『交響曲ガールズ&パンツァー』配信記念 浜口史郎氏メールインタヴュー公開!

2020/03/11
待望だった『交響曲ガールズ&パンツァー』がいよいよ配信開始!本作は、交響曲として再構築された数多くのガルパン楽曲を、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによる演奏をプラハのドヴォルザーク・ホールで収録するという、アニメ界を見渡しても異例の制作過程が特徴で、オーディオ的にも非常に聴きごたえのある作品となっている。そんな『交響曲 ガールズ&パンツァー』について、作曲家の浜口史郎氏にメールインタヴューにお答え頂けた。


―『交響曲ガールズ&パンツァー』の完成&発売、おめでとうございます。今作品の特色はなんといってもチェコ・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによる演奏を本拠地プラハのドヴォルザーク・ホールで収録したという点だと思いますが、ホール内の様子や響きなど、印象的な点などあれば教えてください。


プラハの街並みから自然につながっているような格調の高さを感じました。ホール内も、音響のために特別な細工を施しているといった感じはなくて、純粋に歴史を感じる建築といった印象でした。録音前日に同ホールでチェコフィルの演奏会を聴いたのですが、響きは豊かでありながら、金管の強奏の裏でも弦や木管がよく聴き取れる分離の良さがあって、普段から聴いているチェコフィルのCDと同じようなサウンドが聴けました。


―今回のレコーディングで、セッティングやレコーディング方法に何か特別なものはありましたか?

マイクセッティング等は、ドボルザーク・ホールでいつもオケを収録している専門のチームにお任せしました。録り方は、各楽章を数ブロックに分けて、それぞれ何テイクか録って、チョイスするというやり方で進めました。最後に通しでも録っています。


―数々の『ガールズ&パンツァー』楽曲を交響曲として再構築されるにあたっての選曲の意図や、本作の聴きどころなどはありますか?

全曲を通じて、ガルパンとしてのストーリーを感じられるように、またタイトルにもなっている交響曲としての体裁も考えました。例えば、提示部~展開部~再現部のような構成に選曲で当てはめたり、戦車道行進曲のメインテーマを全体的に配置して全曲の統一感を出したり、各楽章の調性関係など、伝統的な交響曲を意識した内容になっています。


―制作を通じて難しかった点、また印象に残った出来事などありますか?

『交響曲』の方は、楽団員の皆さんにとって初めて聴く曲なので、演奏中しばらくは譜面を追っている緊張感がありましたが、『ガールズ&パンツァーのための狂詩曲』では、楽しそうにリラックスして演奏していたのが印象的でした。やはり知っているメロディーだとホッとするんでしょう。


―96kHz/32bitとして仕上がったハイレゾ音源は、ホールの響きを堪能できると同時に音像も遠すぎず非常に聴きやすいと思いました。サウンドバランスで注意した点、また意図した点などあれば教えてください。

Mixは日本に持ち帰って行いました。チャンネル数(マイクの数)は、50を超えています。ホール録音の要である天井から吊るされたマイクをメインに、各楽器ごとのマイクを適宜加え、客席のアンビエンスを加味して、前日の演奏会でも聴いたドボルザーク・ホール独特の響きを再現できるよう試行錯誤しました。後付けの人工的リバーブなどは一切使用していません。


―最後に、『交響曲ガールズ&パンツァー』をハイレゾで楽しんでいるe-onkyo musicのリスナーに一言メッセージをお願いします。

TVのサントラとは全く違う質感なので、聴く人によっては戸惑いがあるかもしれません。でも、これが本当のオーケストラの音で、ずっと聴きたいと思っていた音です。特にハイレゾでは、音像の濃さや各楽器の前後上下に至る定位まで臨場感がより感じられます。
今までファンの皆さんに支えていただいたおかげで、今回素晴らしい機会をいただきました。是非、一味違うガルパンの音楽を楽しんでいただけたらと思います。


―ありがとうございました!


■クレジット 
Music:浜口史郎

Orchestra:The Members of Czech Philharmonic

Conductor:Adam Klemens

Score Reader:Sylva Smejkalova

Orchestra Recording Coordinators
Petr Pycha
須賀 浩二(Harmonics International)
須賀 雅子(Harmonics International)
井上 純華(Harmonics International)
赤星 友子 Yuko Korbélyi Fujimoto

Recording Engineer:Oldrich Slezak
Recording at Dvorak Hall

Mixing Engineer:吉田俊之(IMAGINE)
Assistant Engineer:齋田 崇(Victor Entertainment)
Mixing at VICTOR STUDIO

Mastering Engineer:原田光晴
Mastering at Studio Magic Garden

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