、配信順に「幸せの黄色い風船」「自分じゃないか」「僕のwonderful world」。新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大が、“日常”に大きな変化をもたらした2020年。誰もが不安を拭えず、これまでのようには未来も見通せない。この先、おそらく“コロナ前・コロナ後”と呼ばれる、まさに時代の境界で“今”を表現した新曲だ。

Interview & Text:藤本真

そして10月にはそれら3曲のMVを生配信する予定。VRで撮影風景や移動の様子なども楽しんでもらおうという、ASKAの新たな試みだという。

それら一連の作品の配信直前、本人に話を伺った。



★9月18日 3週連続配信シングル 第2弾

自分じゃないか』/ASKA



★9月11日 3週連続配信シングル 第1弾

幸せの黄色い風船』/ASKA



■スペシャル・インタヴュー with ASKA


――2018年には新曲の“月一配信”がありましたが、今回は“週一配信”。

ASKA 当初は月一配信の予定だったんですが、10月に新しい試みをやろうということになって。新しい試みというのは、10月に撮影する新曲3曲のMV(ミュージックビデオ)を、撮影過程も含めて生配信しようというもの。複数台のカメラで撮影するVR映像を、好きなアングルから楽しんでもらおう、と。となると、やっぱり新曲を聴いてもらった上で参加してもらったほうがいい。いきなりそこで新曲を聴くことになると、曲と映像とどっちに集中していいかわからなくなると思いますから。

――そのMVの配信に合わせて、“週一”で配信することになったということですね。

ASKA そうです。月一配信だと3カ月かかってしまいますが、週一なら9月中に3曲を配信して、10月にMVの配信という流れが作れますからね。MVは、3曲それぞれ撮影のロケーションも変わるので、(ロケ地の)移動中も配信していこうと思っているんです。本当は撮影を公開してお客さんに見に来ていただきたいという思いもあったんですが、今はこういう時期で社会的責任もありますから、あまり人が集まるようなことは避けよう、と。

――VRということは、ゴーグルをつけて見ると、よりリアルに参加しているような感覚になるんでしょうね。

ASKA そうですね。もちろん(ゴーグルが)なくても楽しんでいただけると思います。以前からぼくは“いずれこうなる”というふうに言っていたんですが、今回の試みで、ようやくその入り口あたりに来たということを感じてもらえる気がしています。

――順序が逆になってしまいましたが、今回の新曲は、どういうふうに生まれたものでしょう。コロナ禍の、この時代を反映している気がしますが。

ASKA 2020年、人類史に残るような出来事(世界的なコロナ禍)を迎えているこの時代に、ぼくらはたまたま共に生きているわけで、だったら“その時の歌”を残しておきたいと思って作った曲です。曲調も、詞の内容にもバリエーションをつけていますが、3曲ともテーマ的にはつながっているんです。

――最初に配信される「幸せの黄色い風船」は、こんな時期でも心が軽くなっていくポップな世界。その次が、強さを持ったロックチューン「自分じゃないか」。最後に、穏やかなバラード曲「僕のwonderful world」。その順番で聴いていくと、起承転結じゃないとしても、未来につながっていくストーリーになっている気がしました。

ASKA そうかもしれないですね。今ぼくらは時代の境界線にいると思うんです。その境界線に立って、未来が見えないなかで、これまでと同じような世界観で歌をうたっても、作品としての価値が生まれないんじゃないかと思った。単なるラブストーリーはもちろん、そうじゃなくても軽はずみには作れない。“ついこの前”まで感じていたことでも、過去をうたったら、それはもう“とても昔の歌”のように聴こえるんじゃないかと。だから作り始めるまではひじょうに難しかったんですが、時代の境界線にいることを自覚して、「この瞬間にしか歌えないものを記録しておこう」という結論にたどり着いてからは、速かったです。曲を作り始めて、3曲完成するまで1カ月ほど。

――1カ月というのは速いですね!

ASKA もともとメロディーを作るのは速いんです。7、8割までなら早い。これはどのミュージシャンもそうでしょう。でも、そこから煮詰めていくときに時間がかかるんですよね。いつも「同じような曲は作りたくない」と思っていますから。そのせいか、これまで「とっちらかってる」って言われたこともあるんですが、ぼくはそれを褒め言葉だと思ってる(笑)。それこそがバリエーションなんだと思ってますから。

――それだけバリエーションを作れるというのは、逆にすごいことですよね。

ASKA ぼくは音楽的な背景が何もないというか、誰かの音楽をベースにして音楽を始めたのではないからだと思います。もちろんビートルズも通ってきたし、カーペンターズやサイモン&ガーファンクル、デビッド・フォスターも好きだったし、さまざまな映画音楽も聴いてきましたが、何かに傾倒することはなかった。あえて言えば、デビッド・フォスターの影響は受けてると思いますが、でも、ひとりのミュージシャンに憧れたり、ひとつのジャンルを追求したりというタイプではなかったんです。だから、振り幅が広いんだと思いますね。だいたいデビューしてしばらくは“演歌フォーク”とか“大陸的”とか言われてましたから。当時は、“歌謡曲”と、ニューミュージックに移り変わる前の“フォーク”が主流で、「だったらこんな色合いの音楽をやれば振り向いてもらえるんじゃないか?」と思って作ったのが「ひとり咲き」や「万里の河」だったんです。もともと自分にないものなのでイメージを変えたかったんですが、そこから脱するのに苦労しましたね。で、ヒットからも遠ざかって。

――でも、うまく修正してこられた。

ASKA うまく修正できなくてロンドンに行ったんです(89年)。ロンドンに行くことで、イメージが変わるんじゃないかと思ったんです。その当時は、“ASKA、ロンドンに音楽留学”とか書かれていましたが、別に留学なんかしてないんです(笑)。半年ほど向こうで生活してただけで。でも、向こうでレコーディングをすることになり、日本に戻ってそれをリリースしたらいきなりベスト10に入りましたから(ロンドンレコーディングとなったアルバム『SEE YA』/シングル「DO YA DO」)。そのとき、「大衆ってこういうものなんだ」という、ぼくのなかの大衆論というのが根付きましたね。

――ロンドンでスイッチが入った部分もあるんじゃないかと思いますが。そのせいかわかりませんが、ASKAさんの音楽は、邦楽でも洋楽でもない、無国籍な広がりを感じます。どこかユニバースな感じというか。

ASKA そこを目指しているというのはありますね。作品というのは生まれた瞬間にワールドワイドであるべきだろうと感じているし、ある時期からずっとそれを目指して作品作りをしています。たとえば、精神論とか宇宙概念とか、「なぜ自分たちはここにいるんだろう?」という哲学的なこと、ポップスの世界では避けられがちなそういったテーマを、ぼくはあえて取り入れながら。命の神秘や、人の手が届かない隠されたロマン。そんなことも歌に込めていくことで、自分の音楽が意味を持つという気がしてる。たとえば、今回「自分じゃないか」のなかで、“7つの星たち”という言葉が出てきます。“7つ”というのは、地球を除いた太陽系の惑星(水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星)の数。地球で生きてるぼくらは、それらのどの星の影響も受けて生きているというのを、その言葉で表現したかったんですよね。

――今、“コロナ禍”と言われる時代。音楽にも大きな影響が及んでいますが、ASKAさんはこの時代を経て、ミュージシャンの活動形態はもとの形に戻っていくと思っていらっしゃいますか。

ASKA おそらく来年中にはこれまでのようにライブ活動もできる状況になっていくと思っていますが、それとは別に、今回のコロナ禍を通して音楽業界はもうひとつのアウトプット方法をもらったとぼくは思っているんです。

――もうひとつのアウトプット?

ASKA ライブというのは結局のところ“熱気”です。音の粒が伝達しあって飛んでいって、それを体感するものですから、その感覚は“そこにいる人”しか感じられないんですね。で、もうひとつのアウトプットというのは配信。このコロナ禍を機に、その技術や方法が大きく進化していく気がしているんです。今回、MVの配信をVRでやりますが、同じようなことはライブでもできるわけですから。

――確かにそうですね。コロナ禍がなければ、ライブの生配信もこんなに広がらなかった気がします。

ASKA それこそVRゴーグルを付けて家のソファに座っているだけで、会場のいちばんいい席でライブを見るような体験ができるようになるんじゃないかと思う。VR映像をゴーグルで見て、音楽と場内ノイズをうまくミクスチャーした音をヘッドフォンで聴けば、臨場感もリアルになっていきますよね。上を見れば照明が見えて、隣には人もいる。実際にライブに行けばひとつしかないその席のチケットを、世界の誰もが買える。配信する側は、ライブ会場のいちばんいい席をひとつ確保すれば、その席に座って体感できる映像や音を世界中の人に提供できるわけです。これはいろんな意味ですごいビジネスになる。これまで配信の流れはなかなかそこに向かわなかったんですが、このコロナ禍を経て、いっせいにそういう取り組みが進んでいく気がしています。

――最後にお伺いしたいのですが、ASKAさんは、2年前に還暦を迎え、音楽活動としては、去年デビュー40周年も迎えられました。それらの節目でなにか感じられたことはありますか?

ASKA いろんなものが絡み合って40年を越えたんだと思っています。来るべくしてここに来たというか。振り返るといろんなことがつながっていて、ここに来るためにはそこを通らなければいけなかった。過去、漠然とでも“そこに行きたい”と思っている“点”があって、その点から点に移動するときに、山があり谷があるわけで。そういう意味では、自分が思い描いていたところに着実に来ていると思う。これからも、自分がどこに向かいたいか、どうありたいか、というイメージや“思い”は失わず、音楽を続けていきたいですね。

――デビューしたばかりの頃、60歳過ぎまで音楽をやっている自分を想像できましたか?

ASKA 思いもしなかったです。昔はまだ音楽がスタイルだけで語られている時代だったんですよ。「音楽はファッションじゃない」って言う人もいますけど、音楽がファッションと似ていた時代はある。“人からこう見られたい”から、この音楽を聴いている、みたいな“一過性”の時代。でも、それは結局ファッションですよね? それがわかっていたから、70年代、先輩たちがそうだったように、ぼくも、30歳過ぎて音楽をやっている自分は想像できなかった。でも、今や70歳を越えてバリバリ活動されてる先輩たちもいるわけで、その間、確実に音楽の価値観が変わってきているんですよね。一過性のものではなく、音楽を大事に思ってくれるリスナーが増えてきた。ミュージシャンもそれを実感できるようになった。リスナーとミュージシャンのそういう関係がないと、(音楽は)続けられないですよ。



<information>


■10.21 ON SALE■

2019年にスタートした「billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-」。ASKAバンド×弦楽アンサンブル&コーラスの融合によるプレミアムサウンドが誕生したこのツアーの東京公演(東京文化会館大ホール)を完全収録したBlu-ray+CD(2枚組)「ASKA premium ensemble concert -higher ground- 2019>>2020」、10月21日にリリース決定!11月8日には、テレビ東京にて特番の放送も予定。

■ASKA Official Web Site「Fellows



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