【斬新な響きが注目を集めたオルソップ&ウィーン放送響によるマーラー版のシューマン: 交響曲全集、第2弾】
ドイツ・ロマン派を代表する作曲家ロベルト・シューマンが完成させた交響曲は4曲ありますが、これらを近代以降のオーケストラで演奏すると、音が濁ったり、バランスが取れなかったりすることが多く、指揮者泣かせの曲と言われてきました。この難題に大胆な回答を出したのが、作曲家にして当代屈指の名指揮者でもあったマーラー。彼の時代のオーケストラで聴き映えがするよう、4曲の交響曲のスコアに数多くの改変やカットを加えました。それらの多くは打楽器や金管の増減などによってマーラーが重要と見なすモチーフを補強し、そうでないと考えた部分を抑えるというものでしたが、今ではシューマン自身が書いた通りではないという理由で敬遠されがちです。オルソップはマーラーのオーケストレーションを再評価すべく、ウィーン放送響と全4曲を収録。こちらは第2弾となる第3番「ライン」と第4番が収録されています。交響曲第3番「ライン」は1850年作曲、1851年にシューマン自身によって初演されました。ラインというタイトルはシューマン自身の命名ではありませんが、悠然たる河の流れを思わせる雄大な作品です。マーラーの編曲はとりわけ管楽器の削減が特徴で、ホルン・パートの修正や第5楽章の冒頭など耳に残る部分が数多くあります。交響曲第4番は、第1番の完成から間もなく構想され、1841年に完成した際は誕生日プレゼントとして妻のクララに贈られました。もともとは単一楽章で書かれていたせいか初演時に好評を得ることができず、10年を経てシューマンは作品に大幅な改訂を施します。現在知られているのはこちらの改訂稿で、マーラーもこの改訂稿に手を加えていますが、この曲での彼の改訂はそれほど目立つものではありません。オルソップは全体的にテンポを速めにとり、全曲をすっきりとした印象に仕上げています。※国内仕様盤には相場ひろ氏による日本語解説が付属します。
【シューマン: 交響曲第3番、第4番(マーラー編)/ウィーン放送交響楽団, マリン・オルソップ/ハイレゾ】
1 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
2 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
3 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
4 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
5 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
6 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
7 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
8 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]
9 ウィーン放送交響楽団[アーティスト], マリン・オルソップ[指揮], ロベルト・シューマン[作曲]