ポーランドで生まれ、ソ連に亡命。ショスタコーヴィチと親交を結ぶも戦後はスターリンの「反ユダヤ主義運動」に巻き込まれたことで、自身は逮捕されたうえ、作品の上演も禁止されるなど苦難の日々を送ったヴァインベルク。晩年を迎えた彼は、反戦への思いを込めた交響的作品の作曲に力を入れるとともに、初期作品の改訂を行いながら、波乱に満ちた若き日を振り返っていました。このアルバムに収録された室内交響曲第2番もそんな晩年の作品で、これは1944年に書かれたものの、公の場で演奏されることのなかった「弦楽四重奏曲第3番」がベースになっています。ただし原曲の第2楽章は第3楽章へ移され、新たな楽想を持ち、ティンパニが活躍する第2楽章が加えられるなど、大幅に変更されており、全く違う作品と見ることも出来ます。室内交響曲第4番はヴァインベルクが最後に完成させた作品。クラリネットには、第1楽章で柔らかい弦のピツィカートに乗って歌われる哀愁たっぷりの旋律や、第2楽章でのおどけた旋律など全曲にわたって見せ場が与えられています。演奏するイースト・ウエスト室内管弦楽団はユーリ・バシュメットが主宰する国際音楽祭のためのアンサンブル。
【ヴァインベルク: 室内交響曲第2番、第4番/イーゴリ・フェドロフ, ロスティスラフ・クリメル, イースト=ウェスト室内管弦楽団/ハイレゾ】
1 イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]
2 イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]
3 イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]
4 イーゴリ・フェドロフ[クラリネット], イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]
5 イーゴリ・フェドロフ[クラリネット], イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]
6 イーゴリ・フェドロフ[クラリネット], イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]
7 イーゴリ・フェドロフ[クラリネット], イースト=ウェスト室内管弦楽団[演奏], ロスティスラフ・クリメル[指揮], ミェチスワフ・ヴァインベルク[作曲]