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「ハイレゾ・クラシック」の次に聴くべきは「ハイレゾ・吹奏楽」!~「マスターズ・ブラス・ナゴヤ」3タイトル一挙配信開始

2018/02/16
ハイレゾで聴く弦楽器の音の美しさはよく話題になりますが、管楽器が話題になることは、それに比べると多くありません。もちろんリリース数自体少ないことがその最大の原因ですが、吹奏楽作品を「ハイレゾで聴く」醍醐味が、実はコアなハイレゾ・リスナーの皆様にもまだまだ知られていないのではないでしょうか。 「聴くポイント」を意識することによって、吹奏楽部出身でなくても、耳慣れない曲ばかりでも、王道系のクラシック・アルバムでは決して味わえない、新鮮なハイレゾ鑑賞を満喫することができます。 「ハイレゾ・吹奏楽」初体験の方にぴったりのアルバム「マスターズ・ブラス・ナゴヤ」シリーズ3タイトルが、本日、一斉配信スタートいたしました。




東海地区のオーケストラ奏者、音楽大学の講師、フリーランス奏者によって2016年に結成されたプロ吹奏楽団「マスターズ・ブラス・ナゴヤ」。2016年4月10日、2017年4月2日に行われたコンサートのライブ音源を収録。指揮は音楽監督を務める鈴木竜哉。


●ハイレゾ・吹奏楽の魅力その1:オーケストラに匹敵する大編成の迫力
楽器の配置バランスや奥行き感を楽しめるフルオーケストラの録音は、ハイレゾ・アルバムの中でも屈指の人気。大編成の吹奏楽も、この点においては、オーケストラに勝るとも劣らない魅力があります。

たとえば、マスターズ・ブラス・ナゴヤの第1回定期演奏会のクライマックスにて演奏された大曲、J.バーンズ作曲の交響曲第5番「フェニックス」(アルバム「PHOENIX」収録、トラック2~4)。数々の吹奏楽作品を手がけているアメリカの作曲家ジェイムズ・バーンズが、 2000年の陸上自衛隊中央音楽隊創隊50周年を祝して作曲した、5番目の「交響曲」です。「吹奏楽で交響曲?」と不思議に思う方も多いと思いますが、ベルリオーズやストラヴィンスキー、ヒンデミットなど、吹奏楽編成のために『交響曲』と銘打った作品を書いている作曲家も少なくないのです。この作品も聴いてみると「なるほど交響曲だ」と納得すること間違いなし。団代表でテューバ奏者の加藤日名子が「しっかりとした音楽をしっかりと聴かせたい」と活動主旨を語ったマスターズ・ブラス・ナゴヤのデビュー・コンサートに相応しい作品と言えるでしょう。

●ハイレゾ・吹奏楽の魅力その2:サウンドや空間が豊かになり「うるさくない」
オーケストラに比べて楽器ひとつひとつの音量が大きい吹奏楽。その迫力はもちろん大きな魅力なのですが、「音圧が高すぎて疲れちゃう」と感じる方もおありでは?そんな方ほど是非ハイレゾを堪能しましょう。金管の発音のニュアンスが、木管の立ち昇るようなユニゾンが、打楽器の打面の揺れやマレットの違いがCDクオリティよりも明らかに豊かになることで、量感を損なわずに、空間に余裕のある快適なサウンドを楽しむことができます。管楽器はもともと、奏者の声質やイントネーションまでもが如実に反映されるとても「人間臭い」もの。ハイレゾの高い再現性がそんな微細な領域まで表現してくれます。

●ハイレゾ・吹奏楽の魅力その3:「ハイレゾ映え」抜群、ユーフォニアムのソロ演奏
アニメ「響け!ユーフォニアム」のヒットで一躍知名度がアップした楽器、ユーフォニアム。



しかし、19世紀半ばに発明された新しい楽器ということもあり、クラシックの作品においては楽器編成に組み込まれていることがそもそもレア。ムソルグスキー(ラヴェル編)の「展覧会の絵」で、テューバでは出しにくい高音のソロパートを吹くことは比較的よく知られていますが、目立つ活躍となると本当に限られています。しかし、そのまろやかで美しく、聴く人をほっとさせる音色は、実は「ハイレゾ映え」抜群。アルバム「祝典前奏曲」(トラック2~4)に収録されている三枝成彰作曲の「トランペット協奏曲」は、長生淳によってユーフォニアム向けに編曲されたバージョン。クラシック作品ではなかなか聴けないユーフォニアムの音を堪能することができます。原曲ではトランペットで鋭利かつ華麗に奏でられる超絶技巧の数々を、このバージョンでは、ユーフォニアムによって優しくおおらかに演奏。「ソフトな超絶技巧」という絶妙なギャップを難なく表現できる、この摩訶不思議な楽器! ハイレゾで聴くと、丸みのある響きが、ソロ奏者の安東京平のデリケートなコントロールによって形作られていることも感じられることでしょう。

●ハイレゾ・吹奏楽の魅力その4:柔軟なコラボレーション
活動拠点を地方に置いている吹奏楽団では、同じ地域で活躍している別ジャンルの音楽団体とのコラボレーションが非常に盛ん。その懐の深さもまた吹奏楽の魅力です。東海地区で活動している「マスターズ・ブラス・ナゴヤ」も、同郷の演奏者たちとオルガンや合唱とのコラボレーションを試みています。

オルガンとのコラボレーション
マスターズ・ブラス・ナゴヤは、記念すべき第1回定期演奏会の第1曲目、リヒャルト・シュトラウス作曲の「祝典前奏曲」にて、オルガンとのコラボレーションを試みました(アルバム「祝典前奏曲」収録、トラック1)。もとはオーケストラ、オルガン、トランペットのバンダ(離れた位置で演奏する小規模アンサンブル)による作品ですが、ここでは吹奏楽、オルガン、トランペットのバンダという編成に。R.シュトラウスの巧みなオーケストレーションを吹奏楽でうまく活かせるかどうか懸念もあった、と編曲を手掛けた吹奏楽界の巨匠、鈴木英史は語っていますが、オルガンの荘厳な響きと管楽器のギラギラした響きが渾然一体となったラスト30秒は、「原曲超え」の大迫力。ハイレゾならではのカタルシスを味わえる快演です。

「祝典前奏曲」およびJ.バーンズ作曲の交響曲第5番「フェニックス」(アルバム「PHOENIX」収録)では、地元・愛知工業大学名電高等学校吹奏楽部もバンダとして演奏に参加。(写真上部左右)



合唱とのコラボレーション
アルバム「時の逝く」に収録された、伊藤康英作曲の「交響詩「時の逝く」」、武満徹作曲の「小さな空(混声合唱のための「うた」より)」では、「混声合唱団 Vox MEA」「合唱団 花集庵」が演奏に参加。「交響詩「時の逝く」 - III.怒りの日」(トラック9)では、合唱と吹奏楽とが全力で応酬する激しいバトル、「交響詩「時の逝く」 - IV.時の逝く」(トラック10)では合唱と吹奏楽がひとつに溶け合う絶妙なハーモニー、「小さな空」(トラック11)では主役の合唱を背後で静かに支える吹奏楽という、それぞれまったくバランスの異なる演奏を聴かせてくれます。

合唱団はステージ後方から歌声を響かせます。



管楽器の音をひとつずつ丁寧に聴き分けて味わいたいという方には、2月2日配信開始のこちらの小規模吹奏楽アンサンブルのアルバム「シュピール・シュタール・シュプール!」もオススメ。三枝成彰作曲「トランペット協奏曲(ユーフォニアム・バージョン)」でソリストに迎えられた安東京平は、こちらのアルバムではメンバーのひとりとして活躍しています。ユーフォニアムの美音にハマってしまった方は必聴です!


『シュピール・シュタール・シュプール![Digital version with Audio Commentary]』
/ シュピール室内合奏団



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