アクアプラス作品の名曲を中心に厳選した楽曲(アクアプラス以外のカバー2曲を含む)をジャズアレンジ。一流ジャズミュージシャンの演奏によるピュアサウンドアルバム。
“和でJAZZでROCKなサウンド”を名に冠した気鋭のピアノ・トリオWaJaRo(ワジャロ)のメンバー、Pf:Shuntaro(シュンタロウ)、Dr:Shirane(シラネ)、B:SutMaru(ストマル)を中心に、元クライズラー&カンパニーの竹下欣伸(BASS)、元キンモクセイの後藤秀人(GTR)、オルケスタ・デ・ラ・ルスのホーンセクションのメンバーなどが参加。
『Pure-AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS-』の高評価を受け、2011年に第二弾として発表されたのが『Pure2-Ultimate Cool Japan Jazz-』である。タイトルの通り、本作では全編ジャズアレンジが施されており、エンジニア陣も前作と同じ布陣で製作された(本作ではプロデュースも橋本が担当)。アレンジを担当したピアノのShuntaroをはじめ、元クライズラー&カンパニーの竹下欣伸(ベース)、元キンモクセイの後藤秀人(ギター)、オルケスタ・デ・ラ・ルスのホーンセクション陣など、名うてのミュージシャンたちが集結。Suaraも「星想夜曲」(ヘッドフォンモニターなしのレコーディング)、「キミガタメ」、「トモシビ」(一発録り)、「Tears to Tiara-凱歌-」、「旅立つ人へ」など、合計6曲の歌唱を担当。歌モノの収録はProTools・192kHz/24bit録音で行い、インスト楽曲では貴重なアナログ2インチ・マルチテープを用いたレコーディングを実施した。ミックスダウンマスターはアナログ・ハーフインチ・テープに収めるなど、アナログ収録にもこだわった作品でもある(権利の関係上カバー曲「夢であるように」「ガーネット」は未配信となる)。DSDらしい空間表現を味わえる一例としては、インストの「届かない恋」におけるトランペットソロに注目いただきたい。トップノートの高域トーンがスタジオの独特な残響と交わり、上方向へ余韻が伸びてゆくのである。歌モノも楽曲によって収録マイクが異なるので、その音色の差を楽しむのも一興だ。なお配信されるDSD音源はSACDリリース時のマスタリング素材(アナログハーフ→DSDマスタリング)と同等のものである。
『Pure』シリーズをずっと取材し続けている筆者にとっても、ようやくアニソン高音質DSD音源の大本命が登場することとなり、嬉しい限りである。永遠のレファレンスとしても活用できる音源ばかりであるので、ぜひ皆様のシステムでもご活用いただきたい。
TEXT by 岩井 喬
【Pure2 Ultimate Cool Japan Jazz/AQUAPLUS/ハイレゾ】
1 Suara[アーティスト], 須谷尚子[作詞], 下川直哉[作曲]
2 AQUAPLUS[アーティスト], 下川直哉[作曲]
3 Suara[アーティスト], 未海[作詞], 衣笠道雄[作曲]
4 AQUAPLUS[アーティスト], 中上和英[作曲]
5 AQUAPLUS[アーティスト], 石川真也[作曲]
6 Suara[アーティスト], 巽明子[作詞], 巽明子[作曲]
7 AQUAPLUS[アーティスト], 中上和英[作曲]
8 Suara[アーティスト], 豆田将[作詞], 豆田将[作曲]
9 Suara[アーティスト], U[作詞], 松岡純也[作曲]