70～90年代の名曲たちを新たな解釈で再構築したアーバンカバー集

1998年イタリアにて設立された良質のジャズ、ブラジリアン、ラウンジ・ミュージックを届けてくれるレーベル”SMOOTHNOTES”より、地元イタリア出身のシンガー、アリッサ・ゼッザの2014年リリースのアルバムを紹介！

アリッサ・ゼッザ（本名アレッサンドラ・ゼッザ）は1985年イタリア・ローマで生まれ。ヨーロッパ・中南米を中心に、その抒情的な歌声と過去の名曲たちを新機軸のジャズスタイルで解釈し人気を博している。

2005年から音楽活動をスタートし、ゴスペルグループの一員として活躍。2013年にソロ1stアルバム『MashUp』をリリース、ロック・ポップスの名曲たちをジャズテイストで再解釈した楽曲が評価され多くのイベントにも出演し、一気に知名度を広めた。

そして2014年、SMOOTHNOTESと契約し今作『TOP15 GREATEST SONGS Intimate Acoustic Versions』をリリース。イタリアのiTunesジャズチャートを賑わせたこのアルバムには、70～90年代の名曲をアコースティックでカバー、アリッサならではのアーバンな解釈で新しい息吹を吹き込むことに成功している。

1曲目の『All Around The World』はリサ・スタンスフィールドのカバーだが、リサの飄々とした節回しをそのままに、アリッサオリジナルの抑揚とメロディの変化で一気に惹きこまれる。7曲目の『True Colors』はシンディ・ローパーとはAメロからして歌いまわしを変え、シンディの憂いのある歌声とはまた違った魅力を引き出す。そして、Earth Wind & Fireの『September』（8曲目）や先日急逝したプリンスの代表曲『Purple Rain』（12曲目）のカバーでは大きくアレンジを変えるとともに、メロディを噛みしめるように歌うことでより都会的なイメージへと変化させた。ともに原曲とはあえて違うアプローチをすることで、楽曲の持つポテンシャルが引き出された形だ。

大都会のビル群に囲まれ、小洒落たバーで贅沢をしたくなる気分にさせてくれる……季節を問わず、大人の時間を楽しむパートナーになりそうな1枚。

Alessandra Zezza（Vocal）
Silvio “BaBoS” Marino (Guitar, Electric Bass, Percussions／「Crazy」「Your Love Is King」「Holding Back The Years」「Maniac」「Purple Rain」「Maxine」)
Lorenzo “Pikkio” De Angelis（Guitar）
Federica Cioffi & Fabiana Valente（Backing Vocal）