クール・ジャズをたっぷり堪能できる頭脳派ピアニストのスウィング

偉大なるジャズ・ジャイアント達の名演を集めSACDでリリースされていたSupreme Jazzシリーズ。その中の、あの「Take Five」の作者でありクール・ジャズを象徴するウエスト・コースト・ジャズの名ピアニスト、デイヴ・ブルーベックのアルバムがハイレゾで登場！
母親からクラシックのレッスンを受け現代音楽家のダリウス・ミヨーに従事した学究派であり、知的で洗練されたサウンドで人気を博したクール・ジャズを代表するピアニストとして活躍。’59年の「Take Five」のヒット後も佳作を多く発表し世界中でその名を知られている彼であるが、今作はそのTake Five前夜の’50年代初期～中期の音源をピックアップ。Track1～8が’54年録音の「Brubeck Time」より、Track9～12が’55年にニューヨークでライヴ録音された「Jazz: Red Hot & Cool」より、Track13が僚友ポール・デスモンドとの初期のコラボレーションを録音した’51年の「Brubeck ～ Desmond」より、Track14が’56年録音のピアノ・ソロ・アルバム「Brubeck Plays Brubeck」より。
黒人の演奏のような肉感的なグルーブではないが、まさにクール・ジャズと言い得ている知的で流れるようなフレーズと計算され積み上げられたブロック・コードが非常に気持ちいい彼のピアノは、実に洗練された爽やかな味わいをもたらせてくれる。最終的に17年も活動を共にすることになるサックス奏者ポール・デスモンドとのインタープレイも絶妙で、実に刺激的なフレーズの応酬を聴く事ができる。Take Five等に見られる変拍子のイメージが強い彼であるが、このリラックスして聴けるクールなスウィングも実に聴きごたえたっぷりだと再認識させてくれた極上の1枚。

Tr.1～8 Originally released as 「Brubeck Time」on Columbia
Tr.9?12 Originally released as 「Jazz: Red, Hot and Cool」on Columbia
Tr.13 Originally released as 「Brubeck Desmond」on Vogue
Tr.14 Originally released as 「Brubeck Plays Brubeck」on Columbia
本作はドイツのmembran musicより2006年にリリースされたSACD作品「Supreme Jazz - Dave Brubeck」（UPC: 4011222232717） で 使用したプレスマスターから、PCM変換をして制作された音源です。