~イタリア初期バロックの名曲を歌う~古楽を中心としたレパートリーとこだわりの録音で人気のOMFレーベルから、17世紀イタリア・バロックの名曲を集めたソプラノ作品集がリリース。表題作であり、世俗的な男女の愛が官能的に描かれたモンテヴェルディ「わたしは野の花」や、女教師に恋した男の子の心境を歌ったメールラ「学校に行く男の子」ほか、サンチェス、ストロッツィらによる生き生きとした歌曲が収められています。
阿部雅子は、イタリア初期バロックの音楽を中心に活動するソプラノ歌手。OMFレーベルでおなじみの西山まりえが、バロックハープとチェンバロを奏でます。
■レコーディング
19-23 Sep. 2017 at the Kanagawa Prefectural Lake Sagami-ko Exchange Center & on 26 Jan. 2018 at the Yamanashi Hana Kage Hall
Recording Director & Engineer: Hironori Kosaka / Cembalo Tuning : Fukuichi Ito
■阿部雅子(ソプラノ)
札幌市出身。国立音楽大学声楽科、同大学大学院修士課程、後期博士課程音楽研究科声楽研究領域修了。博士論文『モンテヴェルディの歌劇《ポッペーアの戴冠》におけるポッペーア像の研究』とそれに関する演奏で博士号(音楽)取得。ヘンデル《メサイア》(外山雄三指揮)でソリストデビュー。
その後、ベートーヴェン《第九》(同指揮)、ペルゴレージ《スターバト・マーテル》、バッハのカンタータなどのソリストを務める。オペラでは、モンテヴェルディ《ポッペーアの戴冠》、モーツァルト《イドメネオ》、プッチーニ《つばめ》、ロータ《かしこいリス》、アントネッロ《エソポのハブラス》などに出演。「四代気質」に基づく人物像分析の研究を生かした役作りにも定評があり、オペラの舞台では常に好評を博している。
イタリア初期バロックの音楽を中心に活動する傍ら、N響団友会との共演や伊ビトントで開催されたApulia Music International Festival (2012)、ニューヨークの国連イベント日本歌曲コンサート(2014)への出演など、幅広く活躍の場を広げている。
■西山まりえ(バロックハープ&チェンバロ)
チェンバロとヒストリカル・ハープ、2種の古楽器を自在に操る希有なプレーヤーとして世界的に知られ、数多くのコンサートや録音に参加。ルネ・ヤーコプス、ボブ・ヤング、「チーフタンズ」のパディ・モローニ、カルロス・ヌニェス、ミカラ・ペトリ、コリーナ・マルティ、山下洋輔、波多野睦美など、幅広いジャンルに渡る音楽家との共演は常に多くの反響を呼んでいる。また音楽番組、教養情報番組などTV出演も多い。アンサンブル「アントネッロ」メンバーとしても活躍している。
録音は多数あり、「バッハ インヴェンション&シンフォニア」、「バッハ イタリア協奏曲&フランス風序曲」、「スカルラッティ 鍵盤の魔術師」はすべて「レコード芸術」誌特選盤。「バッハ イギリス組曲」、「バッハ ゴルトベルク変奏曲」、「バロック・ハープとの出会い」は同誌準特選盤ほか、朝日新聞、毎日新聞などで採り上げられた。スペイン「エンキリアディス」レーベルより欧州で発売されたデビューCD「ファンタシーアの奏法 イベリア半島の鍵盤音楽」は「リトゥモ」誌(スペイン)の最優秀推薦盤に選ばれる。中世音楽のスペシャリストとしての評価も高く、ゴシック・ハープとオルガネットを奏するCD「トリスタンの哀歌」は「レコード芸術」誌準特選盤、「ステレオ」特選盤、「音楽現代」推薦盤、「朝日新聞視聴室」個性派盤に選ばれた他、「BURRN!」、「フォーブス」、「ミセス」、「サライ」、「暮らしの手帖」などの一般誌でも紹介され、古楽を多くの聴衆に広めている。
東京音楽大学卒、同大学研究科修了後、ミラノ市立音楽院、バーゼル・スコラ・カントールムに留学。第11回山梨古楽コンクール・チェンバロ部門第1位(第23回同コンクール審査員)および栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。古楽ワークショップ「信州アーリーミュージック村」芸術監督。武蔵野音楽大学チェンバロ科非常勤講師。
Marie Nishiyama Official website:
http://marienishiyama.com/