1925年、電気式録音によるSPレコードが発売されたとき、クライスラーはまだ活動の絶頂期にありました。この第10巻には1928年から1929年にかけての一連の録音を収録、当時最新鋭の技術で、50代前半のクライスラーの美しい音色が存分に捉えられています。1928年3月、カーネギーホールでのコンサートを行い、その後はヨーロッパ・ツアーを行い好評を博すなど、この時期のクライスラーはトップクラスの地位を保っていましたが、実は、1925年にアメリカの市民権を得たヤッシャ・ハイフェッツらの台頭や、1929年の妻ハリエットの病、兄フューゴの逝去、ウォール街大暴落などにより、彼の生活はストレスに晒されていたようです。しかし、そんな中での一連の録音は、彼ならではの絶大な求心力を持っています。未発表テイクの貴重な音源を含む魅力的な1枚です。
【クライスラー: 録音全集 第10集(1928-1929)/フリッツ・クライスラー, カール・ラムソン/ハイレゾ】
1 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フェリックス・ヴィンターニッツ[作曲]
2 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], アントニン・ドヴォルザーク[作曲]
3 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], アントニン・ドヴォルザーク[作曲]
4 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], モーリス・ラヴェル[作曲]
5 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], モーリス・ラヴェル[作曲]
6 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], レオポルド・ゴドフスキー[作曲]
7 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], アントニン・ドヴォルザーク[作曲]
8 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], アントニン・ドヴォルザーク[作曲]
9 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フリッツ・クライスラー[作曲]
10 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], リチャード・ホイベルガー[作曲]
11 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], リチャード・ホイベルガー[作曲]
12 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], アントニン・ドヴォルザーク[作曲]
13 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], アントニン・ドヴォルザーク[作曲]
14 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], モーリス・ラヴェル[作曲]
15 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], モーリス・ラヴェル[作曲]
16 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], マヌエル・デ・ファリャ[作曲]
17 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], リチャード・ホイベルガー[作曲]
18 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], 伝承[作曲]
19 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フリッツ・クライスラー[作曲]
20 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フリッツ・クライスラー[作曲]
21 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フリッツ・クライスラー[作曲]
22 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], ヨハン・ブランドル[作曲]
23 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], マヌエル・デ・ファリャ[作曲]
24 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], クリストフ・ヴィリバルト・グルック[作曲]
25 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フリッツ・クライスラー[作曲]
26 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フランツ・シューベルト[作曲]
27 フリッツ・クライスラー[ヴァイオリン], カール・ラムソン[ピアノ], フリッツ・クライスラー[作曲]