R・O・N によるサウンドメイキングプロジェクトSTEREO DIVE FOUNDATIONがファン参加型の配信シングルをリリース!

2020/07/24
数多くのアーティストやアニメ等様々なコンテンツの楽曲・BGMを手掛け、作詞/作曲/編曲において多方面で活動しているR・O・Nによるサウンドメイキングプロジェクト、STEREO DIVE FOUNDATION。最新配信シングル『Session』は、YouTubeで公開した音源に合わせて楽器の音や手拍子・コーラスを公募し、それらをR・O・Nのトラックメイクにより楽曲としてまとめ上げるという異例のファン参加型スタイルの制作で誕生した楽曲。今回R・O・N本人へのオンライン・インタビューが実現!制作の裏話などをたっぷり伺うことが出来た。
◎Interview & Text:e-onkyo music



■「今だからこそ出来ることをやろう」から始まったファン参加型の楽曲制作


―「Session」を今回のような‟参加型スタイル”で制作する事になったきっかけは何だったのでしょう?

R・O・N もともとコロナ禍で自粛になるより前に、「デジタルリリース用の楽曲を制作しませんか」というアイディアをレーベルの担当の方から頂いていたのがきっかけでした。そうこうしているうちにこんな状況になってしまって、「音楽業界も制作やリリースが止まってしまう」と危機感も伝えられて。であれば「今だからこそ出来ることをやろう」ということで、リスナーを巻き込んだ実験的なスタイルでの制作を提案したのが始まりです。

―単独で完結した制作ができるR・O・Nさんならではの試みですね。

R・O・N そうかもしれないですね。自粛期間であろうがなかろうが、いつもと同じように一人で制作できるという強みは大きかったと思います。今回プロモーション用の動画も制作したのですが、映像のクリエイターさんもやはり同じように一人で完結できる方にお願いしました。

撮影は僕が自宅で自撮りしたりして、これも新しい試みでしたね。



―Instagram等で公開されていた編集中の様子の動画を見ると、結構作りこんだフレーズの応募もあったようですね。事前に想像していたリアクションと比べてどうでしたか?

R・O・N 「こんな企画があったら参加してくれますか?」みたいな質問をTwitterで投げかけたことがあって、それに対して「こんな楽器が出来ます!」みたいな反応は貰っていて。特にギターで参加してくれた人はフレーズものが多いなって印象はありましたね。同じギターでも予想外だったのは、ただひたすら歪んだ音でガーって掻き鳴らしたノイジーな音を一発で録った素材を送ってくれた人もいたりして、こういうのは新鮮でもありましたね。

―楽曲としての骨子は跳ねたリズムでファンクっぽい雰囲気もあって、カッティング系のフレーズが合いそうなのはもちろんですが、そういう参加者各々の解釈や好みの差が出るのは如何にもコラボ的で面白いですね。

R・O・N 一見曲に合って無さそうなフレーズを楽曲の中に盛り込んでいくのが面白いと思っていたので、曲の理解や解釈みたいなものは取り去っておきたかったんです。最終的に出来上がったものを聴いてもらった時の「こんな風になったんだ!」という驚きを大事にしたくて。そういうこともあって、応募してくれた素材の中からオタマトーンで‟ピヨピヨ”って鳴らしただけの音や風鈴の音、カエルの鳴き声みたいな効果音っぽいものをInstagramやTwitterで公開して「楽器が弾けなくても、こういう音でも参加できるよ」っていう雰囲気にしていました。おかげでもの凄く沢山の素材が集まりました(笑)

―たしかに、参加者としては‟自分は場違いなんじゃないか”みたいな躊躇はありますよね。

R・O・N どうしても、プロフェッショナルな演奏じゃなきゃ参加できないんじゃないか?みたいになりがちだと思うんですけど、それは避けたかったんです。皆で一緒に音楽で楽しもうという企画にしたかったので。

■完成形を想定せずに予定調和無しのトラックメイク

―応募された素材以外の楽曲としての基礎的な部分があったと思いますが、最終的な完成形というのはある程度見越していたんですか?

R・O・N いや、まったく見えていなかったですね。「こういうAメロにしよう、サビはこうしよう」みたいなのは全然考えなかったです。最初に8小節のコード進行を決めて募集して、その後コーラスとハンドクラップを募集したんですけど、実はその時何を思ったのか違うKeyで募集をかけてしまって(笑)。だから、サビでちょっと転調する事を決めていたくらいで、後は皆さんから届く素材を聴きながら一緒に曲を作っていこうと考えていました。そういえば素材で思い出したんですが、ドラムのトラックを1から作って送ってくれたプロの作曲家の方がいました(笑)

―なんと同業者が!

R・O・N そう、同業者さんだったんですけど、こういう企画に楽しんで乗っかってくれて嬉しかったですね。

―応募された素材以外のトラックはどのくらい追加したんですか?

R・O・N ベーシックなピアノ以外では、サビ前とその近辺のギターを少し自分で弾いてその他は打ち込みのベースを一本入れたくらいですね。メインのドラムはその作曲家さんの応募素材を使ったし、ブレイクビーツの素材も応募してもらったものです。

■送ってくれた素材はなるべく全て使いたかった

―ほとんどの要素が応募された素材なんですね。実際に様々な形で届いた素材を、楽曲としてまとめていく上でのこだわりや苦労はありましたか?

R・O・N うーん、やっぱりトラックの整理でしょうかね。素材数でいうと200くらいかな・・・。本当に沢山の音が届いたのですが、少しでもいいからなるべく全て使いたくて。実際に、いただいたデータはほぼ全て使いました。他には、そのまま乗せるにはちょっと難しいなっていう音をどう加工してトッピングするか。まさにパズルでしたね。でも普段はしない作業なので、むしろそういうのも凄く楽しかったです。

―具体的にはどんな点がありました?

R・O・N 例えば「尺八とファゴットをどんな風に使おうか」とか。ポップスというジャンルの範疇においてはあまり使わない音色ですよね。キャラクターソングの案件だとそういう和洋折衷も出てきそうですけど、ポップスで使うならどうするのがいいかなって考えるのも楽しかったです。

―「こう来たか!」というような意外な素材はありました?

R・O・N アニメっぽい声でセリフを読んで送ってくれた人がいました(笑)。正式に募集をした時には特にそういうリーディングものに関して記載はしてなかったと思うんですが、実はフラッシュアイディアの段階ではそういうセリフやラップみたいな素材を使ったインスト曲を作るという案もあったんです。

―それも面白そうですね。

R・O・N 実際は歌ものにしようという事になったので、その後特にセリフやラップについては触れていなかったんですけど、その時の話を覚えててくれた人がいたんでしょうね。せっかく頂いたからにはなんとか使いたくて。とはいえ、実際に加工して曲の中で使っても聴いただけじゃ分かりづらいと思うので、それを編集する様子をSNSで紹介したりしました。

■『Session』という、今の状況に寄り添った楽曲を作れた喜び。そして意外なレコーディング手法の発見も?

―『Session』は歌詞もR・O・Nさんのメッセージを強く感じられるものになっています。特に“君がくれた想いに応えるよう 紡ぐ旋律で繋いでいくよ”というくだりは、今回のR・O・Nさんのアレンジのプロセスがそのまま表れているかのようですが、歌詞は曲が大体完成した後に書かれたものですか?

R・O・N そうですね、これは曲が出来上がってから書いた歌詞です。曲も歌詞も今まであんまり時代に即したものを作ろうとは意識してこなかったのですが、『Session』は本当に今の状況に寄り添ったものにすることが出来ました。

―これらのプロセスを経て完成した楽曲を振り返って、改めて心境はいかがでしょう

R・O・N こういう温かい曲を作りたいと思っていたので、それが出来てとにかく嬉しいですね。音楽を楽しむというのはどんな状況下でも必要な事だと思うし、自分がそれを再認識するとともに自分の楽曲がそういう存在になれたら嬉しいなと思います。

―またいつか、こういう参加型スタイルの制作をする可能性はありますか?

R・O・N 機会があればぜひまたやりたいという気持ちです。今回はランダムに素材を募集する形でしたが、例えば僕の楽曲のパラデータを公開して、リアレンジやリミックスを募ってみるのも面白いかもしれないですね。ぜひ聴いてみたい。そういえば、さっき話したコーラスとハンドクラップで面白い発見があって。

―というと?

R・O・N 携帯電話で録ったと思われる素材を沢山頂いたんですけど、それらをDAW上で一気に並べて再生したら「大人数で合唱してクラップしてる」感が凄く出て(笑)。今後もこういう大人数のコーラスやハンドクラップが欲しくなったら、この方式でやった方がいいんじゃないかってくらい。

―ほう!いい具合にバラけて厚みが出るんですか?


R・O・N そうなんですよ。だから「またこういう事をやりたい?」と聞かれたら俄然「YES」ですね。

普段は大人数のコーラスを作る時はその場にいるスタッフとかでブースに入ってもらって、それを何回か録って大人数で歌った雰囲気にする事が多いんですけど、それより断然厚みが出せる。やってみないと分からない大発見でしたね。

■これからの音楽制作について

―コロナ禍で音楽業界、特にライヴやイベント関係はその有り方の変化を迫られている部分もありますが、R・O・Nさんが考える‟これからの音楽制作”についてどう思いますか?

R・O・N 大人数で同時に集まるようなレコーディングは減っていますし、今後も更に減っていくであろうなと。一方で、インターネットを使った音楽制作は活発になっていくんじゃないかなと思っています。現に今もリモートでレコーディングを行っている現場もありますし、これからもそういうケースは増えていくでしょう。そんな中でもちゃんと弦楽器・管楽器の譜面が読めて書ける人や、生の楽器を扱えてバンドものをしっかりと作れる作家はますます希少になると思いますし、この先も残っていくんだろうなと今は感じています。そして結局のところ、やっぱり本物の生の音楽は素晴らしいです。レコーディングだけじゃなく今はライヴをするのも難しい状況ですが、また以前のように生で音楽を作ること、伝えることが出来るようになると思うので、これからもそれに向けて頑張っていきたいですね。

―それでは最後に、ハイレゾで『Session』を楽しんでいるe-onkyo musicのリスナーにメッセージをお願いします。

R・O・N 実は最近、オーダーしていたカスタム・イヤーモニターが届いてハイレゾ対応のDAPと一緒に楽しんでいます。それで気付いたんですけど、ながら聴きじゃなく音楽を楽しむということが僕自身久しぶりだったんですよね。ポータブルオーディオ環境でも自宅のオーディオセットでもいいので、スマホの操作のついでじゃなく、コーヒーでも飲みながら音楽をゆっくり楽しんで欲しいですね。そんな時間を過ごすときは今回の『Session』も聴いて頂けたら嬉しいです。

(了)


>>STEREO DIVE FOUNDATION配信作品一覧はコチラ




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なんと今回、配信シングル『Session』のリリースに合わせて、オリジナルグッズとしてジャケ写をあしらったTシャツと、R・O・Nさん自身のフレーバーセレクトによるドリップバッグコーヒーが発売とのこと。ハイレゾ音源とあわせて楽しんでみてほしい。グッズの詳細はLantisのオフィシャルサイトにてチェック!

https://www.lantis.jp/artist/stereodivefoundation/news_1595239201.html

-STEREO DIVE FOUNDATION Profile-
STEREO DIVE FOUNDATIONとは、作詞/作曲/編曲において多方面で活動しているR・O・Nによるサウンドメイキングプロジェクト。プロジェクト名の由来は、音源ソースである「STEREO」に身を委ねようという意味を込めて命名された。
求めるサウンドを表現するためには表現の方法は問わない。R・O・N自身が歌うこともあれば、ゲストボーカリスト、ゲストミュージシャンなどの参加も積極的に行なっていく。
世に求められる音楽に柔軟に対応していくのが基本的なプロジェクトスタイル。その中で、R・O・Nのセンス/感覚を最大限に発揮させる。
激しさ、ポップさ、美麗さ、あらゆる音楽表現を実現させていく。
それがSTEREO DIVE FOUNDATION。


STEREO DIVE FOUNDATION公式Twitter:@RON_SDF
STEREO DIVE FOUNDATION 公式Instagram:@ron_sdf


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