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アレンジャー両氏に聞く『SQUARE ENIX JAZZ -FINAL FANTASY-』!!

2017/11/15
あのファイナルファンタジーの楽曲がJAZZYに生まれ変わる!
アレンジャーとして、世界的トロンボーン奏者中川英二郎氏とベーシスト川村竜氏を起用。他にも豪華プレーヤーが集結した渾身のJAZZアルバムをe-onkyo musicで先行配信実施中!

多忙を極める中川氏と川村氏にメールインタヴューにお応えいただきました!!


『SQUARE ENIX JAZZ -FINAL FANTASY-』/ V.A.


◆作品の完成おめでとうございます。今回e-onkyo musicでの先行配信という事で、作品を振り返ってみた感想はいかがですか?

(中川)
JAZZを初めて聴く方もこのアルバムでは多いと思います。普通アドリブで音楽を表現することをJAZZでは重視しますが、名曲ぞろいのFFですので、今回の作品はメロディーを全面に押し出しました。


(川村)
無事に終わってほっとしています(笑)
お話をいただいてから制作期間の間、海外公演も重なってしまっていて飛行機の中でひーひー言いながら作ったアレンジもいくつかあります。
でもFF30周年という記念すべき年ですから泣き言言ってる場合じゃないぞ、と自分に活を入れて乗り切りました。
今回、中川英二郎さんが5曲、僕が7曲を担当していますが当然ながら二人ともアプローチが全く違うのでその辺りのすり合わせや逆にあえてすり合わせなかったり(笑)とか、そういうミーティングの時間も非常に楽しく過ごせました。二人とも忙しくて、いつも夜中の2時3時とかにメッセージのやりとりをしていたのも良い思い出です。


◆JAZZということで、参加ミュージシャンにも非常に注目が集まると思いますが、改めて今作ではどういった方が参加されていますか?

(中川)
国内外で活躍されているミュージシャンですし、リーダーとしてもバンドをやられている方が多く、私自身も本当に楽しめた録音でした。プレイヤーの個性と個性が化学変化をおこし、想像以上の音楽に出来上がる。ちょっと大げさに聞こえますが、一期一会はJAZZの世界では特に大事な要素なんです。ですので、今回参加していただけたメンバーには大変感謝しています。


(川村)
普段、自分のプロジェクトでお願いしているミュージシャン達のスケジュールを合わせる事ができてほっとしました。アレンジは編曲自体も大事ですがミュージシャンの人選もとても大事だと思っています。
岩瀬立飛(Dr)、鈴木直人(Gt)、熊谷ヤスマサ(Pf)にはいつもお願いしていますが 面白かったのは中川(英二郎)さんのセッションでも人選がかぶった宮本貴奈(Pf)や庵原良司(sax)ですね。やはり素晴らしいミュージシャンというのはみんな呼びたがるので、早い者勝ちだな、と改めて思いました(笑)
「Melodies Of Life~Final Fantasy」のボーカル曲ではあえてJAZZシンガーではなく、声優・歌手の岩男潤子さんにお声がけさせていただきました。僕がずっとプロデュースさせていただいていたご縁もあったのですが、アレンジがJAZZYな分、ボーカルにはポップな要素が欲しくて、というのも原曲の白鳥さんの歌に対して、あまりにも渋くしすぎるのは違うかな、と思ったので。
他にも僕のセッションでは真部裕(vln)や市原ひかり(tp)にも参加していただきました。


◆今回のレコーディングで使用された機材やDAW、セッティングやレコーディング方法に何か特別なものはありましたか?

(中川)
スタジオです。特にビクターは国内では一番音の良いスタジオといっても過言ではなく、特にドラム、ブラスの録音には最適な場所なんです。そして録音エンジニア、我々の出した音を最高の状態で録ってくれなければ、最高のCDは出来上がりません。どんなに素晴らしい機材も人間の手と耳で操らなければ活かせませんので、音楽家とエンジニアは野球のバッテリーのようなものです。このスタジオ、エンジニア、音楽家の融合が今回のアルバムにはしっかり詰まっています。


(川村)
昨今の音圧重視戦争(笑)の影響で、かなりキツめの仕上がりが多いレコーディングに比べて、JAZZは出来る限り生音に原音に忠実な仕上がりにする事が多いのですが、僕はいつもその間くらいを狙うようにしています。
ゲイン(音量)は聴き手の皆さんで上げてください、っていうのもアリだとは思うけどそれでも、たとえば車の中でシャッフルで聴いてもらった場合に、パツパツのPOPSの後にJAZZを聴くとどうしたって地味に聴こえると思います。
かといって意固地になってゲインを下げるのも嫌なので、ある程度はこっちで稼いでおきたいですね。もちろん、自分のアレンジは普通よりもかなりダイナミックレンジを意識しているので、そこら辺の表現を損なわない範囲で、という話ですが。
後は「ビッグブリッヂの死闘」ではスクウェア・エニックスさんにお願いして作中のSEを これでもか!というくらい使わせてもらいました。
公式のプロジェクトならではの贅沢だと思います(笑)
最後のSEはギルガメッシュの「とうそう」で締めるという僕のFF愛を感じ取ってもらえたらうれしいです(笑)


◆JAZZアレンジならではの難しさ、逆に楽しさを感じた場面は?

(中川)
ジャンルの違う音楽をJAZZにアレンジするのは、どこまで原型を残すか、もしくは崩すかのバランス感覚なんだと思うんです。常にその葛藤はあります。どうしても自分の力を発揮したいと思うと、崩しすぎてしまうし、オリジナルとの違いがないと編曲者としての意図が見えなくなってしまいます。こればかりは自分で答えを出せるものではなく、聴いてくれたファンの皆様からの反応が一番だと思っています。


(川村)
JAZZアレンジの一番の難しさはその定義の「曖昧さ」です。
年代によっても、演奏家によっても、それぞれ似ても似つかない、カテゴライズ出来ない音楽がJAZZだと思っています。クラシックはもちろん、ラテン音楽、ブラジル音楽、POPSやHipHop、R&Bなど様々なエッセンスを取り入れている音楽。だから、今回、実はあんまりJAZZは意識していません(笑)
JAZZミュージシャンとしてずっと活動してきて、今こうやって作編曲家として依頼をしていただけるようになっていますが誤解を恐れずに言うと、自分を通して形にしたものはすべて「JAZZ」だと思って今もお仕事をさせていただいていますので。
「ザナルカンドにて」に至ってはもはや中近東の音楽みたいになってますからね。でもそれも僕というフィルターを通して出てきたJAZZなんです。
というわけで全部楽しんでやれました(笑)


◆今回のアルバム『SQUARE ENIX JAZZ -FINAL FANTASY-』の聴きどころ、リスナーに着目してほしい点などありますか?

(中川)
JAZZというカテゴリーは、原型をとどめていないほど多様化しています。しかも、人それぞれJAZZという言葉から感じる思いは、他のジャンル以上に違いがあるような気がしています。その中でFF JAZZアルバムを聴いていただいたFFファンの人が、JAZZって楽しい、かっこいい、と漠然と思っていただけるアルバムに仕上がっていれば嬉しいなと思います。片意地張らずに聴けるJAZZというのが今回のアルバムのモットーです。


(川村)
先ほどの質問でもお答えしたように、あまり「JAZZ」には捕われないようにした半面、 一番大事にしたのは「原曲」へのリスペクトです。
皆さんの心に一番のこっているのはやはり「原曲」のイメージだと思います。
アレンジャーとしてのエゴに負けてしまうと「自分はこんな風に出来るんだ!」とか「こんなアレンジ今迄なかっただろう!?」みたいな愛の無い作品になってしまうと思うんです。
でも今回皆さんに伝えたかったのは、FFの曲は僕を通すとこういう風にも聴こえるんですよ?みたいな。原曲愛を感じて欲しいですね。
もちろん、それでいながら川村竜ならではの、というものを目指しました。


◆最後に、e-onkyo musicのリスナーにメッセージをお願いいたします。

(中川)
ハイレゾで楽しむJAZZの世界はライブハウスにいるような感覚ですから、空気感も含めた気持ちで聴いてください。


(川村)
FF30周年というただでさえプレッシャーのかかるタイトルなのに今回、ハイレゾでの配信もあり、音質にも並々ならぬ配慮を必要とされそれはもう僕を始め、スタッフさんも大変な思いをしてきましたがそんな事を感じてもらう必要は一切なく(笑)
ただただ、この素晴らしい作品を楽しんでいただければと思っています。
JAZZでも、ゲーム音楽でもなく、、、これはとってもいい音楽ですよ。


--ありがとうございました。











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