Who is hisaka? ~異例のロングヒットを記録する女性シンガー“hisaka”~

2019/09/06
ここe-onkyo musicでアルバム『secret longing』に収録の楽曲“Valerie”が2か月以上に渡りシングル・チャートの1位を記録するという、異例のヒットを続ける女性シンガー、hisaka。7月に開催されたカーオーディオの祭典「ハイエンドカーオーディオコンテスト」の課題曲に“Valerie”が選ばれたことに端を発し、突如としてオーディオファンの高い関心を集める事となったhisakaにスペシャル・インタヴューを敢行。今回、彼女のパートナーでありミュージック・ディレクターを務めるyutaka氏、そしてインタヴューの会場となった秋葉原のオーディオショップ、ダイナミックオーディオ5555 4F「H.A.L.3」の店長であり、hisakaの強力なサポーターでもある島健悟氏にも同席いただきお話を伺った。突如としてその名を知られることとなったhisakaとは?彼女の魅力をじっくり紐解いてみよう。

文・取材◎e-onkyo music 写真◎e-onkyo music 協力◎DYNAMIC AUDIO 5555

◆ジョージ・コラー プロデュースによるhisakaの2ndアルバム


『secret longing』/hisaka

hisakaの最新アルバム「セークレットロンギング」はカナダで知らない人はいないと言われるプロデューサー/ベーシスト:ジョージ・コラーによるプロデュース。ジャズ、クラシック、ロック、R&B、ポップ、の多様な音楽の要素が融合。伝説のカナダのトランペット奏者、グイド・バッソ含め世界クラスのミュージシャンがこのアルバムに参加している。ハイレゾ特典として「It don’t mean a thing」を収録!



◆hisaka スペシャル・インタヴュー



Q: はじめましての方も多いと思いますので、簡単にプロフィールをお教えください。

hisaka -- 小さいころから歌うのが大好きで、
yutaka -- 多分だけど、さかのぼりすぎ(笑)
hisaka -- シンガーとしては2009年頃から六本木界隈のジャズクラブのハウス・ヴォーカリストとして歌っていたのですが、2011年の年末ごろにもっと活動の場を広げようと思い、カナダに行きました。それで、あちらのいろんなオープンマイクで歌い始めて、その時に現地のミュージシャンとのつながりが広がっていって、ジョージ・コラーという、ホリー・コールのバックで演奏しているベーシストやいろんな人に出会い、2013年に1stアルバム出すことが出来ました。その時はカナダに2年ぐらい住んでいたのですが、その後、日本に帰ってきた後も東京とカナダを行き来しながら音楽活動を続けていました。そんな中、2016年に2ndアルバムをリリースさせていただいて、出した3年後にe-onkyo musicで1位を取りました(笑)。

Q: 音楽活動をするのにカナダを選ばれた理由は?
hisaka -- 最初はアメリカのニューヨークとも思ったのですが、長期滞在するためのビザを取ることがすごく難しいなど、とてもハードルが高かったんです。それでいろいろと調べてみたら、カナダであればワーキング・ホリデーで行けるという事が分かり、更に知り合いの映画監督の方から、カナダのトロントから、良いミュージシャンがたくさん出てきている事や、いま沢山のミュージシャンがトロントに移住してきているらしい、など、音楽的環境もすごく良いという話を聞いて。
yutaka -- あとは個人的な事情ですが、自分の親戚がニューヨーク州のバッファローという、比較的近いところに住んでいたので、そういう面で安心という事もありました。
hisaka -- NYまでも飛行機で1時間半程度で行けるので「トロントいいじゃん!」という事で、カナダのトロントに決めました。しかもワーキング・ホリデーのビザも3~4日くらいであっという間に届いてビックリしました(笑)。




Q: トロントで音楽活動を始めるにあたり、向こうに知り合いなどは?
hisaka -- ほとんどいなかったですね。
yutaka -- ただ、僕が東京のライブハウス「Cotton Club」に来ているミュージシャンをナンパする事が多くて(笑)。何度かライブに足を運んでいるうちに仲良くなるのですが、僕もそういうときに、畳み掛けるように話をするので、皆さんに良く覚えて頂いていて(笑)。
hisaka -- その中の一人にエミリー・クレア・バーロウという女性シンガーや、そのバックバンドの方たちもいるのですが、トロントのオープンマイクで歌ったときに再会して、そこからまた色んなつながりが生まれたりして、どんどんコネクションが広がっていきました。

Q: 実際にトロントに行かれてみて、あちらの音楽的な環境はいかがでしたか?
hisaka -- 水の中に放たれた魚のように泳ぎやすくて、すごく自分を表現しやすかったです。一緒に演奏するミュージシャンも、自分を支えてくれて、包み込んでくれるような演奏なんですよね。加えてオーディエンスもそうだし。とにかく愛に包まれたオープンマイクという感じでした。演奏する機会も場所も多くて、気軽に行けるのも良かったです。色んなレベル人たちが、それぞれ自己表現をしながら学んでいるんですよね。そんな中で、私も自分の出し方とか表現方法を磨いていったという感じです。

Q: これまでの2作が、オーディオファンにはおなじみの、ホリー・コールのベーシストとしても知られるカナダ人プロデューサー、ジョージ・コラーによるプロデュースとの事ですが、どのようにしてこのコラボレーションが実現したのでしょうか?
hisaka -- 彼とは、共通の知り合いに日本人の画を描くアーティストがいて、彼の紹介で知り合いました。その頃が、東日本大震災からちょうど1年後という時で、ジョージが日本の為にカナダのミュージシャンを集めてチャリティ・アルバムを作ったのですが、そのリリースパーティーの時に紹介頂いて知り合いました。それで、会った瞬間から「私はアルバムを作りたいんだけど」という事はお伝えしていました。それから何度か打ち合わせをして、スタジオに入ってセッションを重ねていきました。
yutaka -- しかもジョージに用意していただいたスタジオというのが「Number 9 Studio」という、カナダでも3本の指に入るほど素晴らしいスタジオで。それこそローリング・ストーンズやレッド・ツェッペリン、ヤードバーズなども、そこでレコーディングしたことがあるそうです。
hisaka -- 私のアルバムは2枚ともそこで作っていただきました。
yutaka -- ジョージは、ホリー・コールをはじめ、いろんなバンドを掛け持っているので、ツアーで日本にも何度も来ているので、すごい親日家なんですよ。
hisaka -- ホリー・コールのツアーで広島を訪れていた時の体験を元に書いた“City Of Forgiveness”という曲があって、そこに私も参加して歌わせていただいています。あと、ジョージは趣味で「書」を書くんですよ。漢字とかではなく、画のような抽象的なものを筆の赴くままに書くんですが、それがまた素晴らしいんです。




Q: ではe-onkyo musicでもロングヒット配信中のアルバム『Secret Longing』についてお話をお伺いさせてください。『Secret Longing』にはどのようなコンセプトが込められているのでしょうか?
hisaka -- 1stアルバムは「記録」として作ったというのが大きくて、「どうやって(アルバムを)作るんだろう?」というところもあったので、試しながら作っていった感じですね。そこから、経験をして、次作るにはどういうものにしたい?と考えたときに構想として「ライブ感のあるものにしたい」というものがありました。自分がライブをするときは、ジャズだけではなくて、自分の好きなものをジャンルを問わず演奏するようにしていて、その流れも構成として重視しているので、いまの時代の流れとは逆行しているかもしれないのですが、アルバムをはじめから最後まで通して聴いていただきたいと思って作りました。

Q: 『Secret Longing』にはカナダのトランペット奏者、グイド・バッソ氏をはじめ、豪華なメンバーが参加しておりますが、どのようないきさつでメンバーを揃ったのでしょうか?
yutaka -- ドラムのベン(・ライリー)は、カナダの友達の演奏を観にブルーノート東京に行った時に知り合ったのですが、アルバムを作る話をしたら、後日、ベンからプロデューサーのジョージに「hisakaのアルバムでドラムを叩きたい」と申し出があって、それでお願いさせて頂きました。
hisaka -- ピアニストのマーク(・キースウエッター)は、1stアルバムでお願いさせて頂いていたのですが、大好きなピアニストなので絶対入っていただこうと思っていました。今回は2曲でアレンジもお願いさせて頂きました。彼もエミリー(・クレア・バーロウ)のバックで演奏していました。多分私がトロントで一番多く一緒に演奏したピアニストだと思います。
yutaka -- ギターのテッド(・クウィンラン)はジョージから紹介してもらいました。
hisaka -- それで、トランペットのグイド(・バッソ)は「何とかグイドにお願いできるかもしれない」と、ジョージから提案があったんです。グイドは少し離れたところに住んでいて、しかもレコーディングした時期が冬の雪深い時期だったので、本当は出てきてもらうのも大変だったんですが、ジョージが同時並行で進めていた他のレコーディングにも参加する事になっていたので「この日だったらグイドも来てくれるって言ってるからお願いしよう!」という事になって参加していただきました。やはりプロデューサーの手腕というか、人脈もあるので実現しました。

Q:アルバムはどれくらいの期間を掛けて作られたのでしょうか?
hisaka -- 構想含めると1ヶ月半くらいです。収録自体は1週間程度で、ミックス/マスタリングは別途行いました。
yutaka -- 最近よくある、パート別に録音して重ねていくやり方ではなく、基本的にはバンドメンバー全員でスタジオに入って、「せーの、ドン!」で演奏する方法で録音して、それで必要な個所だけ編集するというやり方です。なのでライブ感のある演奏になっています。
hisaka -- そうですね。やっぱり「ドン!」ってやるのが楽しいんですよ。

Q: ミックス/マスタリングは何という方が手掛けられたのでしょうか?
hisaka -- 録音、ミックス、マスタリングは全てBernie Cisternasという方にお願いしました。彼はカナダのグラミー賞にあたる「The JUNO Awards」でも多くの賞をもらっているような人で、ジャズを手掛ける事も多いです。1stアルバムも彼にお願いしたので、今作でもエンジニアとしてお願いしました。




Q: 今作は当初からハイレゾ配信されていますが「ハイレゾ」には元々興味を持たれていたのでしょうか?
hisaka -- ハイレゾの存在はもちろん知っていましたが、実は意識したことは無かったです。単純に自分の良いと思う音楽を聴いてもらいたい!という事しか意識してなかったです。

Q: 今作がe-onkyo musicでロングヒットを記録していますが、やはりその理由は、耳の肥えたリスナーも納得のいく素晴らしサウンドにあると思いました。今作を作るにあたり、サウンドについて意識したことなどはありますか?
hisaka -- 基本的にはエンジニアのバーニーにお任せです。1stアルバムからお願いしている、すごく信頼しているエンジニアなので。ミキシングをしている中で、気になるところは話合いながら詰めていくという形でした。
島健悟 -- 僕が聴いて思ったのは、いま、サウンドを目立たせようとして音圧をすごく上げて作る音楽が多い中、良い意味で「何もしていない素のサウンドだな」と思いました。余計な事をしていない、嫌味を感じないサウンド。その辺がカナダのオーディオ(メーカー)の音に似ている部分があるのかもしれないですね。聴いたときに「カナダっぽい」って思いました。低音がしっかりしているところとか。
一同 -- へぇー!!
hisaka -- ベースは私のリクエストで「目いっぱい出してください」ってお願いしました!エンジニアのバーニーも、プロデューサーのジョージからも「え?本当にいいの?」って念をおされましたけど(笑)。

Q: 『Secret Longing』がオーディオファンの間で高い評価を得ているという点についてはどのようなお気持ちですか?
hisaka -- こんなに聴いていただいてうれしいです。私たちが気づいていなかったようなところまで聴きこんでいただいていたりするので、自分もとても勉強になりました。

Q: アルバムの収録曲“Valerie”が「ハイエンドカーオーディオコンテスト」の課題曲に選ばれましたが、どのような経緯だったのでしょうか?
hisaka -- 元々は評論家の小原(由夫)さんと知り合いで、この1年前くらいからイベントへのライブ出演についてなど、お声掛けいただいていました。その頃は、まだハイレゾでアルバムを出していなかったのですが、そういったお話もあったので「じゃあ次のアルバムはハイレゾでも出そう」という事でハイレゾでもリリースしました。

Q: e-onkyo musicでご自身の楽曲が1位になっているのを見て、率直にどのような気持ちでしたか?
hisaka -- ファーストアルバムを出して7年くらいになるのですが、チャートとか自分には全く関係ない事だと思っていたので「あれ?いる」「なんか見たことのある自分のアルバムのジャケットがある!」って思いました(笑)。
yutaka -- もう、どういう気持ちとかその前に、まずスクリーンショットしました(笑)




Q: hisakaさんのまっすぐなヴォーカル・スタイルがとても魅力的だと思いました。個人的にお気に入り/影響を受けたシンガーはどのような方がいらっしゃいますか?
hisaka -- 一番最初は、ホイットニー・ヒューストンから始まりました。あとは、エミリー・クレア・バーロウ。でも、いま目指しているのは、「だれ」とかではなくて、自分自身の歌い方を確立して、研究し続けること、そして突き進む事かなぁと思っています。余計なものをそぎ落してシンプルに歌う事で、感情や感動を表現できるシンガーになりたいと思っています。

Q: ヴォーカルの方向性や技術的な部分は、ミュージック・ディレクターのYutakaさんからの指南もよくあるのですか?
yutaka -- 割と僕が一方的に伝えています(笑)。
hisaka -- もう十数年、私のヴォーカルのコーチでもあるので。
yutaka -- 自分が、最初アメリカでヴォーカルの勉強をしていて、その後向こうで人に音楽を教える立場になるんですけど、その時に習得したり、気づいたテクニカルな事。例えば口の開け方だったり、音の伸ばし方、発声や発音の仕方など、本当に肝心な基礎的なところなんだけど、みんなが見逃しているようなところを、基本に忠実にやるようにしています。あとは、そこに素晴らしいミュージシャンの演奏があれば、可能性は無限に伸びると思っています。

Q: 因みに、マイベスト・アルバム、無人島に持っていくアルバムを一枚選ぶとしたら?
hisaka -- うーん。(しばらく悩んだ後)エミリー・クレア・バーロウの『Like a Lover』かな。でも難しいなぁ、他にもいろいろありますね。
yutaka -- 僕は、エリック・ジョンソンの『Bloom』ですかね。

Q: では、最後にe-onkyo musicのリスナーの皆さんに一言お願い致します。
hisaka -- これから更に、生きた音楽を届けられるように、またアルバムも作りますので期待していてください。
yutaka -- 是非良い音楽を良い環境で聴いて、良い耳を育てて頂いて、良いミュージシャンを評価していただいて、ミュージシャンをどんどん育ててほしいです。






◆ライヴ情報

◆ライブ詳細ページ⇒


◆プロフィール



トロントにあるジャズFMが主催しているジャズボーカルコンサートシリーズ「One Stop Vocal Jazz Safari」に2013年から毎年出演。毎年ジャズFMがセレクトするジャズボーカリスト24名に選ばれる。

2014年に、世界15カ国の歌姫によるアコースティックコンサート「International Divas」に選ばれ出演。このコンサートはトロントの歴史あるトリニティ・セントポール・ユナイテッド教会で開催。

2017年6月、トロント日本映画際のプレミア試写会「昼顔 」オープニング演奏。カナダのテレビ局 CP24にもインタビュー出演し、現地でも話題となった。

2018年5月在日カナダ大使館にてコンサートを成功させ、同年7月TDNiagara Jazz Festival への出演 も果たした。 これまでに2枚のアルバムをカナダからリリース。

1作目は2013年に発売された「higher sky」。2016 年2月に2枚目「Secret Longing」を発売。セカンドアルバムは、同年のグラミー賞にも応募。両アル バム共にカナダで知らない人はいないと言われる、一流のプロデューサー、ジョージ・コラーによるプロデュース。ジャズ、クラシック、ロック、R&B、ポップ、の多様な音楽の要素が融合。伝説のカナダのトランペット奏者、グイド・バッソ含め世界クラスのミュージシャンがこのアルバムに参加 している。ジョージ・コラーは、Calling Youで有名なHoly Coleのバックでベースを担当。 Guido Basso, Rita Chiarelli, Laila Biali, Barbra Lica, Mark Kieswetter, June Garber, Ted Quinlan, Ross Maclntyre, など多くの世界クラスのミュージシャンと共演。2018年にはカナダ人シンガーソングライターABφNとコラボしオリジナル曲2曲"Tundra"と"Flicker"をリリース。

カナダを始め、日本、アメリカ、イギリ ス、オーストラリア、フランスなどのラジオで曲が流れる。

◆hisaka Facebookページ⇒

 

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