2009年1月よりシドニー響の首席指揮者兼アーティスティック・アドヴァイザーに就任したウラディーミル・アシュケナージ。このコンビが取り組む最新録音は、エルガー交響曲・管弦楽曲シリーズ。交響曲第1番で聴けるのは、英国情緒たっぷりのエルガーの美しい曲に非常に相性の良い、豊潤で柔らかいシドニー響の弦楽器アンサンブルの音色。そして、桂冠指揮者としてフィルハーモニア管において見事なリーダーシップを発揮しているアシュケナージならではの英国作品の構成力は聴き応え十分です。緩やかな3楽章などの強弱の付け方ひとつにしても品があり、情緒的で、物語性をしっかりと感じさせ、感動を誘います。
【エルガー:交響曲 第 1番/ウラディーミル・アシュケナージ, シドニー交響楽団/ハイレゾ】