ギタリスト＆コンポーザーによる、シンプルで美しいサウンドスケープ

イタリアン・ギタリスト＆コンポーザー、フランチェスコ・カタルドの約6年ぶりとなる3枚目のリーダー作がイタリアAlfa Musicよりリリース！

フランチェスコ・カタルドは地中海音楽をルーツに持つミュージシャン。NY録音で、デヴィッド・ビニー(Sax)、サルヴァトーレ・ボナフェデ（P）ら実力派ミュージシャンとの共演となった同じAlfaからのリリースであった前作であるが、今作も本場の経歴豊かなミュージシャンとの共演盤となっている。参加ミュージシャンは、リーダー作を20作以上リリースし、ランディ・ブレッカー、ハンク・クロフォード、ブルー・ミッチェルらとも活動を共にしたマーク・コープランド（P）、ルカ・コシ・カルテットのメンバーでありアンドレア・セレステのバックも務めたピエトロ・ラヴェラット（B）、ブレイク前のジョンスコ・トリオのメンバーでありマイケル・ブレッカーやデイヴ・ストライカーとの作品も高評価を博したアダム・ナスバウム（Dr）。

自身がピアノも演奏しているように、ギタリストのアルバムではなくまるでサウンドトラックのように情景が浮かんでくるような空間と音像を重視したようなコンポーザー的作品。派手なプレイこそないが、美しいメロディーと奥行きある音像を重視し、無駄な音をそぎ落としたようなカタルドのプレイ。そのサウンドに合わせたバックのメンバーのシンプルで安定感抜群のプレイによりとても甘美な世界観が繰り広げられたアルバムになっている。ややくすんだ色で表現された甘いコープランドのピアノにも注目！

ギターとピアノのユニゾン・フレーズが美しい1＆4曲目、隙間たっぷりの音像が気持ちよい7曲目、メロが良い9曲目が特にオススメ。美しいメロディーと空間がたっぷり堪能できる気持ちの良い1枚！

Vito Francesco Cataldo (Compositions, Arrangements, Guitars, Piano on Tracks 5&9)
Marc Copland (Piano)
Pietro Leveratto (Double Bass)
Adam Nussbaum (Drums)