窓越しにティレニア海を見下ろす、地中海の小島に静かに佇む<PEACE HOTEL>。ゆるやかな時の流れとともに去来するさまざまな心的情景、波の合間を縫って遠くに響く海鳥と子供たちの声。イタリア屈指のアルト・サックス奏者=パオロ・レッキアが、スタン・ゲッツへの真摯なるオマージュを綴った『スリー・フォー・ゲッツ』(ALBCD-021)に続き、より発展的なトリオ・コンセプトで臨む2015年作品。メロディと密接に絡みながらアップデートされたリズム・アプローチが、ピアノレス/ドラムレス編成の可能性を押し広げ、より軽快で自由にハーモニーを響かせる。
5/4に再編し、コルトレーンのメロディをより美しく引き立たせた「Central Park West」、また同じ5/4でも異なる情緒を描いた「Emmanina」。
トラディショナルなレパートリーも挟みつつ、ハイライトはやはり、タイトル・トラックの「Peace Hotel」、感慨深いワルツ「Post-Aurum」、そしてアルバム全体を優しく締めくくるラストの「Every Time We say Goodbye」。
ライナーノーツを寄せるのは、NY最前線で活躍するジョエル・フラム(ts)。自然とリスナーを音楽の中へ誘うような、近年まれに見るフランクで愛情に満ちた文体で綴られている。
※「アルバム購入特典」はデジタルブックレット(jpg)です。
【PEACE HOTEL/PAOLO RECCHIA/ハイレゾ】