友人の佐藤英輔が「どうしても手伝ってほしいアーティストがいる」と。ふたつ返事で「いいよ」と。そこから「アニーキーアゴーゴー!」の山浦トモナリさんに会った。彼はメジャーでの経験もあるシンガーソングライターで、つまりレコーディングの流れはすべて知っている。彼が今回、(実は次作も進んでいる)自分で全てを制作するにあたって、私に求めたのは第三者としての客観的な耳であった。口数少ない山浦さんと、対照的に声の大きい佐藤英輔と3人でラフミックスを通して聞きながら、ここはずけずけと、歌のバランスが、ベースの音が、とまるで評論家のように私が一曲づつに、コメントするのを山浦さんがメモして、1週間後くらいにそれを修正したミキシングというのができあがってきた。「素晴らしいですね」とかほめるのは簡単なのだが、それをさらに素晴らしい音にするためには、正直に遠慮なく意見を言うことが大切だった。そして、1日ですべての曲を山浦さんのシステム(ミキシングしている状態)から、サイデラ・マスタリングの「KORG MR-2000S」に移行した。その際、バランスの最終チェックをしながら、マスタリング用のイコライジングやコンプレションをかけるのではなく、もとのミックスの中の音を0.2dBとか、0.5dBとか、そういう単位で、時にはボーカル2dBアップとか、修正しながら録りこんでいった。マスタリングではステレオのマスターが持ち込まれるのがほとんとであるが、このようにミキシング状態(PCごと)を持ち込んでくれると、余分なイコライジングは一切せずに、アーティスト(プロデューサー、ディレクター)が望むもっとも完成形に近い形に、その場で仕上げていける。いかにモニター環境が大事かということでもあり、サイデラ・マスタリングの最大の特徴は、ここで聞いてもらえば、誰でもそういう微妙な違いが手に取るように正確に判断できるということにつきる。自分で音をつくっているアーティスト(プロデューサー、ディレクター)には、なるべく立ち会いをおすすめしている。「アニーキーアゴーゴー!」の山浦トモナリさんをブログなどで追いかけると、次の作品のレコーディング進行具合も聞こえてくる。一番大事なことは、ソングライティング。そして、これは誰にでもできることではないが、ベーシックとなるドラムとベースは、ここだけはスタジオを借りて、ただし1日で10曲ほどを録ってしまうらしい。ダビングや他の音はじっくりと自宅で仕上げる。本当にいいバンドで、音楽とは本来ライブであり、そのうちライブレコーディングをしたいバンドである。 ~オノ セイゲン
山浦智生:Vocal, Piano, Organ, Sampling, Chorus
渡口貴利:Guitar
山本直哉:Bass
麻生祥一郎:Drums
ジェシーモミー:Percussion
【Middle Man/ANIEKY A GO GO!, オノ セイゲン/ハイレゾ】
1 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
2 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
3 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
4 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
5 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
6 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
7 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
8 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
9 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], Sakica[作詞]
10 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
11 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
12 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 山浦智生[作詞]
13 ANIEKY A GO GO![演奏], 山浦智生[作曲], 渡口貴利[作詞]