ゲルギエフ&ミュンヘン・フィルの、リンツ、聖フローリアン修道院でのブルックナー・ライヴ
【収録曲】ブルックナー:交響曲第7番ホ長調
【演奏】ワレリー・ゲルギエフ(指揮)ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
【録音】2019年9月25-26日、リンツ、聖フローリアン修道院でのライヴ
ミュンヘン・フィル自主制作録音盤、2015年9月より首席指揮者に就任したワレリー・ゲルギエフとミュンヘン・フィルならではの重厚なパワーときらめくような優雅さ、美感をも引き出す練達のゲルギエフの熱血指揮に応えるべく、弦も管も打楽器ももてる最高のものを出し尽くした集中力と緊迫感によって、深く熱く濃密となったこの新コンビの音楽は非常に高い評価を得ています。既に発売済みの他の交響曲では、「伝統的なブルックナー特有の神秘性や宗教性を抜けだし、素朴な美しさと推進力が融合された画期的な解釈」。また「教会の残響と各楽器が絶妙なバランスで、まったく混濁することのない録音」と演奏・録音の面でも高い評価を得ています。この録音では、CPO や BIS などのレーベルで高い評価を受けるエンジニアStephan Reh 氏が担当。マスタリングは、ECMの監修の下で新マスタリングを担当し、キース・ジャレットの諸作にかかわってきたエンジニア、クリストフ・スティッケル氏が担当しています。
この第7番は、1884年12月30日。ライプツィヒでニキシュの指揮によって初演され,ブルックナーの名声を一挙に高めることになった作品。第2楽章には「敬愛する巨匠」ワーグナーへの追悼の気持ちが深い金管の響きによって表現されています。ゲルギエフは、ミュンヘン・フィルの持つ独特の響きと技量を発揮させているだけでなく、聖フローリアン修道院の残響を利用し、教会と追悼という音楽にふさわしい透徹した知力を発揮し、けっしてオーケストラのパワーに頼ることなく、名作へ真摯にアプローチしています。その明晰性、見事なテンポ感覚の新ブルックナー像は、これまで行ってきたブルックナー全曲演奏の最後の曲目として周到な準備が行われ、緻密さと雄大さを見事に融合させています。
【ご注意】CDパッケージ用のコメントを利用していることがあるため、一部内容が当てはまらない場合があります。あらかじめご了承ください。
【Bruckner: Symphony No. 7/Münchner Philharmoniker & Valery Gergiev/ハイレゾ】