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【連載】 トランぺッター山崎千裕の連載コラム 【第2回】

2017/09/06
山崎千裕、園田涼、三浦拓也による「三角関係FEAT.三浦拓也」をはじめ、数多くのレコーディングやステージで活躍するトランぺッター、山崎千裕。この度、キングレコードよりリリースされた2nd ソロアルバム『Sweet thing』の発売を記念して、e-onkyo musicにてスペシャル・コラムの掲載を開始!
◆バックナンバー
トランぺッター山崎千裕の連載コラム 【第1回】



『Sweet thing』/山崎千裕




いかがおすごしでしょうか?
私は昨日から2ndソロアルバム『Sweet thing』の発売を記念してツアーがスタートしました!今週は西へ向かい九州の中州ジャズまで行きますので是非チェックお願い致しまーす!

山崎千裕+ROUTE14band「Sweet thing」ツアースケジュール

前回は運命的(偶然)にトランペットと出会い部活に奮闘して行く所までお届けしましたが、そんな少女時代から一体どのようにして現在こんな破天荒な音楽活動をするようになったのかまでを書きたいと思います。

そんな訳で部活動に夢中で全国大会へも勝ち進んでいるし受験シーズンになっても行きたい高校が見つからなかったのです。そんな時に家から近い場所に音楽と書いてある高校を見つけたので、とにかく受けてみる事にしました。そこが東京芸術大学附属音楽高等学校。大変幸運な事に合格する事ができ周りの先生達を大変驚かせました。

ここはクラシック界の超エリート高校で全国から選ばれた学年40人の若き天才達が親元を離れてプロの音楽家として生きる為に学ぶ場所でした。私は入学してからその凄さと意識の高さに仰け反って、口が裂けても受験の前日も部活行ってたなんて言えませんでした。。。今思えば、受験の最終面接で「好きな作曲家は?」と聞かれ、みんながベートーヴェンやブラームスと答え、歴史とともに作品についてしっかりと応える中、私は「マーチの作曲家スーザが好きです!どの曲もみんな元気な気分になれます」と堂々と答える。確かにそうだが恐い物知らずとは恐ろしや。。

そしてここからが私の葛藤の日々です。今まで楽しいだけでやってきた音楽と初めて演奏家を意識して真正面から向き合い、たくさんの壁にぶつかりまくります。同級生も15歳とは思えない才能と知識を持ち合わせている天才達ばかりです。私はプロとして音楽家に必要な意志の持ち方と音楽との向き合い方を同級生からたくさん学びました。歴史、奏法、音楽家としての能力、同じ志を持つ者としてみんなと一緒に濃い時間を過ごしました。高校時代の仲間は物事への優先順位や時間の使い方に対する考え方が似ていて一緒に居るととても楽です。この時代が無かったら音楽家を決意していなかったかもしれません。私にとって大事な時期です。その頃にHaydnやHummelの『trumpet concert』を練習しオーケストラをバックにトランペットが優雅に奏でるスタイルが大好きになります。

晴れて芸大へ進み新しい仲間が増え益々トランペットのソロのレパートリーやオーケストラ作品に深く関わっていきます。

オーケストラ作品では『ストラビンスキー/春の祭典』が好きになったり、逆行して古楽器を学んでみたり、素晴らしい作品に触れ研究していくと、当時の作曲家がどのような歴史的背景の中でどんな事を想ってこの曲を書いたのか、はたまたどんな恋をして誰に宛ててこの曲を書いたのか色々な事が見えてきて面白いのです。そしてその作品達はいつも当時の最先端で流行していた曲である事が多いです。休日に映画を見に行く様に当時オペラも庶民の娯楽である場合が多い事がわかってきます(通りで昼ドラの様なストーリーが多い訳です)

そうやって環境にも恵まれ迷わずクラシック奏者になるべく、大学4年生の頃ニューヨークへレッスンを受けに一人旅します。ニューヨークフィルの現役プレイヤーにレッスンを受け毎晩学生券を買ってはコンサートやメトロポリタンオペラに行き『プッチーニ/蝶々夫人』を見たりと感動しっぱなしの大充実の滞在。そしてこの町の人々の自分のやりたい事をまっすぐやるだけというスタイルにとても魅かれ大好きになっていきます。この滞在で私はタップダンスを習いに来ていた女の子に出会い意気投合し誘われるがままブルーノート、そしてミュージカルへも行きます。そこでまた私は衝撃を受けるのです。そこには同じトランペットを使った全く別の世界が広がっていました。世界は広いとはこういう事なのか!と大げさですが初めて知る世界にワクワクしました。

そこから私はクラシック以外のお仕事もお声がけ頂いた物は何でも挑戦してみる事にしました。ミュージカルのオケピにスタジオレコーディング、BigBandにPopsのサポート。中でもミュージカル『ミスサイゴン』は音楽的にも物語的にも大好きで思い出深く、今年の3月にNYへ行った際にも観に行って号泣しました。

そこで、ある日ふと思ったのです。現代に生きる私が今の感情を曲にしたらどうなるかなと。

それが私がオリジナル曲を書くようになるキッカケです。自分の想いを調の設定から音の羅列まで色々な所に忍ばせて、聴いてくださる人達の心にすっと入っていく様な旋律を奏でたい、と思うようになった訳です。

次回はこのクラシック少女がここからどのような曲に影響されていくのかを書きたいと思います!















◆今回紹介された作品



◆山崎千裕 関連作品




山崎千裕 プロフィール

東京芸術大学附属音楽高等学校を経て東京芸術大学音楽学部卒業。
トランペットを杉木峯夫、福田善亮、D・ヘルツォーク、ヒロ野口、の各氏に師事。

2010年 自身のバンド山崎千裕+ROUTE14band を結成。
2011年にアメリカロサンゼルスツアー敢行。
2012年 札幌パークジャズライブコンテストグランプリ。
2013年 世界最大の音楽見本市SXSW2013に出演。 アメリカ全米8 都市ツアー。
同年2013年 カナダトロントジャズフェスティバル出演。
2014年2月にソロアルバム「GOOD ONE」でソニーミュージックアーティスツよりメジャーデビュー!
同年2014年3月 SXSW2014への出演。テキサス州10公演のツアーを行なう。
2015年3月 SXSW2015への出演。10月韓国の世宗文化会館でワンマンライブを敢行。
2016年3月 4回目のSXSW2016への出演。8月にニュージーランド「Bay of Island Blues & Jazz Festival」に出演。
2016年8月 山崎千裕、園田涼、三浦拓也による「三角関係FEAT.三浦拓也」がキングレコードより満を持してメジャーデビュー!!
2017年3月に通算5回目のSXSW2017 への出演。
2017年8月 2ndアルバム「Sweet thing」がキングレコードより発売!

主演映画「Rat」が2012 年ヨコハマアクションムービーコンペティショングランプリ」主演女優賞を受賞。
古楽器によるアンサンブル東京ヒストリカルブラス、東京ブラススタイル(anna名義にて)のメンバーでも活動していた。(2013年10月卒業)。

【これまでに参加した作品】
西野カナ、ゆず、でんぱ組inc.、SEKAINOOWARI、菅野よう子「マクロスin 武道館」ライブサポート。
ミュージカル「ミュ ージックマン」「ミスサイゴン」、宝塚「ベルサイユのばら」、オーケストラにて参加。

【レコーディング参加作品。】
「笑っていいとも」、ディズニー「声の王子様」、映画「麒麟の翼」、映画「さらば危ない刑事」エンディングテーマ、UA、Kinki-kids、西野カナ、森広隆、など他多数。(敬称略)現在、ジャンルの枠を飛び越え人の心に響く音楽をモットーに積極的に活動中。

◆山崎千裕 オフィシャル・サイト