幻の名器『スタインベルク・ベルリン』によるピアノソロアルバム
『古川貴子の奏でる弱音の比類ない美しさには、人生の喜びの深い味わいと優しさが満ちている』プロフィール
東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を同声会賞を得て卒業、同大学院修士課程修了。渡独後、フォルクヴァンク芸術大学大学院、ミュンスター音楽大学大学院を修了。ドイツ国家演奏家資格を取得。
第6回トロイスドルフ国際ピアノコンクール優勝、第13回シューベルト国際ピアノコンクール第4位をはじめとする多数の国際コンクールにて優勝・入賞を重ね、欧州各地にて演奏会および音楽祭に出演。著名な指揮者の下、国内外のオーケストラとの共演を多数重ねている。
日本では、2014年に山田和樹氏と共演、2016年に文化庁委託事業として東京文化会館小ホールにてソロリサイタルを開催、2017年に東京混声合唱団と共演、2019年に迎賓館赤坂離宮にてフォルテピアノでの演奏会に出演など、幅広く活躍。後進の指導にも力を入れており、コンクール審査も多数務め、多くの入賞者を輩出している。日本演奏連盟、横浜音楽文化協会各会員。
https://www.yoshiko-furukawa.com/幻の名器『スタインベルク・ベルリン』について
ドイツ・ベルリンにて設立された『スタインベルク有限会社』(1908~1940)
1908年からわずか32年間で幕を閉じたこのピアノメーカーは当時、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団などから高い評価を得ていましたが、第二次世界大戦の影響で消滅。短い期間に極めて高い技術レベルで製造されたピアノは世界的にも貴重な存在となっています。1910年代に使われていた部品と素材、そしてドイツ職人気質の技術者が製作した堅牢で豊かな音色は100年たった現代でも輝きを失っていません。『幻の名器』と云われる由縁もそこにあります。
日本には昭和3~4年に昭和天皇御大典記念(即位のお祝い)として各学校に寄贈されたもので、学校や病院などの公共機関所有のものが多かったようです。
現在、日本で確認されているものはグランドピアノが4台、アップライトピアノを含めても10台に満たないと思われます。個人で所有することはなかなか難しかった時代、日本を代表する作曲家である山田耕筰さんや岡本太郎さんが使用していたことでも知られています。
今回使用しているピアノは2011年に修復した日本では4台目のグランドピアノです。
古川さんは時を同じくして、山田耕筰さんの所有していた「スタインベルク修復お披露目コンサート」で演奏されたとお聞きしました。
今回10年の月日を経てスタインベルクでの録音が実現出来た事は私にとってもスタインベルクにとっても大変幸せな事です。古川さんの奏でるスタインベルクの優しく美しい音色は「心の中に暖かな感情が沸き興って」とても幸せな気持ちになります。 スタインベルクの魅力を引き出して下さり心より感謝しております。 文責 村田勝美
Produced by Yoshiko Furukawa & Katsumi Murata
Recorded, Mixed and Mastered by Tetsuya Abe
Recorded at PIANO SALON MU
Mixed. Mastered at Capa3 Studio
◆今作はサラウンド5.0ch音源をマスターとした「HPL5」音源となります。
「HPL」は株式会社アコースティックフィールドが有するエンコード技術です。
「HPL」は、ヘッドフォン&イヤホンでの音楽リスニング用に最適化された音源を作るための技術です。ヘッドフォン・リスニングによる定位の崩れを改善し、本来のミックス・バランスに近い定位で音楽をお楽しみいただけます。
詳しくは「HPL」紹介ページをご覧ください。
http://www.acousticfield.jp