歌心溢れるスケールの大きな演奏で人気を博したテナー・ジャイアンツ
2015年に設立された、70~'80年代のジャズ、ソウル、ブルースの発掘、再発を専門に行うイギリスのレーベル「FLディストリビューション」。その彼らが手掛けるジャズの貴重盤をハイレゾにてリリースするシリーズ”HD Jazz - FL Entertainment”より、テナー・サックスの巨匠、デクスター・ゴードンのアルバムが登場!
デクスター・ゴードンは1923年ロスアンジェルス生まれ。13歳でクラリネットを始め15歳でサックスに転向した彼は17歳でライオネル・ハンプトンのビッグバンドに参加。その後ルイ・アームストロングやビリー・エクスタインらの当時一流のビッグバンドに在籍しテナーの新星として脚光を浴び人気を得るが、'50年代に入り麻薬問題で一時活動休止。'60年代に入りブルーノートと契約、ヨーロッパに拠点を移し見事復活を果たし数々の名盤を残す。'86年にはジャズ・ミュージシャンを描いた映画「ラウンド・ミッドナイト」で主役を務め、アカデミー主演男優賞にノミネートされた。'90年逝去。
本作は'77年にかつてのバンド・リーダーであったライオネル・ハンプトンの呼びかけにより行われたセッションを録音したもの。録音当時彼は長らく在住していたヨーロッパよりアメリカに戻り、ヴィレッジ・バンガードで行われた凱旋公演を大盛況で終えた直後であり、充実した活動を行っていた時期であった。その好調ぶりはアルバム中の張りのあるトーンからも十分うかがい知ることができる。中編成のコンボでワンホーンのため待ち時間も長いが、いざ出番となった時のその存在感の大きさ、スケール大きな吹きっぷりをぜひ楽しんでいただきたい。オススメは、スタンダード曲の3曲目「Lullaby Of Birdland」、アダルトな4曲目「I Should Care」、ポップな5曲目「Seven Come Eleven」。
”正統派モダン・テナーの巨星”として名高い彼の、何度目かの充実期がたっぷりと堪能できる素敵なスウィング・アルバム!
Hank Jones (Piano)
George Divivier (Bass)
Oliver Jackson (Drums)
Candido Camero (Conga Drums)
Bucky Pizzarelli (Guitar)
Lionel Hampton (Vibes)
Dexter Gordon (Tenor Sax, Soprano Sax)
【Cute/Dexter Gordon/ハイレゾ】
1 Dexter Gordon[アーティスト], Neal Hefti[作曲]
2 Dexter Gordon[アーティスト], Irving Berlin[作曲]
3 Dexter Gordon[アーティスト], George Shearing[作曲], George Weiss[作曲]
4 Dexter Gordon[アーティスト], Sammy Cahn[作曲], Paul Weston[作曲], Axel Stordahl[作曲]
5 Dexter Gordon[アーティスト], Benny Goodman[作曲], Charles Christian[作曲]
6 Dexter Gordon[アーティスト], Lionel Hampton[作曲]