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連載『厳選 太鼓判ハイレゾ音源はこれだ!』 番外編

2017/12/22
『厳選! 太鼓判ハイレゾ音源ベストセレクション キングレコード ジャズ/フュージョン編』を、イベントで実際に聴いてみた!

2017年12月16日に開催された発売記念イベントは、年末のお忙しい中、熱心な音楽好きの皆さんにお集まりいただき、楽しい試聴会となりました。本当にありがとうございます。

実際に、コンピ作『厳選! 太鼓判ハイレゾ音源ベストセレクション キングレコード ジャズ/フュージョン編』をイベントでお客様と一緒に聴いてみたところ、私が選曲時に想定していた以上の好結果が得られました。裏テーマである “試聴テストに最適なハイレゾ音源” という目標を、高いレベルで達成できたと実感しています。どの曲も実際に鳴らしてみて評判が良かったのですが、中でも特に3曲がお客様の反応が上々でした。これから試聴テストに挑戦される皆さんにも、この3曲を大いにご活用いただければ嬉しいです。


『厳選! 太鼓判ハイレゾ音源ベストセレクション キングレコード ジャズ/フュージョン編』/V.A.
WAV 96kHz/24bit
flac 96kHz/24bit


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● 2曲目「オフ・ザ・ウォール」

ド派手なプレイの「オフ・ザ・ウォール」は、今回のイベントで最多再生回数だったと思います。会場のギブソン・ショールームのスタッフさんが、「ベースアンプが鳴っているみたい」と驚いたほど、生々しい低音が楽しめました。

日本最高峰と言えるほどのパワフルな二人のベーシスト、櫻井哲夫氏とKenKen氏による低音バトルは、イベントでも絶賛! 同じメロディーでも演奏者が違うと、ここまで表現が、そして音色が異なる。そして、その一音一音に込められた音楽エネルギーが弾ける姿こそ、最大の試聴ポイントです。

イベントでは、高音や低音といった細かい部分に着目するのではなく、この音楽エネルギーの量を皆さんとチェックしました。エネルギー量がアップすれば、それだけ演奏者が近く感じる。そして、同じハイレゾ音源でも再現手法によりエネルギー量が減れば、残念ながら演奏者は遠ざかっていく。なんとも不思議な現象ですが、イベントでは確実に音の変化として認識することができました。音楽のエネルギー量は、もしかすると電気的音量とは少し違うパラメーターなのかもしれません。

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● 4曲目「ブロンブルー」

ドラムとウッドベースの一発録りという、まさに試聴テストに最適なハイレゾ音源。世界的ドラマー神保彰氏と、オーディオマニア御用達ベーシストのブライアン・ブロンバーグが奏でる、炸裂のサウンドが楽しめます!

「ブロンブルー」最大の特長は、音量が極端に小さいこと。イベントでは、他の曲と比べて、4クリックくらいアンプのボリュームを上げました。

“音量が小さい” と、“音に迫力がない” とは、決してイコールではありません。音圧ではなく、あくまでダイナミクスを最優先してマスタリングされた結果ですから、しっかりとアンプで音量調整して聴くのが正解です。

実際に鳴らすと、その迫力たるや、このコンピ作で最強と言えるでしょう。実は、イベントではスピーカーのバスレフダクトにオーディオアクセサリーを置いて実験したのですが、唯一「ブロンブルー」だけそのアクセサリーが風圧と振動で落っこちてしまいました。それだけ強い音楽の波風が、バスレフダクトに吹き荒れたのだと想像できます。

ぜひ試聴テストでは、「ブロンブルー」のダイナミクスをチェックしてみてください。瞬発的に最大音量が飛び込んできますから、オーディオ上級者向けの音源と言えるでしょう。少しずつボリュームを上げて、安易な爆音再生は行わないように。そういった意味では、要注意なハイレゾ音源です。

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● 6曲目「Angel」

これでもかと続いた、イベントでのベース音源の試聴テスト。さすがに参加者の皆さんも、そろそろ低音酔いしてきた6曲目。ここで同じ低音試聴でも、楽器がベースからチェロへと変わり、なんとなくリフレッシュできました。

溝口肇さんの弾くチェロは、どこまでも美しい。そしてハイレゾ音源ならではの魅力がある、生々しいチェロの音色。イベントでは、冒頭のチェロのみを何度か比較するスタイルで、ビフォーアフター試聴を行いました。
試聴ポイントは、チェロのエグみというか、奇数倍音というか、ゾリゾリ、バリバリと鳴る楽器の実在感に尽きます。演奏家は、いかに濁った音を出さずに楽器を奏でようと全力を注ぎますが、聴き手はノイズの混ざったサウンドからチェロの存在を確かめたくなる。不思議で悩ましい音色の追いかけっこを、その冒頭で堪能できるのが「Angel」の魅力です。

チェロだけを楽しむなら、少しだけ音量をアップしての試聴がオススメです。スピーカーとスピーカーの間に、見事にチェロが出現するかどうか。イヤホンやヘッドホンなら、頭の真ん中より少し前で、実際にチェロを弾いているように感じるかどうか。イベントでは、チェロの姿が私には見えました。皆さんのシステムでは、いかがでしょう?

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『厳選! 太鼓判ハイレゾ音源ベストセレクション キングレコード ジャズ/フュージョン編』は、発売以来たいへん好評なようで、関わったスタッフ全員が喜んでおります。本当にありがとうございます。夢の次回作が、この調子なら本当に夢ではなくなるかも? 引き続き応援よろしくお願いいたします。



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筆者プロフィール:

西野 正和(にしの まさかず)
3冊のオーディオ関連書籍『ミュージシャンも納得!リスニングオーディオ攻略本』、『音の名匠が愛するとっておきの名盤たち』、『すぐできる!新・最高音質セッティング術』(リットーミュージック刊)の著者。オーディオ・メーカー代表。音楽制作にも深く関わり、制作側と再生側の両面より最高の音楽再現を追及する。自身のハイレゾ音源作品に『低音 played by D&B feat.EV』がある。