新野見卓也(1988-)はブダペスト在住の新鋭。国際基督教大学、一橋大学大学院を経て、リスト音楽院に学んだ。本アルバムは、バイロイト詣が生きがいの “ワグネリアン”新野見が、深い共感と洞察をもって奏する、リヒャルト・ワーグナーへのオマージュである。リスト、コチシュらによるワーグナーのオペラ・トランスクリプション、ワーグナー自身の希少なピアノ曲、リストによるワーグナー追悼作品を収録している。新野見の演奏は俯瞰的でスケールが大きく、名人・横山ペテロの調律と相まって、オーケストラのような色彩感と奥行きを醸し出す。2021年8月、稲城市立iプラザでのワンポイント録音(エンジニア:北見弦一)。
「⦅トリスタン⦆冒頭に書き込まれ、日本語ではしばしば「憧れをもって」と訳されるSchmachtendという語以上にワーグナーの音楽を表すのにふさわしい言葉はない。その音楽は、繰り延べられる旋律は、和声の宙づりは、つねになにかに憧れている」(新野見卓也)
新野見卓也 Takuya Niinomi(piano)
栃木県足利市出身。国際基督教大学(ICU)人文科学科卒業、一橋大学大学院言語社会研究科修了。飯塚毅育英会奨学生として、またハンガリー政府Stipendium Hungaricum奨学生として、2014年よりハンガリー国立リスト音楽院に在籍し2020年に同大学院を修了。現在、ハンガリー国立ダンスアカデミー専属バレエピアニスト。2018年より書道と音楽のコラボレーション企画⦅音と言葉の間⦆を栃木高校の同窓生、バリトン荒井雄貴、書家・小杉卓と実施し、舞台芸術の新しい可能性に挑戦している。
【Schmachtend - A Tribute to Richard Wagner/新野見卓也/ハイレゾ】
1 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲]
2 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲], フランツ・リスト[作曲]
3 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲], ヨーゼフ・ルービンシュタイン[編曲]
4 新野見卓也[ピアノ], フランツ・リスト[作曲]
5 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲]
6 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲]
7 新野見卓也[ピアノ], フランツ・リスト[作曲]
8 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲], ゾルタン・コチシュ[編曲]
9 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲], フランツ・リスト[作曲]
10 新野見卓也[ピアノ], リヒャルト・ワーグナー[作曲]