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大御所を迎えた強力ピアノトリオ!桑原あい『Somehow, Someday, Somewhere』

2017/02/08
ウィル・リー、スティーヴ・ガッドという世界最高峰のミュージシャンを迎えた強力ピアノトリオ作品『Somehow, Someday, Somewhere』をリリースしたピアニスト、桑原あい。クインシー・ジョーンズとの出会いから生まれた名曲“The Back”を収録した今作は、ニューヨーク・シアーサウンドにて、あのローリング・ストーンズやジョン・レノン、マイルス・デイヴィスなども手掛けた巨匠、Jay Messinaをエンジニアに迎え収録された。

e-onkyo musicでは、桑原あい本人のコメントに加え、プロデューサー、伊藤潔氏のコメントを交えつつ、アルバム『Somehow, Someday, Somewhere』ご紹介します。

『Somehow, Someday, Somewhere』
/Ai Kuwabara with Steve Gadd & Will Lee




◆桑原あいからのコメント

★ハイレゾを聴いてみて・・・
(第一声)ブラシやばい!!
もちろん何度かハイレゾは聴いたことがありますが・・・これ、まさにスタジオで弾いてる音ですね。レコーディングの時は、たいていジェスチャーだったりお互いの顔を見たりして呼吸を合わせますが、今回は、それが「なかった」んです。
伊藤さんやJayに環境を整えてもらったり、スティーヴもウィルも「あいがリーダーだから」とやりやすい雰囲気を作ってくれて。
音を聴いてるだけで、ふたりの考えてることが分かる。今までにない体験でした。これを聴いて、その時の感覚を思い出しました。





◆プロデューサー 伊藤潔氏に訊く 桑原あい最新作

--「桑原あい」というミュージシャンをどのように見ていますか?
Be-Bopの影響が無いジャズ・ミュージシャン。Bill Evans以降のハーモニーを身に着けたピアニスト。

--天才少女と呼ばれた子供時代から大人になり、プロとして25才までキャリアを積んだ成長過程。また、その将来性。
プロデュースした前作”Love Theme”から濃くあいと関わってきましたが、その時すでに持てる才能に驚きました。作編曲の才能も含めて、今作で素晴らしいアーティストに なったと思います。これから益々の研鑽で、世界で注目される日も近いでしょう。




--プレイヤーとしての特性、魅力
まず、タッチがいいこと。88鍵をフルに鳴らせること。そして何よりもピアノを愛していることです。

--前作と比べ、変化したポイントなど。
マテリアルの選択から始まって、何度もミーティングしました。ソロ・ピアノによるプリ・プロダクションも二度行いました。三日間のトラッキングで録音する9曲の順番も決めました。私は出来うる限りあいをリラックスさせて、SteveとWillと一緒に演奏するシチュエーション作りを考えました。




--「ハイレゾ」ムーブメントについてどうお感じですか?ハイレゾの登場によって、(日本では)ひと味違うジャズのリスニングスタイルが広がってきました。今作も意識しての[96kHz/24bit]録音でしょうか。
素晴らしいですね。最近の録音は、どれも(96kHz/24bit)です。

--REC~Mix~MasteringをJay Messina氏手掛けたとお聞きしてます。伊藤様のご指名でしょうか。
はい。Jayとは日野皓正の”Pyramid”(1980)から始まり36年になります。以後、私がNYでプロデュースするほぼ全作品と、東京で録音したいくつかの作品もミックスして貰っています。

--Jay Messina氏による桑原あいの印象。
あいが8月NYで一か月滞在した時、JayがSear Soundへ彼女を連れて行き、今回録音したスタジオのピアノを試し弾きして、Sear Soundに最終的に決定しました。
Jayはピアニストとして、あいのタッチの素晴らしさに驚いていましたが、カヴァー曲の編曲の才能にも舌を巻いていました。

--どういったテーマで録音に臨んだのでしょうか。
まず、三人のアイ・コンタクトが一番重要です。Steveは大きめのドラム・ブースに入り、Willは小さなブースにアンプを入れてマイク録りと、あいがピアノを弾くメイン・ルームでSteveとあいの中間で弾いて貰いました(勿論ライン録りあり)。完全なアイソレーションを確保しました。これによりフィックスが可能になります。




--一発録りのパートはありますか?
何曲かフィックスしたり、オーヴァーダブしたものがありますが、ほとんどの曲がアンサンブルは一発録りです。それが今回のアルバムのコンセプトでもあります。

--シアーサウンドを選んだ理由をお聞かせください。また、スタジオはA~Dあるようですがどのルームを使用しましたか?
ピアノが素晴らしいこと。Jayが最近Searをよく使っていること。ブースが完備していること。マイク・セレクションが豊富なこと。陽の光が入ること。Studio Cです。




--今回のレコーディングで使用された機材などは?
亡くなったSearさんはチューバ奏者で、音楽家の時からオーディオに大変な興味を持っていたそうです。スタジオを持つようになってからは、ヴィンテージのマイクの収集等 で有名でもあったそうです。例えばヴォーカル録りの名品AKG C-12のプロトタイプも ありました。JayはピアノのマイクにTelefunkenを使いました。ピアノは、New York Steinway 9 feet (Concert Grand)です。 Fender Rhodes Pianoは、73鍵のスーツ・ケース・タイプです。

--スタジオ据え置きピアノの場合、そのピアノからどんな作品が生まれたのか、興味深い例がございましたら教えて頂けますと助かります。
最近ではNorah Jonesの新作も、このStudio Cで録音しています。Blue NoteのDon Wasも、このスタジオをホーム・グラウンドとして使っています。


◆桑原あい 関連作品

『Love Theme』
/ai kuwabara trio project

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