ブルーノ・ワルター(1876-1962)が最晩年の1957年~61年にかけて残したステレオ録音は、彼の膨大なディスコグラフィの中でも最重要の演奏であり、長い音楽活動のさまざまな経験と深い洞察とが結実した、録音の「世界遺産」級の名盤ぞろい。特別に組織されたコロンビア交響楽団との緻密なリハーサルとセッションを積み重ね、音響効果の優れたアメリカン・リージョン・ホールで最新鋭の機材・技術で収録されたステレオ初期の名録音です。
ワルターによる「英雄」としては生涯3度目のセッション録音で、激烈さよりも作品の内包する豊かな味わいを大きく描き出しているのが特徴。「コリオラン」序曲は、ハ短調というベートーヴェンが好んだ調性が孕む緊張感を力むことなく表出しています。
【収録内容】
ベートーヴェン
1-4 交響曲 第3番 変ホ長調 作品55 「英雄」
[録音]1958年1月20日、23日&25日
5 「コリオラン」序曲 作品62
[録音]1959年4月15日
コロンビア交響楽団
指揮:ブルーノ・ワルター
【Beethoven: Symphony No. 3 & Corioran Overture (Remastered)/Bruno Walter, Columbia Symphony Orchestra/ハイレゾ】