クララ・ハスキル・コンクールの覇者アダム・ラルームのソニー・クラシカル第1弾。
1987年トゥールーズ生まれ、2009年クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールの優勝者として注目を集めているフランスのピアニスト、アダム・ラルームのソニー・クラシカル専属契約第1弾が登場。しかもメジャー・デビューに選んだのは、何とブラームスの2曲のピアノ協奏曲!
これまでリリースされたソロ・アルバム(仏ミラーレ)では、ブラームス(、シューマン(フモレスケ、ダヴィッド同盟舞曲集)、シューベルト(ソナタ第21番)と独襖のロマン派作品を選び、ハスキル・コンクール優勝、知性派コロリオフの弟子、というプロファイルからも、ラルームの高い音楽性とその音楽的方向は容易に想像がつきましょう。空疎なピアニズムやこけおどしの力技には背を向け、知性に裏付けられ、作品の内部に潜む美をたくまずして引き出すことのできる天与の才は、いわばペライアやルプーの衣鉢を継ぐ抒情派ピアニストとしてのラルームの資質を明らかにしています。
ブラームスの2曲は、若き感情の高揚を吐露したような強面の第1番、濃密な抒情を湛えた円熟作の第2番ともに、文字通りロマン派のピアノ作品の中でも高度な音楽性と技巧の双方が要求される難曲中の難曲。「第2番は、尽きることのないファンタジーに溢れ、格別にノーブルで、スケールの大きい作品。そして暖かく、より人間的です。巨大な音楽ですが、ブラームスは、ユーモアと優しさに溢れていることを忘れていません」と作品への愛を語るラルームらしく、聴きなれたこの2曲のコンチェルトから清冽なリリシズムや奥深く沈潜された感情の動きを引き出しています。
しかも共演が山田和樹指揮するベルリン放送交響楽団!山田にとっても今回がソニー・クラシカルへの初録音となり、ヤノフスキの薫陶を得え生まれ変わったベルリン放送響との録音も初めてですが、一つ一つの音符の隅々にまで緻密な配慮を感じさせる、極めてオーソドックスで格調高い音楽作りで、ラルームの特質をフルにバックアップしています。彼らの演奏は、壮大でロマンティシズムに満ちたこの2曲のコンチェルトの、全く新しい理想的な姿を実現したものといえましょう。
【演奏】
アダム・ラルーム(ピアノ)
山田和樹(指揮) ベルリン放送交響楽団
【録音】
2017年8月&10月、ベルリン、ハウス・デス・ルンドフンクス(セッション)
【ご注意】CDパッケージ用のコメントを利用していることがあるため、一部内容が当てはまらない場合があります。あらかじめご了承ください。
【Brahms Piano Concertos/Adam Laloum, Kazuki Yamada, Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin/ハイレゾ】
1 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]
2 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]
3 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]
4 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]
5 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]
6 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]
7 Adam Laloum[Piano], Johannes Brahms[Composer], Kazuki Yamada[Conductor], Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin[Orchestra]