【マイスターミュージック】 ワンポイント、オリジナル音源384kHzハイレゾ・レコーディング 満を持して、配信リリース

2019/02/25
ドイツの国家資格である「トーンマイスター」の資格を日本人として初めて取得した事で知られる平井義也氏が主宰するレーベル「マイスターミュージック」。この度レーベル初となる「384kHz/24bit」ワンポイント録音された作品2タイトルがリリース。
超高帯域の音まで収録されることで知られる希少なスウェーデン製のマイク「デトリック・デ・ゲアール」で捉えられた、繊細かつ臨場感溢れるサウンドがレーベルの最大の特徴でもあったマイスターミュージック。今回リリースされる2作品では、更に録音スペックを「384kHz/24bit」にあげてきたという事で、期待を膨らませるリスナーも多いと思うが、ここでは、レーベルオーナーにしてレコーディングも手掛けるトーンマイスター、平井義也氏に「384kHz/24bit」というスペックと「デトリック・デ・ゲアール」マイクがどのようにサウンドに作用するかを解説頂いた。

是非新たな挑戦を始めたマイスターミュージックのサウンドをご体感下さい。


◆マイスターミュージック初となる「384kHz/24bit」ハイレゾ音源


『ポーランドの歌 ~ショパン・チェロ作品集~』
桑田歩, 尾崎未空




『テネブルの歌』
昭和サクソフォーン・オーケストラ, 神保圭祐




◆ワンポイント、オリジナル音源384KHzハイレゾ・レコーディング 満を持して、配信リリース

 ヴァイオリンやピアノといった楽器から発せられた「音」は、演奏空間に響くことで「音楽」へと変化し、聴衆の耳に届きます。
 マイスター・ミュージックでは、楽器本来のアコースティックな響きを録えるために、理想の演奏空間である音楽専用ホールでの、倍音を含むホール・トーンを重視した録音を行っています。
「楽器本来の響き」と一口に言っても弦楽器、管楽器、打楽器などそれらは多種多様で、音の指向性や広がりは、それぞれの楽器の周波数帯域の違いによって、変化します。  チェロを例にとってみましょう。図1&2をご覧下さい。(こちらは、私がドイツ・デトモルト音楽大学トーンマイスター課で学んだ際のテキスト「Akustik und musikalische Auffuhrungspraxis / Jurgen Meyer 著」からの引用です)
 これらは空間における、チェロの周波数帯域の違いによる垂直面と水平面での音の指向を図で表しています。



 垂直面の音の指向(図1)は、200Hzでは前方、250Hzでは後方へ、そして2000?5000Hz(ハーモニクス)では2方向へ分かれているのが分かります。



 水平面の音の指向(図2)も周波数帯により、それぞれ指向が変化しています。  チェロという楽器一つをとっても周波数(音の高低)が変わると音が響く方向に違いがでることが分かります。楽器の種類が変われば、仮に周波数帯域が同じであっても、違った指向を示します。

 更に、アンサンブルやオーケストラといった多種の編成では、個々の楽器の音が干渉し合いヴァリエーションに富んだ音場となって行きます。

 歴代の作曲家は楽器の特性や編成、調性など様々な条件を組み合わせ、最終的な音の響きを考慮にいれた上で、作品を完成させたことでしょう。そして演奏家は、楽器の響き(響かせ方)に細心の注意を払いながら、緻密にコントロールされた高いテクニックで演奏を練り上げていきます。

 さらに、その練り上げられた音楽とホール・トーンを計算にいれてのレコーディングは大変難しく、責任は重大です。ハイレゾの最大の特徴でもあり、響きの重要なファクターとなる「倍音」をもっとも理想的な状態で録えるために、私たちは、高感度の音楽専用マイクロフォンによるワンポイントでのレコーディングを採用しています。セッション毎に、楽器と編成の音響特性、作品の「作曲された時代」や「調性」などの要素を鑑みて機材のセッティングを行い、マイクロフォンの最適と思われる指向を選びます。

 「エテルナ・ムジカ(永遠の音楽)」という名を冠したマイクロフォンがあります。スウェーデンの特殊な銅を使用した、デトリック・デ・ゲアール氏による真空管ハンドメイド・マイクロフォンです。最大周波数帯域は8Hz ~ 200KHz、指向性も単一指向、無指向、双指向と自由に変えることが出来る、世界に類を見ない大変優れたマイクロフォンです。ハイレゾ384KHz(1チャンネルが192KHz、左右併せて384KHz)の帯域をカバーするに充分なスペックを有する数少ないマイクロフォンでもあります。



 私たちは、20年来このマイクロフォンを使用してレコーディング・セッションを行なってきました。CDやストリーミングではダウン・サンプリングしてのリリースですので、このハイレゾ配信は、オリジナル音源384KHzをリスナーに届けることの出来る最適で現在唯一のシステムと言えます。最近まで192KHzでの配信にとどまっていましたが、編集機器などのスペックが更に前進したため、満を持して384KHzでの配信が、今回リリースとなりました。

 情報量が多いため、編集もより精緻な作業が必要となり、時間だけでも従来の3倍程を要しました。

 楽器の音のなめらかな質感、倍音が醸し出す奥行きある音場感は、192KHzと比べてもその違いが感じられることでしょう。今まででは聴こえてこなかった、演奏家の繊細な表現や響きの艶やかなうつろい、さらには音楽の一部としての息づかいまでもが感じられるリアルで立体感のあるサウンドは、まさに音楽ホールにおける特等席。

 「音楽の世界を、更に一歩踏み込んで楽しむ」
 ハイレゾ384KHzがその一助となれば幸いです。

平井義也(トーンマイスター&プロデューサー)



◆トーンマイスター(Tonmeister)とは

ドイツ国家資格
ヨーロッパでは主にオペラハウス、放送局、レコード会社に在籍し、現場において「音楽」と「音響」の最終決定を行う。
「音楽・演奏」と「音響・録音技術」双方におけるハイレベルでの知識が要求されるため、1946 年、初のトーンマイスター養成の研究所( 現在のErich-Thienhaus-Institut )がドイツのデトモルトに設けられた。
ここでは、芸術(ピアノ及びその他の楽器演奏、音楽学、和声楽、作曲法、音楽史、等)と技術(音響工学、電子工学)が必修科目となっている。同時に、ドイツグラムフォンといったレコード会社や西ドイツ放送などの放送局において研修を積まなければならない。


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