ファジル・サイ、藤倉大、挾間美帆、佐藤芳明、和田薫の5人の気鋭の作曲家に新倉自身が作品を委嘱、全曲世界初演という記念碑的アルバムです。フルオーケストラによるサイの壮大な作品に始まり、塚越のマリンバ、佐藤のアコーディオン、そして林の大太鼓とチェロのデュオといったレコーディングの限界に挑んだともいえる、心震える渾身のアルバムです。
ご挨拶(新倉瞳)
今回のアルバムには、「11月の夜想曲 ~ 新倉瞳 委嘱作品集 (世界初演初録音)」というとても立派なタイトルがついているのですが、もっとシンプルに表現すると、私が強く感じた「好き」がギュッと詰まっているアルバムです。
また、今回委嘱させて頂いた作曲家の皆さまと一緒に音を奏でてくださった演奏家の皆さまは、それぞれの世界で簡単には語り尽くせない素晴らしい音楽人生を歩んでおられます。ただ、そのようなバックグラウンドとは関係なく、シンプルに「好きです!尊敬しています!」という気持ちで私はお付き合いをさせて頂いております。
時は遡り、2013年冬、スイスのチューリッヒのとある音楽カフェ・バー。
クラシック音楽の世界で育った私ですが、友人に誘われたライブで偶然聴き、第六感で「好き!!」と初めて感じ、のめり込んだ音楽がクレズマー音楽(東欧のユダヤ音楽)でした。
留学先のスイスでは、現代音楽・バロック音楽…とにかくあらゆる音楽の形態から影響を受けましたが、その中でも、クレズマー音楽から自然に学ぶことが大きく、気が付いたらクレズマーバンドのメンバーとしても活動するようになっていました。
そんな直感的に感じた「好き」に一度出逢うと、それ以降は様々な場面で自分の気持ちに素直になれ「好きなモノ」に気付けるようになりました。
そして、2016年のファジル・サイ氏との出逢いをきっかけに、サイ氏をはじめ、私が惚れ込んでいる藤倉大氏、挾間美帆氏、佐藤芳明氏、そして和田薫氏にも曲を書いて頂きたいと思い、5曲の我が子、このアルバムがオギャーと生まれることになったわけです。
時を重ねるほどに「好き」の前向きな気持ちは自身の表情や行動に表れてきていると感じております。これからもその気持ちの向かう先に、自分とその周りの人々の笑顔があるのであれば、「好き」は悔いなく伝え、行動したいと思っています。
人生一回きり、産まれてきてよかった、「あなた」と出逢えてよかった。と、このアルバムを聴いてくださる皆さまが、皆さまのそれぞれの「あなた」を思い浮かべ、笑顔になって頂けましたら幸いです!
【11月の夜想曲/新倉瞳/ハイレゾ】
1 新倉瞳[チェロ], 東京交響楽団[演奏], 飯森範親[指揮], ファジル・サイ[作曲]
2 新倉瞳[チェロ], 東京交響楽団[演奏], 飯森範親[指揮], ファジル・サイ[作曲]
3 新倉瞳[チェロ], 東京交響楽団[演奏], 飯森範親[指揮], ファジル・サイ[作曲]
4 新倉瞳[チェロ], 東京交響楽団[演奏], 飯森範親[指揮], ファジル・サイ[作曲]
5 新倉瞳[チェロ], 東京交響楽団[演奏], 飯森範親[指揮], ファジル・サイ[作曲]
6 新倉瞳[チェロ], 藤倉大[作曲]
7 新倉瞳[チェロ], 塚越慎子[マリンバ], 挾間美帆[作曲]
8 新倉瞳[チェロ], 塚越慎子[マリンバ], 挾間美帆[作曲]
9 新倉瞳[チェロ], 塚越慎子[マリンバ], 挾間美帆[作曲]
10 新倉瞳[チェロ], 塚越慎子[マリンバ], 挾間美帆[作曲]
11 新倉瞳[チェロ], 佐藤芳明[アコーディオン], 佐藤芳明[作曲]
12 新倉瞳[チェロ], 佐藤芳明[アコーディオン], 佐藤芳明[作曲]
13 新倉瞳[チェロ], 林英哲[太鼓], 和田薫[作曲]
14 新倉瞳[チェロ], 林英哲[太鼓], 塚越慎子[マリンバ], 佐藤芳明[アコーディオン], 伝承曲[作曲]