イタリア近代の作曲家マリピエロ。ヴェネツィアの貴族の家系に生まれ、6歳でヴァイオリンを学びはじめながらも、父の浪費のために家庭が貧困に陥り音楽の勉強を継続することができず、苦労を重ねながらモンテヴェルディやフレスコバルディのような古いイタリアの音楽を書き写すことで音楽を学んだという彼がはじめてヴァイオリン協奏曲を書いたのは、50歳の誕生日を迎える1カ月前のことでした。それまでのマリピエロの作品の多くは、短いパッセージを並べ曲を作っていくという手法に基づくものでしたが、この曲は、長く歌うスペイン風の旋律とリズムを特徴とする快活な作品です。1933年3月にヴァイオリニストのヴィオラ・ミッチェルとピエール・モントゥー指揮によって初演されています。その30年後に書かれた第2番の協奏曲はショスタコーヴィチやプロコフィエフを思わせる陰鬱な作品。第1番とは違った印象を与えますが、根底に流れる抒情性は変わることがありません。世界初録音となる『ある騎士道物語のために』は、作曲者が「Illustrazioni sinfoniche per orchestra オーケストラのための交響的描写」と呼ぶように華麗な音絵巻で、愛、戦い、英雄物語などの情景を想起させるサウンドが展開します。
【マリピエロ: ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番/フランチェスコ・ラ・ヴェッキア, パオロ・キアヴァッチ, ローマ交響楽団/ハイレゾ】
1 パオロ・キアヴァッチ[ヴァイオリン], ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
2 パオロ・キアヴァッチ[ヴァイオリン], ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
3 パオロ・キアヴァッチ[ヴァイオリン], ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
4 ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
5 ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
6 ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
7 ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
8 パオロ・キアヴァッチ[ヴァイオリン], ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
9 パオロ・キアヴァッチ[ヴァイオリン], ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]
10 パオロ・キアヴァッチ[ヴァイオリン], ローマ交響楽団[アーティスト], フランチェスコ・ラ・ヴェッキア[指揮], ジャン・フランチェスコ・マリピエロ[作曲]