TVアニメ『ハクメイとミコチ』ED主題歌

　緑深き森で暮らす身長9センチメートルの女の子、ハクメイとミコチ。彼女たちを取り囲む、不思議でいてとても緩やかな日常を綴ったTVアニメ『ハクメイとミコチ』が、2018年1月よりスタートした。そのED主題歌が、劇中でも歌姫と称されているミコチ( CV.下地紫野)とコンジュ( CV.悠木碧)が歌うキャラクターソング「Harvest Moon Night」だ。
　作詞・作曲・編曲は、クラムボンとしての活動はもとより、ソロとして様々なアニメソングを作り上げてきたミトがその全てを担当。『ハクメイとミコチ』の世界観を表現した、印象的な楽曲に仕上がっている。また、カップリング曲としてコンジュが歌う「水底のリズム」も収録されている。

＜ココが聴きどころ！＞
　これを単なるED主題歌、キャラクターソングとひとくくりにしていいのだろうか。もちろん、ヴォーカルを担当しているのは登場人物であるミコチとコンジュであり、それぞれを担当するキャストも、キャラクターとしてしっかりと歌声を表現している。作詞を担当したミトが紡ぎ上げた歌詞も、食べ物やお酒の名前が並ぶなど、作品の世界観を巧みに表現している。ED主題歌として、ここまで完璧に作品に寄り添ってくれている楽曲は逆にそうないといえるほどだ。
　しかしながら、いざ楽曲を聴いてみると、もっと普遍的な存在感を持つ楽曲に感じられるのだ。キャラクターソングでありながら、同時に普遍的な楽しさや感動を持ち合わせている、とても印象的な楽曲に仕上がっているのだ。まるで、ミコチとコンジュという人物が本当にいて、心を込めて歌ってみた曲を、偶然聴く機会に恵まれたかのよう。とても素敵で、とても感動的な、何度も何度もリピートして聴きたくなる楽曲に仕立てられている。確かにアニソンであり、同時にアニソンを超える楽曲。そう言いたくなるくらい、素敵な楽曲なのは確かだ。
　特に、ハイレゾ音源の完成度の高さは素晴らしいのひとこと。アニソンだけでなくJポップとしても貴重な192kHz/32bit Floatというハイスペックなレコーディング環境によって、2人のヴォーカルも楽器の音色もとてもリアリティが高く、結果として感動もひとしおとなる。こんなに楽しい曲なのに、何故かほろりとさせられてしまう、この曲の奥深さをよりダイレクトに感じることができるのだ。 　因みに、今回用意されているいくつかのバージョンのなかでも特に192kHz/32bit版は、かなりハイエンドなピュアオーディオシステムでも聴き応えのある、細やかなディテール表現とダイナミックな抑揚表現を併せ持つ上質なサウンドで作り上げられている。こちらで、この楽曲の魅力を最大限に引き出してみるのはオススメだ。いっぽう、イヤホンでのリスニングがメインである場合など、環境によっては192kHz/24bitバージョンのほうがヴォーカルなどを自然に感じられる場合もあるので、ケースバイケースでこちらを選ぶのもひとつの方法だ。いずれにしろ、皆さんには是非ともハイレゾ版で、この曲の素晴らしさと感動を存分に味わって欲しい。 （野村ケンジ）

※「アルバム購入特典」は当作品のジャケット写真データ（jpg）です。