一分の隙もない緻密なインタープレイ。三者三様のスリリングなからみ合いが、ピアノ・トリオの理想像を提示する。50年代末、この一作でトリオ演奏は大きく進化した。
パーソネル
ビル・エヴァンス(p) スコット・ラファロ(b) ポール・モチアン(ds)
★1959.12.28 ニューヨークにて録音
★米Concord制作 2003年DSDマスター
エヴァンスは穏やかなタッチで癒し系のプレイが特徴ですが、このTr.2、Tr.3の“枯葉”では力強いタッチを聴かせてくれる。数多くの名ピアノ・バージョンが生み出されていますが、エヴァンスのこれがナンバーワンと言えます。この演奏を注意深く聴いてほしい。Tr.9“いつか王子さまが”ディズニーのアニメ「白雪姫」で姫が歌った可憐なワルツです。それを見事にジャズ化したエヴァンスの着眼点の良さには感心してしまいます。Tr.7“恋とは何でしょう?”大変リズミックです。そのフレージング及びトリオの絡みはハードバッパーのそれと明らかに違う発信をしています。
【Portrait In Jazz/Bill Evans Trio/ハイレゾ】
1 Bill Evans Trio[演奏], ARLEN HAROLD[作曲]
2 Bill Evans Trio[演奏], Jacques Prevert[作曲], Joseph Kosma[作曲], Johnny Mercer[作曲]
3 Bill Evans Trio[演奏], Jacques Prevert[作曲], Joseph Kosma[作曲], Johnny Mercer[作曲]
4 Bill Evans Trio[演奏], Cy Coleman[作曲], Carolyn Leigh[作曲]
5 Bill Evans Trio[演奏], Victor Young[作曲]
6 Bill Evans Trio[演奏], Bill Evans[作曲]
7 Bill Evans Trio[演奏], Cole Porter[作曲]
8 Bill Evans Trio[演奏], Richard Rodgers[作曲]
9 Bill Evans Trio[演奏], Frank Churchill[作曲]
10 Bill Evans Trio[演奏], Miles Davis[作曲]
11 Bill Evans Trio[演奏], Miles Davis[作曲]