今最も尊崇を集める指揮者の一人であるスクロヴァチェフスキは、90歳の記念すべき誕生日を、昨年の2013年10月にこの日本で迎えました。その直後の演奏が、最高の録音でこのディスクに刻まれています。ベートーヴェン、ブラームスやブルックナーなどのドイツ・ロマン派本流とともに、作曲家でもあるミスターSの本領が最も良く発揮されるのが、近・現代のレパートリー。作品の本質を深く鋭く抉ったこの空前絶後のショスタコーヴィチで、巨匠が立っている地平の高さには目が眩むようです。快刀乱麻を断つがごときだった前作のベートーヴェンから一転、赤色巨星のような尋常ならざる巨大な結構は、巨匠が長年の探求の末にたどり着いた設計に他なりません。この質量あってこそ、楽譜の裏に封じ込められた作曲者の真実の声と悲痛なうめきが染み出してくるのです。プログラムの前半に演奏されたベルリオーズ:ロミオとジュリエットの4曲から、ワーグナーが「今世紀における最も美しいフレーズ」と激賞した「愛の情景」を併録。
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ 指揮
読売日本交響楽団
ライヴ録音:
2013年10月6日、横浜みなとみらいホール
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【ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 (24bit/96kHz)/スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ, 読売日本交響楽団/ハイレゾ】
1 読売日本交響楽団[演奏], ドミトリー・ショスタコーヴィチ[作曲], スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ[指揮]
2 読売日本交響楽団[演奏], ドミトリー・ショスタコーヴィチ[作曲], スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ[指揮]
3 読売日本交響楽団[演奏], ドミトリー・ショスタコーヴィチ[作曲], スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ[指揮]
4 読売日本交響楽団[演奏], ドミトリー・ショスタコーヴィチ[作曲], スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ[指揮]
5 読売日本交響楽団[演奏], エクトル・ベルリオーズ[作曲], スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ[指揮]