5年後へ

ネリエ

2021/11/14

(P) 2021 ネリエソング
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ネリエ[MainArtist], ネリエ[Lyricist], ネリエ[Composer]

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恋をしよう・・いつだって恋は人生をキラキラに・・時に駆け引きも使えなくなるほど重症化・・本当に苦しい時は違う恋も良いかもしれない・・「あの人はもういらない」なんて・・しかし・・またいつか愛の形を変えて私たちは出逢いまた新たな関係でハジマル・・今度こそ死ぬまで・・ ネリエは音楽で価値観を届けている あなたのカタルシスになれますように 今回もフェニさん(Phoennix)と小説コラボ ぜひ、続きの小説や予想をSNSでUPして頂けたら嬉しいです #5年後へ ハッシュタグもつけて頂けると嬉しいです (小説) 太陽礼拝のルーティンを終えてプロテインを飲んだ。 朝食。 お弁当箱に昨日の夕食の生姜焼きとプチトマトを詰める。 これは昼食。 お洒落をするためには何かを削るしかない。 ランチ代もバカにならないのでチリツモ節約。 ただ、ストレス解消と美容のためのホットヨガは削れない。 スマホを通勤鞄に入れる。 彼からの連絡はなし。 朝から胃が痛くなりそうだ。 今日は連絡が来るかも。明日は会えるかも。 そう思うとお洋服代だって削れない。 でも。 だけど。 もうこれで終わりなら。 本当に終わりなんだったら。 お洋服代は貯金しよう・・・・ 今日は、もしかしたらラインが来るかもしれないので 少し気合の入ったお洋服。 でも。きっとこの節約もお洋服も無駄になる予感。 こういう予感は当たりそうでイライラする。 ◇◇◇ 3か月前。 お花見の席取りをしていた時、声フェチのわたしに好みの声が降ってきた。 「お隣ですね。僕、お花見の席取りって好きなんですよ。まぁぺーぺーの印でもあるんですけど。みんなより長い時間綺麗な桜を見られるなんて、すごくラッキーじゃないですか?」 「・・・考えてみればそうですね。すごくラッキーかも」 ラッキーなのは、好みの声だけでなく、その人の姿かたちがドストライクで好みだったから。 わたしの好きな、戦隊だか仮面ライダーだか出身の若手俳優に似ている。 わたしたちは、そこから缶ビールを飲みながらずっと笑いあった。 なんて楽しい時間だっただろう。 「今度、二人で飲みにいきませんか?」 彼はこちらのシートに移動してきてそう言うと、缶ビールを一口飲んだ。 距離が近い。 完全にわたしのパーソナルスペースに侵入だ。 その誘いはわたしの心に侵入だ。 「またまた。社交辞令がお上手ですね」 パーソナルスペースで、彼はじっとわたしの目を見た。 多分5秒は見た。 「僕、社交辞令言えないんですよ。あなたには特に。一目惚れしちゃったから」 彼は完全にわたしの心を侵犯した。 そのまま、連絡先を交換した。 ◇◇◇ 『おはよう。昨日あったばかりだけど。今日も会いたいです。ご都合会えばご飯どうですか』 目覚めた時間にライン。 昨日は金曜日でお花見で少し二日酔い。 けれど彼のラインで何故か二日酔いが収まる。 『はい。いいですよ』 5分ほど文面を考えて返信。 すぐに彼からメッセージ。 『よかった!もうひとつ提案があるんです』 なんだろう。遊びのお誘いかな。土曜日休みって言ってたし。 『恋をしよう。僕と』 わたしは思わず飛び起きて何回もその文面を見た。 「は?」 独り言が大きくなる。 なんじゃこの展開。 チャラいのか?システムエンジニアで、職場は男性ばかりと言っていた。 チャラいのではなく、出会いがないのか? それとも運命の出会いと信じていいのか! なんとなく部屋をぐるぐるしながら、必死で返信を考える。 『ひとまず、遅めのランチご一緒しませんか?』 ああ。もっといい返信書け!わたし! あんな男前で(仕事がらか少し猫背だったけど)彼女いないはずない。 からかわれてるのかな。 それでもいいや。 わたしの恋は、このラインで既に始まってしまった。 ◇◇◇ わたしは人生で一番楽しい恋をした。 彼は思ったより少年ぽかったけど、よく二人で笑った。 安い居酒屋に飲みにも行ったし、上野公園も代々木公園もよく散歩したし、ドライブにも行った。 お金のないわたしたちは全部割り勘。 それでも楽しかった。二人でいることが楽しかった。 だから、そのドライブ中の話題も楽しい話題の共有として出した。 「あ、次の休みはお買い物に付き合ってほしいな」 「いいよ。何買うの?」 「同期が結婚するからさ、それようのドレスとワンピースの中間ぽいのが欲しいんだよね。もう何人もの結婚式出てるからさ、衣装覚えられるくらい!」 「ふーん」 「渡したご祝儀分は、自分の時にきっちり回収しなきゃ、ご祝儀以外の費用もバカになんないよ~」 わたしはなんとなくけらけら笑ったが、彼は無言。 そして、そのまま沈黙が数分続いた。 「先に言わなきゃフェアじゃないからさ。言うね。僕は結婚しない」 わたしはカチン!ときた。 「は?誰も結婚してなんていってないじゃん」 「言ってないけど、そういうニュアンスを感じたから伝えなきゃと思ったんだ」 「勝手に決めつけないでよ。わたしそんなに焦ってるように見える?それは別として、はっきりそんな風に結婚しないなんて言う必要ある?傷つくじゃん」 「傷つくってことは、やっぱり結婚したいんじゃないの?」 「そりゃあいつかは、て思ってないって言ったらウソだけどさ。でも、今そんな話してないって言ってるの!」 「そんなにヒステリックに怒鳴らないでよ」 「わたしがヒステリー?!そっちが勝手に勘ぐって機嫌悪くなったのが先でしょ!」 「そういうとこ、ヒステリックだよ」 「車停めて!」 「この車線じゃ急に無理だよ」 「じゃあいいからそこのコンビニの駐車場に停めて!」 無言の二人。 「すっごいすっごい傷ついた!もうここから電車で帰る!」 わたしは捨て台詞を吐いて思い切り車のドアを閉めた。 バン! その音を最後に恋は終わったのかな・・・ そこからもう17日経った。 彼から連絡はない。 ◇◇◇◇ 「どうかしましたか?」 「あ。いえ・・・」 友人に紹介された年上のこの人は彼と違ってとてもスマート。 ちゃんとしたスカイラウンジのレストランでご飯。 支払いもわたしが席を外した時に済ませているというスマートさ。 そして、急に無言になったり、突然『恋をしよう』とか言ったり、感情的なところがなくて穏やか。 彼とは別れたのかな・・・ 別れたのなら、このままこんな大人な男性とお付き合いをして、何年かして、結婚するのもいいのかもな・・・ 結婚。 その話が出なかったら、わたしは今も彼の隣で笑ってたんだろうか。 帰宅後、ipadでなんとなく彼の飼い猫の名前を検索していたら。 『猫を抱きしめていた日』 画像は彼の飼っている猫。彼のブログだ。 間違いない。 期間は、彼からの連絡がなくなった17日前から今日まで。 内容は他愛もないことばかりだった。 ご飯の内容。猫のこと。 そして今日のブログにこうあった。 『ブログは本日で終わります。縁があったらまたお会いしましょう』 ◇◇◇ あれから5年。また桜の季節が来て。 そして、17日後の今日には花弁が舞っている。 スマートなスカイラウンジの彼とも長くは続かず、わたしの心には今も あの言葉が残っている。 本当に、縁というものがあるのなら・・・ 春とはいえ肌寒い中、上野公園を夜桜の名残を見ながら歩いた。 桜の散ったアスファルトを猫が歩いていた。 少し丸い背中に彼を重ねた。 この猫はどこへ向かい誰と出会うのだろう。 猫が立ち止まり、男性の足元にすり寄る。 見覚えのある猫背のひょろっとした背中。 『職業病なんだよ。ずっとパソコン触ってるから』 大好きだった背中。 その背中が振り向いた。 その目は一瞬見開かれ、2秒後には微笑んでいた。 わたしは一歩も動けなかった。 猫と彼がわたしのパーソナルスペースギリギリに立つ。 「はじめまして。二人で飲みに行きませんか?」 わたしは次のセリフを知っている。 また、恋が始まる。 _____ Special thank you T.Kさん S.Tさん K.Kさん
【5年後へ/ネリエ/ハイレゾ】

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