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【独占インタヴュー&イベント情報】 寺下真理子 待望のニューアルバム

2017/02/22
2015年にリリースされた前作『AVE MARIA』がe-onkyo musicのアルバム・ダウンロード・チャートでロングヒットを記録。ハイレゾ・リスナーの間で高い人気を誇るヴァイオリニスト、寺下真理子の約2年ぶりとなる新作『ROMANCE』がリリース。
『ROMANCE』には、さまざまな愛のかたちを雄弁に語る楽曲、そして寺下本人が恋に落ちた楽曲を集めて収録。選曲から構成まで、自身で手掛けたという今作で、寺下真理子は音楽家としての深みをました演奏を存分に聴かせる。e-onkyo musicでは、待望の新作をリリースした寺下真理子に独占インタヴューを敢行。それぞれの楽曲についてや、レコーディングや楽器について、そしてこのアルバムへとたどり着いた思いについて本人にお話しを伺ってみた。


『ロマンス』/寺下真理子




--前作より2年ぶりのアルバムとなりますが、率直にどのようなアルバムに仕上がりましたか?

寺下真理子(以下、寺下):前作は「愛と祈り」をテーマに、神聖な雰囲気をイメージしていましたが、今作は『Romance』というタイトルのもと、もう少し人間らしい恋とか愛をテーマに、自分が恋に落ちた曲たちを演奏するというものがあるのと、もうひとつは「ロマンス」という言葉をきくと私はこの映画が思い浮かぶのですが、とても切ない恋愛を描いた「ひまわり」や、人と人との愛を描いた「ニューシネマパラダイス」など、人の愛の形や恋愛を描いた映画音楽などからも選曲して、様々な人の愛のかたちをテーマに楽曲を選曲しました。

--選曲は全てご自身でされたんですか?

寺下:プロデューサーさんから推薦のあった「アザラシヴィリ:無言歌」以外は全て自分でこれを弾きたいと思ったものを選びました。今作では何故か「ロマンス」という言葉が先に思い浮かんで、それに沿った一貫性のある内容にしたいと思いました。曲調ではなくテーマとして。そこからそのテーマにフィットする楽曲を選んでいきました。

特にストラヴィンスキーの「イタリア組曲」は絶対に入れたい!と思っていました。この曲自体は愛や恋を語っている訳ではないですけども、自分が本当に恋に落ちた曲という事で皆さんに聴いていただきたいなと思いました。この曲が大好きなこの気持ちこそが「恋」だなと。あと、これは前作も同じなのですが、アルバムの半分は誰が聴いてもスッと入れるもの収録して、あとの半分は、例えばこの「イタリア組曲」のような「これぞクラシック」のような楽曲を収録したいと考えていました。




--演奏する楽曲については、そのストーリーや背景などは理解した上で演奏されるのですか?

寺下:基本的には作曲家が生きた背景や歴史、この曲をどういう思いがあって書いたかなどは調べたり知ったうえで演奏したいです。やっぱりどんな気持ちで曲を書いたかを知るのと知らないでは、その曲に入る気持ちが違いますので、それは大事かなと思います。

--今回収録が行われた「富士見市民文化会館 キラリ☆ふじみ」はいかがでしたか?

寺下:はじめて演奏したホールだったのですが、すごく良かったです。あまり響き過ぎず上品な響きでとても弾きやすかったです。

--今作は17曲も収録されていますね。

寺下:やっぱりアルバムを買って下さった方には満足していただきたいというのがありますし、自分的にはアルバム通しての流れというものも意識しているので、その上での今回の17曲になりました。曲順も自分で決めました。ただ、2日間で17曲分の録音を行ったので実は大変でした。




--今作のピアニスト、須関裕子さんはどのような方ですか?

寺下:須関さんは、以前から何度かご一緒させて頂いていて、少し時間が空いていたのですが今回5年ぶりくらいにお声掛けさせていただきました。彼女はとにかく完璧なピアニストなんです。

コンサートとレコーディングは全く別物で、コンサートでは例えば音を引っかけたり外しても、勢いで雰囲気が良ければいい部分もあるんですけど、レコーディングではその辺りのミスは許されないので、かなり神経をつかう作業なのですが、そういった中でピアニストさんが良く間違ったり不安定だったりすると、こちらまで精神的に緊張したり弾きにくかったりするものなのですが、須関さんについてはそれが一切ないです。いつもすごく堂々としているし、だからと言って圧迫感もなく、本当に素晴らしい演奏をして下さる縁の下の力持ち的な存在です。演奏のパフォーマンスや技術、あと人間性も含め素晴らしい方です。




--使用しているヴァイオリンは前作からは同じものですか?

寺下:そうですね。前作の時と同じで、イタリアのクレモナで1724~5年に作られた楽器です。ヴァイオリンの一番良い音が鳴るとされる、制作されて250~300年のものです。長い歴史を見てきたんだろうな、途中で戦争などもあっただろうに。とにかく深みがあって丸いし、甘い音が特徴のヴァイオリンです。

弓の方は前作からは違うものを使っています。これは私がとても尊敬する世界的ヴァイオリニストの方が以前に使っていたものを、いま使わせて頂いているんですけど、自分的にはとても大きな変化でしたね。




--弓の違いというのは、やはり大きいのですか?

寺下:そうですね。楽器を変えるレベルで音が変わりますね。もちろん楽器との相性もあるのですが、やはりいい弓というのは音色の深みが全然違いますね。弓も楽器も、持ち替えることでそこから得るものが大きいんですよ。楽器自体に歴史がある事もそうなんですけどスピリットがあるし、前に使っていた人の癖が入っていたり。それで、この弓を最初に持った時は涙が出てきてしまって。

あとこの弓に替えてから、前よりも演奏を褒められる事がとても多くなりました。自分でも、自分の演奏のいろんな事に気付き始めたりとか、本当に不思議なんですけど。

だから楽器との出会いから学ぶことは非常に多いですよね。例えば自分より強い楽器に出会ってしまったときなどは「この楽器を鳴らしたい!」と思うと、いろんなことを模索せざるを得ない。だから楽器との出会いは感動的ですよね。どれも一点ものですし。




--アルバムの中で特に思い入れの強い楽曲などありますか?

寺下:いま自分の中ではロシアの「近現代作曲家ブーム」が来ていまして、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、ショスタコーヴィチにはまっているんですけど、実は2016年に自分が「変わりたいな」と思った事がありまして。自分の殻をやぶって「変わりたい!」と思ったときに、その近現代の音楽と自分の気持ちがすごくマッチしていると感じました。

近現代と呼ばれる1900年代前半から後半は戦争もたくさんあった激動の時代で、しかもこの作曲家たちはスターリン統制下のソビエトで、作品で自由には表現が出来ない。政治や時代の流れに翻弄された時代なので、やっぱり葛藤も曲の中にあるし、でも絶対に自分の想いを表現したいという意思や反骨心もある。ただ、時代も大きく変わって統制から解放された時に、作品も大きく変わったんです。例えばストラヴィンスキーの「春の祭典」などは、正に前衛的で近現代の極みのような楽曲ですが、一方で今作に収録した「イタリア組曲」などは、とても古典的なんですね。ストラヴィンスキーの中で前衛を追求しきった次に「新古典主義時代」というものが来るのですが。たとえばピカソも前衛的な作品の後に古典的な絵を書いたことにも似ているんですけど。同じひとりの人が作ったとは思えないような作風の変化が、自分の「変わりたい」「殻を破りたい」という気持ちとすごくマッチしました。人ってここまで変われるんだ!とすごく良い刺激になりました。

後は「アザラシヴィリ:無言歌」はプロデューサーさんのセレクトで収録したのですが、こういったクラシックファンでもなかなか知らないだろうなという、マニアックな楽曲にも注目していただきたいです。アルバムの中の隠れたこだわりです。

--それでは最後にe-onkyo musicユーザーの皆さんにひとことお願いします。

寺下:私が恋した曲たちを聴いていただいて、皆さんにもロマンスを感じて頂けたら嬉しいです



◆ファリャ:歌劇「はかなき人生」-第2幕 スペイン舞曲 第1番 (クライスラー編曲)/寺下真理子





◆寺下真理子 関連作品

『AVE MARIA』/寺下真理子




寺下真理子 プロフィール

5歳よりヴァイオリンを始める。
東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校、
同大学、ブリュッセル王立音楽院修士課程卒業。

1993年、第1回五嶋みどりレクチャーコンサートに出演。
1996年、第50回全日本学生音楽コンクール中学生の部、大阪大会第2位受賞。
1997年、第2回宮崎国際音楽祭にて、故アイザック・スターン氏の公開レッスンを受講。
五嶋みどりデビュー20周年記念コンサート(大阪NHKホール)にて五嶋みどりと共演。
2004年には第2回東京音楽コンクール弦楽器部門第2位(ヴァイオリン最高位)受賞し注目を集めた。
小澤征爾主宰のサイトウキネン室内楽勉強会、別府アルゲリッチ音楽祭に参加。
また、六花亭「期待の若手シリーズ」、東京文化会館主催の「モーニングコンサート」「フレッシュ名曲コンサート」等、様々なコンサートに出演。
2013年2月にはデビューCDが発売され、銀座ヤマハホールにてCD発売記念コンサートを開催し、各方面から高い評価を得た。
2014年、大桑文化奨励賞を受賞。
2015年11月6日には初の台湾公演を行い大成功を収めた。
2015年2月4日「Ave Maria」(KING RECORDS)をリリースし、高音質ハイレゾ音源配信
サイトにて全ジャンルの中から週間1位を獲得。Yahooニュースにも掲載された。
韓国の大手ハイレゾ音源配信サイト“groovers”にて、4位にランクイン。
その後も長期間に渡りTOP50にランクインした。
これまでに、東京フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団等と共演。

2017年2月22日に2枚目のアルバム「ROMANCE」(KING RECORDS)をリリース。
同年4月から全国5都市にて、「ハウス食品グループ ファミリーコンサート」のソリストとして、東京フィルハーモニー交響楽団、仙台フィルハーモニー管弦楽団、日本センチュリー交響楽団、九州交響楽団と共演予定。

各地での様々なコンサート・リサイタル・公演の他、テレビ・ラジオなどにも積極的に出演。
現在、(株)オスカープロモーション に所属。

◆寺下真理子 オフィシャルサイト



【イベント】寺下真理子『ロマンス』ハイレゾ配信記念イベント@Gibson Brands Showroom Tokyo開催!

【イベント概要】
e-onkyo music presents
寺下真理子『ロマンス』ハイレゾ配信記念イベント


寺下真理子2ndアルバム『ロマンス』のハイレゾ配信を記念してハイレゾ試聴&トーク・イベントを開催いたします。

日時:3月8日(水)
時間:19:00開場 19:30 開演
場所:Gibson Brands Showroom Tokyo
東京都中央区八重洲2-3-12 オンキョー八重洲ビル1F
オフィシャル・ウェブサイト

参加費:無料

本イベントはフリーイベントとなりますので、ご自由にお越し下さい。
先着30名様に限りお席のご用意がございます。

【出演】
寺下真理子(ヴァイオリオン)
須関裕子(ピアノ)

尚、e-onkyo musicにてハイレゾ音源をご購入頂いた方、若しくは当日会場で『ロマンス』のCDをご購入頂いた方には購入者特典として、イベント終了後にサイン会を実施いたします。
※e-onkyo musicにてハイレゾ音源をご購入頂いた方はレシートメールのコピーやスマホ画面をご提示ください。


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