吉松隆が親交のある舘野泉のために書いた左手のためのピアノ曲の代表作を、アメリカで活動する大嶋・ライアン・ユミコの演奏で収めた1枚。1964年からヘルシンキを拠点に活動してきた舘野は、2001年1月に演奏会の最後に脳出血で倒れ右半身に麻痺が残りましたが、左手でのレパートリーによる演奏活動開始を決意。舘野を慕う作曲家たちが続々と新作を寄せました。中でもフィンランドの作曲家シベリウスを敬愛する吉松隆による作品群は、その澄んだサウンドと親しみやすい楽想によって人気を得ています。「タピオラ幻景」はフィンランド神話の森の神タピオの国の光景、「アイノラ抒情小曲集」はシベリウスが後半生を送った山荘のイメージから生まれました。どちらも抒情的で美しい作品。フランス語の「左手」から名付けたゴーシュ舞曲集は吉松らしいジャンル越境型の楽しい作品です。大嶋・ライアン・ユミコは東京生まれ。桐朋学園で学び、シンシナティ大学音楽院で音楽芸術の博士号を取得。1995年からは日本の現代作品をレパートリーに取り入れて、東京、トロント、サンファンなどで演奏してきました。ミネソタ州グスタヴァス・アドルフス・カレッジのピアノ教授を務めています。彼女はこれらの作品について「風、水、光、鳥たち、森の神タピオといった自然のイメージから生まれた作品ですが、病に倒れた舘野のために書かれた音楽ゆえに、困難に立ち向かい乗り越えようとする力を呼び覚まします。これらの曲を弾くたびに、人の魂に働きかける音楽の力の偉大さを実感するのです」と語っています。
【吉松隆: 左手のためのピアノ曲集/大嶋・ライアン・ユミコ/ハイレゾ】
1 大嶋・ライアン・ユミコ[ピアノ], 吉松隆[作曲]
2 大嶋・ライアン・ユミコ[ピアノ], 吉松隆[作曲]
3 大嶋・ライアン・ユミコ[ピアノ], 吉松隆[作曲]
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15 大嶋・ライアン・ユミコ[ピアノ], 吉松隆[作曲]
16 大嶋・ライアン・ユミコ[ピアノ], 吉松隆[作曲]