~バッハへと至る道を、中世・ルネサンス期時代の音楽から多角的に検証する - 西山まりえの深い経験に裏打ちされた流麗で事由闊達なバッハ像、第2弾!~古楽界で多くのファンを持つチェンバロ&ヒストリカル・ハープ奏者、西山まりえによる「バッハ・エディション」第2弾(2008年リリース)が、ハイレゾで初登場。オリジナルの作業ファイルまで遡って再度ミキシングを行い、耳の肥えたハイレゾ・リスナーにもご満足いただける最上の音質を実現しました。
もちろん演奏の質も一級。「奏者が異なってもタッチの違いは出ない」「フォルテとピアノの差が出ない」「レガートやカンタービレはできない」── チェンバロにまつわるこうした話しのすべてが「嘘である」とわからせるのに、これほど適したアルバムはないといえましょう。時には一般的な常識とされているより遅いテンポを採用する西山の演奏には、歌うようなレガートと四角四面にならない自由なリズム感、精妙なタッチの描きわけが存在し、「西山まりえでなければ」という熱狂的ファンが多く存在する理由ともなっています。
「バッハという迷宮を一直線に駆け抜け、一回性のカタルシスと共にその軌跡を正確に描いたことに満ち足りるのではなく、迷宮の細部を愛でることを楽しみながら、その豊かな総体を描きつくそうとするこのミューズの指先に、これからも私たちは魅惑されつつ導かれてゆくことにしようではないか。」(矢澤孝樹による解説文より)
★「レコード芸術」誌特選盤(2008)★
■レコーディング
2017年5月2-4日(神奈川県立相模湖交流センター)
■楽器
フレンチ・チェンバロ(Bruce Kennedy 1997[model Taskin, France 1769])
Tuning: A=415Hz
■西山 まりえ
チェンバロとヒストリカル・ハープ、2種の古楽器を自在に操る希有なプレーヤーとして世界的に知られ、数多くのコンサートや録音に参加。ルネ・ヤーコプス、ボブ・ヤング、「チーフタンズ」のパディ・モローニ、カルロス・ヌニェス、山下洋輔、波多野睦美など、幅広いジャンルにわたる音楽家との共演は常に多くの反響を呼んでいる。また音楽番組、教養情報番組などTV出演も多い。アンサンブル「アントネッロ」メンバーとしても活躍している。録音は多数あり、「レコード芸術」誌特選盤・準特選盤ほか、新聞や一般誌でも紹介され、古楽を多くの聴衆に広めている。
東京音楽大学卒、同大学研究科修了後、ミラノ市立音楽院、バーゼル・スコラ・カントールムに留学。第11回山梨古楽コンクール・チェンバロ部門第1位(第23回同コンクール審査員)および栃木[蔵の街]音楽祭賞受賞。古楽ワークショップ「信州アーリーミュージック村」芸術監督。2017年より武蔵野音楽大学チェンバロ科非常勤講師として後進の指導にあたっている。
http://marienishiyama.com/