ブラームスの交響曲に親しむならまずこの1枚!の入門盤にオススメ
1997年に設立され、クラシックを中心に厳選された良質の音楽を提供し続けているイギリスのレーベル「Signum Records」より、UKの歴史あるフィルハーモニア管弦楽団によるブラームスの交響曲第1番と第3番の生演奏を収録したアルバムがハイレゾで登場!
1945年に創設、ロンドンのロイヤル・フェスティバル・ホールを拠点に構え、現在では年間に160以上の公演を行っているUKの名門オーケストラの1つ、フィルハーモニア管弦楽団。その70年に渡る歴史の中では、トスカニーニ、カラヤン、カンテッリらを客演指揮者に招き、20世紀を代表する指揮者クランペラーを楽団にとっての初の常任指揮者として迎えた。本アルバムでは楽団の終身名誉指揮者のクリストフ・フォン・ドホナーニがタクトを振る。正統派クラシックからゲーム音楽、映画音楽などの録音も数多く行っており、幅広い活動を行っている。中でも音楽教育には目を見張るものがあり、公式サイトで無料ダウンロードを提供している各楽器の音のサンプルは、実際に演奏を聴く際に、どの楽器が音色を構成しているのか判別するのに大いに貢献している。
ブラームスがハイドン、モーツァルト、メンデルスゾーン、シューマン、そしてとりわけベートーベンに影響を受け、推敲を重ねながら完成まで22年もかかった「交響曲第1番」。ブラームスの交響曲で最も演奏されているポピュラーな曲であるが、フィルハーモニー管弦楽団の演奏は隙がなく実に緻密でまとまりがある。生演奏だと知らなければ、第4楽章の終わりに拍手がわき起こり、そこで初めてすべての曲が生演奏の録音だということに気が付くだろう。「交響曲第3番」も同様、完成度が高く、生演奏でありがちな大げさな表現やクセを排除し、曲がどのような流れなのかを正確に伝えることに重点を置いた指揮者のアプローチが感じられる。
オススメは心に響く劇的な始まりによって、聴いた瞬間からアルバムへの期待が高まる1曲目の「Un poco sostenuto-Allegro」、柔らかでメロディアスな旋律を紡ぐ木管とそれを追う弦楽器が美しい7曲目の「Poco Allegretto」も。
さまざまなオーケストラが演奏してきたブラームスの「交響曲第1番」と「第3番」を知るために最初に聴いてほしい基礎・入門に最適な1枚。
Philharmonia Orchestra
Christoph von Dohnanyi (Conductor)
【ブラームス交響曲 第1番 & 第3番/クリストフ・フォン・ドホナーニ&フィルハーモニア管弦楽団/ハイレゾ】