2013年で公開30年となり、さきの第70回ベネチア国際映画祭クラシック部門でも、そのデジタル修復版が上映されたばかりの大島渚監督映画「戦場のメリークリスマス」。 坂本龍一が手掛けたそのオリジナル・サウンドトラックが、1983年のリリース以来初めて、オノセイゲン氏の手により全曲DSD5.6MHzでリマスタリングされました。オリジナルマスターに忠実に、決してデフォルメしないというセイゲン氏のポリシーに則ってDSD5.6MHz化されており、オリジナルの音色を忠実に、なおかつこれまでCD等では聴こえてこなかった深いディテールまでも圧倒的に豊かに聴いていただくことが出来ます。
本作ではさらに別バージョン、別ミックスなど未公開テイクも多数収録しています。(トラック20~45)
アルバム購入特典には、サウンド&レコーディングマガジン編集長國崎氏による、当時のエンジニア田中信一氏が語ったレコーディング当時の証言を克明に綴った、8000字にも及ぶライナーノーツが付属いたします。
“大島渚監督の同名映画の、坂本龍一による超有名サウンドトラック。その後多くの映画音楽を手がけるようになる坂本の出発点であること、また彼のサントラの中でもっとも人口に膾炙したメロディがこのサントラのテーマ曲であることを考えながら、このアルバムがすでに発売から30年という時を生き抜いてきたという事実にまず感動する。さらに30周年を記念して、このサントラの制作にもかかわった名エンジニア、オノセイゲンの手によって初めてリマスタリングが行なわれたのは、まことに僥倖というしかない。未発表テイクが本編と同じくらい満載されていて、それも話題ではあるけれど、やはり本編のこの入魂というか執念というかここまでやるかというか……まあとにかくe-onkyoからは4種類のデータが買えるけど、ここはDSD5.6の圧倒的な音の奔流に身を任せるのがどう考えても正解。ピアノの音がこの世のものとは思えない美しさの関連作『Coda』も同時発売中。”(text by 國枝志郎) 提供:
CDジャーナル
【Merry Christmas Mr.Lawrence -30th Anniversary Edition-/坂本龍一/ハイレゾ】