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【8月25日更新】 ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music

2017/08/25
衛星デジタル音楽放送ミュージックバードで、2017年1月にスタートした番組「ハイレゾ・クラシック by e-onkyo music」と連動したコラム。音にこだわるオーディオ・ファン、ハイレゾに初トライしてみたいクラシック・ファンのために、「ハイレゾ女子」として活躍する音楽ライター・原典子が、e-onkyo musicから選りすぐりのタイトルをご紹介します。 文◎原典子
第9回:来日オーケストラ&演奏家特集2017

 秋の足音が聞こえてくると、「シーズン到来!」とばかりに華やぎだすのがクラシック音楽シーン。毎年、秋から冬にかけての東京には世界的音楽家が集結し、まるでひとつの音楽祭のように連日連夜、豪華な顔ぶれによるコンサートが繰り広げられる。さてどの公演に行こうか、スケジュール帳とお財布を片手に悶絶しているクラシック・ファンもいらっしゃるのではないだろうか。そんな皆さんにお届けしたいのが、9月の「来日オーケストラ&演奏家特集2017」。今年秋冬の注目公演と、それに関連するハイレゾ音源をご紹介していくので、チケット選びの参考に、コンサートの予習に、ご活用いただければ幸い。仕事や子育てなどでなかなか足を運べない方も、雰囲気だけでも先取りで楽しんでみて。

■待望の初来日も続々のオーケストラ公演

 最初にご紹介するのは、サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。2018年に首席指揮者・芸術監督の任期を終えるラトルは、今回が同ポストでの7度目にして最後の来日となる。プログラムにあるラン・ランをソリストに迎えたバルトークのピアノ協奏曲第2番は、ちょうど同じ録音があるので予習にピッタリ。11月も白熱のライヴを聴かせてくれることだろう。
 11年ぶりの来日となるルツェルン祝祭管弦楽団も、今年の目玉として注目を集めている公演。クラウディオ・アバドのもとに集まったヴィルトゥオーゾたちによって結成されたドリーム・オーケストラは、かつて2006年の東京で忘れがたい名演を残した。2014年にアバドが世を去った後、音楽監督の座を継いだリッカルド・シャイーが率いる10月の公演では、一体どのような世界が見られるのだろうか。
 シャイーといえば、つい昨年までカペルマイスターを務めていたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団も11月に来日を果たす。今回の指揮は、シャイーの前任だったヘルベルト・ブロムシュテット(現在は名誉カペルマイスター)。レオニダス・カヴァコスをソリストに迎えてのメンデルスゾーンとブラームスのヴァイオリン協奏曲や、シューベルトの交響曲第8番「ザ・グレイト」、ブルックナーの交響曲第7番など、これぞドイツの伝統というべきプログラムが組まれている。
 そのほか、ダニエレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団など、首席指揮者とオーケストラのコンビでは初となる来日も。いずれのオーケストラも自主レーベルの音源がe-onkyo musicで多数配信されているので、ぜひチェックしていただきたい。フィリップ・ジョルダン率いるウィーン交響楽団の自主レーベル音源も聴きものだ。

■新プロジェクトのスタートも

 オーケストラ以外だと、ピアニストの来日公演が圧倒的に多い。これは世界的な傾向なのか、それとも日本人がとくにピアノ好きなのか。ラファウ・ブレハッチ、カティア・ブニアティシヴィリ、ヴァレリー・アファナシエフ、ピエール=ロラン・エマールなどはアルバムも数多く配信されているので、ぜひ音源を聴いてからコンサートに臨みたい。
 放送ではほかにも注目公演をご紹介しているが、ここでは最後に、新たな試みとなるコンサートをおすすめしたい。11月3日にすみだトリフォニーホールで開催される「クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス 2017」は、クラシックの枠にとどまらない同時代音楽を取り入れた活動で高く評価されているクリスチャン・ヤルヴィが、世界的に展開しているプロジェクトの日本上陸第一弾となる公演。クリスチャンが父に捧げた自作曲「ネーメ・ヤルヴィ生誕80年のためのコラール」のほか、フランチェスコ・トリスターノ作曲による即興を多分に含んだピアノ協奏曲「アイランド・ネーション」、ワーグナー(デ・フリーヘル編)のオーケストラル・アドヴェンチャー『ニーベルングの指環』がプログラムされている。従来のコンサートとはまったく異なるアプローチによる、エキサイティングなオーケストラ体験ができるとのこと、今からワクワクが止まらない!


以下、※は来日公演の時期・演奏家名です。
ここに挙げた関連アルバムは、来日公演の演奏者・プログラムとは異なる場合があります。




<オーケストラ~その1>
※11月 サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

『プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番&バルトーク:ピアノ協奏曲第2番』
サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ラン・ラン(p)
録音:2013年/Sony Music Japan International Inc.



※10月 リッカルド・シャイー指揮ルツェルン祝祭管弦楽団

『ブルックナー:交響曲第9番』
クラウディオ・アバド指揮ルツェルン祝祭管弦楽団
録音:2013年/Deutsche Grammophon



※11月 ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス

『ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 他』
レオニダス・カヴァコス(vn)リッカルド・シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 他
録音:2013年/Decca




<オーケストラ~その2>
※11月 ダニエレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

『ベルク:管弦楽のための3つの小品、『ルル』組曲(5つの交響的小品)』
アナート・エフラティ(S)ダニエレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音:2006・2005年/RCO Live



※10月 ウラディーミル・ユロフスキ指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽

『ラフマニノフ:交響曲第3番、歌曲集』
アナート・エフラティ(S)ダニエレ・ガッティ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
録音:2015年/LPO



※12月 フィリップ・ジョルダン指揮ウィーン交響楽団

『シューベルト:交響曲 第9番「ザ・グレイト」、第8番「未完成」』
フィリップ・ジョルダン指揮ウィーン交響楽団
録音:2015年/Wiener Symphoniker




<ピアノ~その1>
※10月 ラファウ・ブレハッチ

『ショパン:ポロネーズ集』
ラファウ・ブレハッチ(p)
録音:2013年/Deutsche Grammophon



※10月 ヴァレリー・アファナシエフ

『ベートーヴェン:悲愴・月光・熱情』
ヴァレリー・アファナシエフ(p)
録音:2015年/Wiener Symphoniker



※11月 カティア・ブニアティシヴィリ

『カレイドスコープ』
カティア・ブニアティシヴィリ(p)
録音:Sony Music Labels Inc.




<ピアノ~その2/声楽>
※12月 ピエール=ロラン・エマール

『バッハ:フーガの技法』
ピエール=ロラン・エマール(p)
録音:Deutsche Grammophon



※11月 ディアナ・ダムラウ&ニコラ・テステ

『グランド・オペラ~マイヤーベーア:オペラ・アリア集』
ディアナ・ダムラウ(S)
録音:ERATO




<弦・管楽器>
※10月 アンサンブル・ウィーン=ベルリン/11月 アンドレアス・オッテン

『NEW ERA~18世紀のクラリネット作品集』
アンドレアス・オッテンザマー(cl)カンマーアカデミー・ポツダム 他
録音:2016年/Mercury Classics



※10月 イツァーク・パールマン

『アンコール集』
イツァーク・パールマン(vn)
録音:Warner Classics




<新たなる試み>
※11月 クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス 2017

『バッハ:フーガの技法』
ピエール=ロラン・エマール(p)
録音:Deutsche Grammophon



※10月 ペンギン・カフェ

『The Imperfect Sea』
ペンギン・カフェ(vn)



※11月 アマデウスLIVE~ムービー・オン・クラシック

『アマデウス』
オリジナル・サウンドトラック
VICTOR STUDIO HD-Sound.






【バックナンバー】
<第1回> 違い歴然!ハイレゾで聴きたい名曲名盤
<第2回> ポスト・クラシカルが止まらない!
<第3回> 世界のこだわりレーベル探訪 その1!
<第4回> 春の声
<第5回> 確信犯的クラシック――革新的NEXT GENERATIONS
<第6回> 雨の日の音楽
<第7回> 第7回:世界のこだわりレーベル探訪 その2 ~自主レーベル篇
<第8回> 第8回:エキゾでフォークなクラシック




※ミュージックバードとは
音楽にこだわる人の「高音質」音楽放送サービス。
本格派クラシック、ジャズをはじめ、歌謡・演歌、ロック、J-POPなど、 音楽ジャンルごとに専門チャンネルを放送。
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お問合せは、
ミュージックバード カスタマーセンター TEL 03-3221-9000
<平日・日・祝日>10:00~12:00、13:00~18:00 (※土曜休業)
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出演者:原典子(はら・のりこ) 音楽に関する雑誌や本の編集者・ライター。上智大学文学部新聞学科卒業。音楽之友社『レコード芸術』編集部、音楽出版社『CDジャーナル』副編集長を経て、現在はフリーランス。『intoxicate』『CDジャーナル』など音楽雑誌への執筆のほか、坂本龍一監修の音楽全集『commmons: schola』の編集を担当。鎌倉で子育てをしながら、「レゾナンス<鎌倉のひびき>コンサートシリーズ」の企画にも携わる。
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