1917年にプロコフィエフ(1891-1953)が完成させた「交響曲第1番」は、彼が学生時代にニコライ・チェレプニンの教室で研究したハイドンの技法をもとにして書かれたもの。ピアノ協奏曲第2番などの、それまでの革新的な作品に比べ、古典的で整然とした佇まいを持つ音楽であったため、周囲はとても驚いたと言います。確かにハイドンやモーツァルトを思わせる親しみやすい表情を持っていますが、様々なところに仕掛けたっぷりの「新古典派」そのもののいたずらっぽい顔がたまりません。それに引き換え、第2番のまあ難しいこと。これは作曲当時パリに住んでいたプロコフィエフが「6人組」の作品よりももっと前衛的な作品を書こうと試みた結果出来上がったもので、当然ながら初演を聴いたパリの聴衆は冷淡な反応をしたと言われています。しかし、大編成のオーケストラにピアノ、様々な打楽器を加えたカラフルな音楽、これこそがプロコフィエフの本領発揮と言えるのではないでしょうか。交響的絵画「夢」はスクリャービンからの影響が感じられる小さな作品。大きな起伏を伴う若干陰鬱な雰囲気を持った音楽です。
●録音
Recorded at the Sala Sao Paulo, Brazil, from 20th to 22nd March, 2014 (tracks 1-4), and from 29th to 31st August, 2013 (tracks 5-13)
Produced, engineered and edited by Ulrich Schneider
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【プロコフィエフ: 交響曲第1番「古典」/第2番/交響的絵画「夢」/サンパウロ交響楽団, マリン・オールソップ/ハイレゾ】
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